■日本の麻織物の伝統を紡ぐリネンシャツ AQA「Local&Global Project」
皆様はじめまして、AQAの小林洋平です。
AQAは、“上質で、長い年月楽しめる”をコンセプトの一つに、モノづくりを手がけているアパレルブランドです。
AQAのリネンシャツは、本物の魅力を新しい形で紡いでいきたいという思いから、日本の麻織物の本場の一つである近江に継承される伝統と、世界中から厳選した最高峰のリネンを融合して作りました。
もう手に入れることができない、本物のアイリッシュリネンのシャツ
麻織物の伝統を継承する近江
■「Local&Global Project」とは
「Local」=リアル店舗を
「Global」=英語版ECサイトを
現在のAQAの販路は、ECサイトがメインです。リアルでは、滋賀県長浜市にある布工房「Den」という店舗に出品させていただいています。
AQA ECサイト
AQAのリネンシャツの特徴は、次の通りです。
①“生地織り”“染め”“加工”“縫製”を近江の職人によって手がけている
②最高級のリネンを素材としている
③生地の魅力を楽しむシンプルなデザイン
AQAのリネンシャツの魅力を知っていただくには、実際に目で見て、肌で触っていただくことが一番と思い、当プロジェクトの「Local」は、東京にリアル店舗を構えることを意味しています。地域に根ざした店舗をベースに、ECサイトと連動して様々な取り組みを展開してきたいと思っています。
また、国内だけでなく、日本で長年継承されてきた伝統と技術による“モノづくり”を世界に発信したいと思い、当プロジェクトの「Global」は、英語版のECサイト制作を意味しています。
AQAのリネンシャツは、例えば、ブラジルのイパネマ海岸、台湾の夜市、モロッコの旧市街、タイのピピ島、、、など、どこでもよいのですが、様々な国の都市や町に住む人々が、ぶらっとタバコを買いに行ったり、海辺を散歩したり、友達とお酒を飲みにったり、恋人とお洒落して食事に行く時などに着る、世界各地の生活にとけ込んだシャツとなることをイメージして作っています。そうなることの一歩として、まずは英語版のECサイトを作りたいと思っています。
一人でも多くの方に、AQAのリネンシャツを知っていただく機会を作りたいと思っているので、「Local&Global Project」をご支援いただけると幸いです。
現在、シャツのデザインは「LM series」という1シリーズのみですが、新シリーズのデザイン制作にとりかかっています。
また、幻のアイリッシュリネン、フランドルリネン共に、新色の制作にとりかかっています。
新しい生地、新しいデザインシリーズは7月中に発表予定で、その後も、引き続き新しいモノづくりに取り組んでいきます。
秋には新たな発表を予定していて、「Local&Global Project」達成とあわせて紹介できるのが一番望ましいのですが、プロジェクトの成否に関わらず制作は続けていきます。
現在AQAはリネンのみを扱っていますが、今後はリネンに限定することなく、"上質"というコンセプトのもと世界中から厳選した生地を扱っていく予定です。
新デザインシリーズ「CH series」制作風景
■AQAリネンシャツの生地について
生地は二種類あります。
●幻のアイリッシュリネン
現在では流通していない本物のアイリッシュリネンです。
アイリッシュリネンはイギリス王室御用達のリネンとして知られる他、各国の晩餐会や高級ホテルなど格式ある場でクロスや寝具として使用されている最高峰のリネンです。しかし、現在のアイルランドではリネンの原料であるフラックスの栽培、紡績は終了しているため、本物のアイリッシュリネンは生産されていません。もともとリネンは「柔らかく、さらりとした肌触りで、吸水性・発散性・速乾性に優れた高機能が特徴の、自然界のものでは最も強度の高い天然素材」ですが、その中でも最高峰のリネンがアイリッシュリネンといわれ、他のリネンと比較すると、金色を帯びた艶感が特徴で「ゴールデンアイリッシュ」とも称されます。
現在、フラックスの栽培、リネン紡績、をフランスやベルギー、イタリア、中国、南アフリカ、などで行い、織りのみをアイルランドで行った分業型のヨーロッパリネンをアイリッシュリネンと呼んでいるケースが非常に多く、“アイルランドの原料”や“アイルランドで紡績された糸”を使ったと称するアイリッシュリネンが市場に出回っていますが、実態のない表現として私は捉えています。
AQAのアイリッシュリネンは、アイルランドで栽培したフラックスをアイルランドで紡績し、30年以上前に北アイルランドから海を渡って神戸港に届けられ、近江の倉庫で保管していたものを現在に蘇らせたものです。
●フランドルリネン
リネンの原料となるフラックスは、フランドル地方(旧フランドル伯領を中心とするオランダ南部、ベルギー西部、フランス北部にかけての地域)の中の、フランスとベルギーで栽培されたものを使用しています。
何故一国で栽培されたフラックスを使っていないかというと、糸の質の均一化を図るため、現在は殆どの糸が様々な国の畑で栽培されたフラックスを混ぜ合わせて使っていて、厳密に「この国栽培のフラックスで作られた糸」とは言えなくなっているからです。
フランドル地方で栽培されるリネンは、現在流通しているリネンの最高峰の品質といわれています。
昨今、「フレンチリネン」「ベルギーリネン」「イタリアンリネン」など、あたかも一国で作られたリネンのように表示するメーカーがありますが、フラックスの栽培、糸の紡績、織り、までを一国で完結しているリネンというのはほとんどないと、個人的には思っています。
AQAの“フランドルリネンシャツ”においても、紡績はヨーロッパではなく、技術の進歩が著しい中国の中でも安定して質の高い糸を生み出す紡績工場でしています。
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