2014年1〜2月に大阪・コーポ北加賀屋で行われた、東畠孝子と松井亜希子の自主企画展、‘(almost) starting over’ 記録集づくりへご支援ください。

▼はじめに

東畠は2011年ヘリット・リートフェルト・アカデミーの陶芸学科を卒業後、美術作家として関西を拠点に活動しています。彫刻表現を軸に様々なメディアを横断しながら、既製品と造形物が混在している作品を制作しています。

2
東畠孝子 「River on a Wall」2011 サイズ可変 壁紙、皿、額縁、写真、その他
フレームの中を時間や記憶が通過してゆく様をイメージした作品。

松井は2010年京都市立芸術大学大学院の版画専攻を卒業後、版画家としてやはり関西を拠点に活動しています。水やビル面、森などをモチーフに虚実が混在するモノクロームの大型銅版画を制作しています。

3
松井亜希子 「The heat haze is shimmering」2013 銅版画
人工物と自然物がひとつの画面に拮抗しながらある様を描いた作品。

▼これまでの活動の紹介とプロジェクトをやろうと思った背景

同時代に生きる作家二人が問題意識を共有し、作り上げた自主企画展です。制作時における作者の体験と日常生活の反復にリンクさせ、全ての物事は流転しながら、スパイラル状に変化し続けるという考えを出発点とした、反復のもたらすささいなズレや、逸脱に焦点を当て展覧会を構成し、今年の1〜2月に発表しました。発表するだけでなく、アーカイブすることで見えてくる地平を探す試みです。

東畠のこれまでの活動
http://takakohigashihata.blogspot.jp
松井の主な活動
http://www1.lixil.co.jp/gallery/contemporary/detail/d_001794.html
この展覧会の詳細
http://www.adanda.jp/event/140118/

4
(almost) starting over展覧会風景 撮影・豊永政史

5
(almost) starting over展覧会風景 撮影・豊永政史

6
(almost) starting over展覧会風景 撮影・豊永政史

7
(almost) starting over展覧会風景 撮影・豊永政史

▼プロジェクト内容

記録集では展覧会風景に加え、作家のこれまでの活動や、作品の紹介などを行い、そこへ専門家の評論を加え、多角的な視点から捉え直すことで、より多くの人とこの展覧会を共有したいと考えています。展覧会のドキュメントとして、また、現代若手作家の作品集としても楽しんでいただける内容となっています。資金は全て印刷代に使用させていただきます。
記録集テキストは日・英バイリンガル表記。写真とデザインを豊永政史さんに手がけていただき、文章は東京都現代美術館の学芸員・薮前知子さんが執筆してくださいます。
記録集は、サイズ・B4、33ページ、2000部発行予定です。

薮前知子
東京都現代美術館・学芸員。主な担当企画に「大竹伸朗 全景 1955-2006」(2006)、MOTコレクション「夏の遊び場 特集展示 伊藤存+金氏徹平」「特集展示 岡﨑乾二郎」(ともに2009)、「Plastic Memories – いまを照らす方法」、「入口はこちら なにがみえる?」(ともに2010)「特集展示 石田尚志」(2011)、「開館20周年記念 MOTコレクション特別企画 クロニクル1995-」など。共著に『クラシック・モダン 1930年代日本の美術』(せりか書房、2004年)など。『美術手帖』ほかで現代美術についての寄稿多数。

豊永政史
現代美術等の文化領域を主たる活動の場とするグラフィックデザイナー、フォトグラファー。展覧会の広報物、図録、出版物のデザイン制作や、企業とアーティストとのコラボレーションワークのサポート等、グラフィックや写真を通して社会とアートとの接点をつくる仕事に携わる。AKAAKA 舎から発売中の「名和晃平 Synthesis」や「モニークフリードマン作品集」、青幻舎から発売中の宮永愛子作品集「空中空」など多数のアートブックの、撮影、デザインを手がける。

8 記録集イメージ 全33ページ。カラー図版多数で見応えのある内容になっています。

▼みなさまの支援のお願い リターンの説明

グラフィックデザイナーでありフォトグラファーでもある豊永政史さん、学芸員の薮前知子さんというお二人の素晴らしい協力を得る事が出来たにもかかわらず、出版を目前に印刷資金だけが不足しています。
支援していただいた方にはここでしか手に入らない一点ものの作品をお付けするなど、充実した内容になっており、支援金以上の価値のあるものをご提供させていただきます。

9
5万円支援のリターンイメージ 東畠の一点ものの彫刻作品(縦15×横15cm奥行き10cm)、一点ものの写真作品(A4サイズ、額装済み)

  10
5万円支援のリターンイメージ 完成記録集、松井の一点ものの銅版画作品(A4サイズ)

11
5万円支援のリターンイメージ 松井の過去作〜最新作の中から一点。サイズ 60×84〜65×90cm) 

▼最後に記録集出版プロジェクトにかける思い、ページを見てくれたひとへ

作家の自主企画から始まった展覧会、最後は記録集出版という形に着地させたいと思っています。作家のコンセプトからさらに広がりを持った薮前さんの的確な文章、豊永さんの鋭い眼差しを持った写真に美しいデザイン。さらにみなさまにこの記録集を手に取っていただくことで展覧会を共有し、展覧会会場である螺旋空間から飛び出て私たちも一緒に楽しみたいと思います。
どうぞ、素晴らしい記録集出版の実現のためにみなさまのお力添えの程よろしくお願いいたします。

松井亜希子
版の構造や思考を作品イメージに取り込むような銅版画を制作。近作では作品同士を虚実の関係で描いている。
1984年 京都生まれ
2010年 京都市立芸術大学大学院 版画専攻卒業
主な展覧会
2011年 「冬の水・移ろう光景」 INAXギャラリー(東京)
2013年 「Transfer」桜華書林(長野)
主な受賞歴
2008年 第18期財団法人佐藤国際文化育英財団 奨学生
2013年 平和堂財団芸術奨励賞
2014年 AOMORI PRINTトリエンナーレ 優秀賞(青森朝日放送賞)

東畠孝子
日本とオランダ・アムステルダムを中心に作品を発表。
テーマである時間や記憶を、やきものや映像、写真等を組み合わせたインスタレーション作品など、様々な素材やメディアに置き換えながら表現を行う。
1984年 大阪生まれ
2008年 京都市立芸術大学彫刻専攻卒業
2011年 Gerrit Rietveld Academie セラミック科卒業
主な展覧会
2011年「moon, river」(個展)Gallery De Witte Voet(アムステルダム)
2012年「Amstelpark Ode」Het Grazen Huis(アムステルダム)
2013年「what(n)ever」コーポ北加賀屋内 adanda(大阪)

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください