ダンスパフォーマンス作品「In the Box」について

日本のエンタメシーンで活躍する演出家で舞台映像演出スペシャリストの西山裕之と、ニューヨーク在住で世界のモダンダンスシーンを代表する折原美樹との初コラボレーションが実現。
そして、オリジナル・ミュージックとピアノ演奏はジャズピアニストの大江千里。
共演は津田奈々。これらがタッグを組んで、ニューヨーク発の新しいダンスパフォーマンス作品を制作、発表します。

最新技術を日本からNYへ

このプロジェクトは、最先端の技術と肉体表現が融合した作品「In the Box」を制作・発表し、そして出来上がった本作品が日本を始め世界各地へ巡回する足がかりを作るためのファンドレイジングです。
最新技術を日本から持って行く際の渡航費と機材費を集めるためにクラウドファンディングを実施しました。

言語や性別などを超えて新しい感覚で感じ取れる舞台表現の実験の場として、力溢れる肉体表現と最新技術をコラボレーションさせることで新しい空間を生み出します。
ダンサーの動きに合わせて映像を変化させるモーションセンサー技術やCG映像、光との共演や立体感ある音響で包み込むサウンドで、不思議なイマジネーションの世界を表現していきます。

               

ストーリーは量子物理学の「シュレーディンガーの猫」から人間の生き方を紐解き、人間が生まれながらにして持つ生命力や暴力、憎しみ、憐れみ、優しさ、セックス、愛、快楽など、排他的でかつ相矛盾する性質を持った人間の本質性を描き表現していきます。
それぞれの専門を活かしながら、ニューヨーク発の新しいクリエイションが生み出される作品です。

◼︎会場について

モダンダンスのパイオニアとして知られるマーサ・グラハム・ダンスカンパニーは、由緒あるコンテンポラリー・ダンス・カンパニーで、米国で最も長い歴史を持つ権威舞踊団のひとつとして知られています。今回、振付・主演を務める折原美樹がプリンシパル・ダンサーとして活躍した所でもあります。その本拠地とも言える、ニューヨークはウェストビレッジにある、マーサ・グラハム・ダンスカンパニー・スタジオ1(55 Bethune Street, NYC)で開催されます。 今回のワールドプレミアは11月20日から22日までで、計5回の限定公演のみとなっています。

   

◼︎プロフィール

折原美樹 Miki Orihara(出演・振付)
文化学院卒業後ニューヨークに渡りジョフリーバレエ学校、アルビン・エイリーアメリカンダンスセンター、マーサ・グラハム舞踊学校にて学んだ後、83年マーサ・グラハムアンサンブル結成時にメンバーとなり、87年グラハム舞踊団に正式に入団、プリンシパルダンサーとして現在に至る。2010年ベッシー賞受賞。

            

Message
今までいくつの箱を集めてきたのだろうか?
子供の頃からたくさんの箱を。
綺麗な紙の箱、木の箱、プラスティックの箱、ティンの箱・・・
今また、新しい箱を手にすることになる。
それがどのような箱なのかはわからない。
中に入れるものもまだわからない。
どうして決められるだろうか?
形、色、手触り、香り、重さ。
全てが未知の箱を手にするのはパフォーマーである私たち、
そして関わっている全ての人、空間を共有している全員。
楽しみ以外の何物でもない。

 

津田奈々 Nana Tsuda(出演)
尚すみれに師事。
2001年夏ニューヨークへ渡り、アルビン・エイリースクール、マース・カニングハムスタジオなどでダンスを学びサマーインターナショナルダンスプログラム・スペインではニューヨーク、スペインの振付家の作品をスペイン各地で発表した。
2004年から2012年までニューヨーク拠点のTAKE DANCEに所属。
「ディス/オリエンティッド: アントニオ二 in チャイナ」アダムス カンパニー ダンス、クリストファー ウィリアムズなどの作品で踊る。
2014年ゴールデンマスクアワード受賞作品 ピーター・セラーズ演出オペラ「ザ・インディアン クイーン」にカルテッドダンサーとして出演。
現在クラインテクニックをスーザン・クラインに師事。

             

Message
箱を開けた。その中にまた箱がある。そしてその箱をそおっと開ける。
とその中にはまた箱がある。どうやら永遠に続いているみたい。
らせん階段のようにぐるぐる、ぐるぐる、、、ここはいったい?
すべての箱がそうなのかこの箱だけが偶然そうなのか。
それでも箱を開け続けたいと思った。その無の中には、すべての必要な要素がキチント揃っていて私たちは宇宙と繋がっているらしい。
箱?宇宙?という所で目が覚めた。
前日の極寒の中のマトリョーシカのショッピングと異国の地での長かったリハーサルがこの様な夢になったのかは謎。
失望感よりもむしろ自分をはるかに越える力が身体に宿ったみたいで開放感を感じた。
その日、すごく気持ちよく踊れた。
一箱脱げたみたいだった。
踊りは形としては残らないかもしれないけど、言語やジャンルを超えて繋がることができる生もの。
11月20、21、22日この実験工房『In The Box』で一体何が起きるのか?たくさんの人たちとその時を共有したい。

 

西山裕之 Hiroyuki Nishiyama (演出)
2008年㈱ニッシー・プラスを設立。
バラエティ・音楽・ドキュメンタリー・ドラマと数々のテレビ番組を演出する他、CMや音楽DVD等の監督、コンサート映像・舞台演出を手がけるなど、ジャンルを問わず幅広い領域で活動している。
舞台演出・プロデュース作品は「お月さまへようこそ」「Miele Super Special Live!」「新宿ミッドナイトベイビー(浅野温子・いしだ壱成・山崎邦正)」「男×女(杉崎真宏)」「男×女 第2弾(杉崎真宏・石井康太・寺崎裕香)」、「男×女 第3弾(杉崎真宏・石井康太・寺崎裕香・ゆみみ)」「うんぷてんぷ(黒川智花・ドロンズ石本・森山周一郎)」など。
コンサート・ライブの映像演出を手がけたアーティストは、近藤真彦/Kinki Kids/堂本剛/堂本光一/TOKIO/V6/Coming Century/20th Century/嵐/タッキー&翼/滝沢秀明/今井翼/NEWS/山下智久/テゴマス/関ジャニ∞/横山裕/大倉忠義/KAT-TUN/赤西仁/Hey!Say!JUMP/ジャニーズWEST等がある。

          

Message
「面白いことをやりたい!」「新しい表現に挑戦していきたい!」そこから何かを発信していけたら。そういったポジティブな強いエネルギーを持った人たちが集まり、ひとつの世界観を描き表現していくプロジェクトとして実験的に発足しました。この強い思いが世界中で繋がっていけたら、もっと大きなエネルギーとなり、新たな作品がどんどん生まれてくるのではないかと考えます。自分も体感し、刺激的なニューヨークで、ダンス、音楽、映像、アートなどが共存した空間をみんなで共有していければと思っています。もともと素敵な空間を更に今まで見たことのない、感じたことのない空間にしていければと思います。観に来て頂いた皆さんに新しい感覚を体感して頂けたら幸いです。 そんな「In the Box」に皆様のご協力を頂ければ、更なる発展と共に、見たこと感じたことのない新しい世界を世界に発進し続けることになることを誓います。

 

大江千里 Senri Oe(作曲・ピアノ演奏)
1983年シンガーソングライターとしてデビュー、音楽活動だけではなく、俳優として多くの映画やテレビドラマに出演、またテレビ番組の司会、ラジオ番組のパーソナリティー、エッセイ執筆など幅広い分野で活躍を続けてきた。
2008年日本国内の音楽活動をやめて、ジャズピアニストを目指しニューヨークへ渡る。ニュースクール大学に入学しジャズを学ぶ。卒業の2012年、自身がニューヨークに設立したレーベル、PND Recordsから、ジャズピアニストとしてデビュー作「Boys Mature Slow」を全世界発売。雑誌『ジャズジャパン』の2012年度《アルバム・オブ・ザ・イヤー(ニュー・スター部門)》を受賞。

             

Message

中学2年生の秋、美術の先生に突然部屋に呼ばれた。一個の箱が机の上にある。
「この箱に鼻をつけて中を臭ってみなさい。そしてなにかイメージが湧いたらそれを銅板に打ち込んで版画を作りなさい」
僕は夢中で放課後それを行い出来上がった版画を先生に見せたら先生はそれを丁寧に褒めてくれた。そしてこういった。
「きみはこういう芸術の道に進みなさい」胸がドキドキ高鳴った。
同じ秋に音楽の先生に「きみはブラスバンドに入ってクラリネットをしなさい。きみが我が部には必要だ」
モテモテやん、そう思いすぐに入部したらシンバルをやらされる。がっかり。
先生は「きみにこれをやらせるのは苦難の道を教えるためなのだ。
きみは将来音楽の道を行きなさい」そうはっきりおっしゃった。
僕はどの道を行くのだろう。
何年も何年も時が流れて僕は今道の真ん中に一個の「箱」をイメージする。
あれはあの小倉の中学生だった僕がある日顔を近づけたあの「箱」ににている。
僕は音楽の道を行くことになったが未だに詩やメロデイを「描いて」いる。
音楽で美術をやっているわけだ。
あの日の香り、匂い、「箱」の中を想像して 選んだ道、ふたつの道が今はひとつに重なっている。

11月20、21、22日。
「In the box @Martha Graham」僕にとってこのイベントの音楽に関わることはあの日の銅板作りやシンバルに重なるものがある。
秋、NY、ジャンルを超えて、僕はあの日の僕 と繋がる。

◼︎キャスト・スタッフ

振付・主演:折原美樹

出演:津田奈々

音楽:大江千里

パフォーマンス協力:Junko☆(GALAXXXXY★ / 実験道場)蛇澤多計彦(実験道場)

構成・演出・プロデュース 西山裕之

舞台監督:田中史子

技術プロデュース:安藤たかあき(JOA Productions)

モーションセンサー映像:山本淳哉(コマデン)

モーションセンサー映像・CGデザイナー:千田泰宏(コマデン)

VTR・CG:福地亮介(C.I.I.)

UMU:櫻井明男(SOUND CREW)

SFX:斉藤賢

ブレーン:野田守建

プロデュース:河野洋(Mar Creation, Inc.)佐藤シェリーめぐみ(MEGUmedia)

その他、現地スタッフ・ボランティアスタッフの皆様

制作協力:Mar Creation, Inc. MEGUmedia

製作:nissy plus inc.

◼︎日時

11月20日(金) 19:30 & 21:00
11月21日(土) 19:30 & 21:00
11月22日(日) 19:30

◼︎インフォメーション・チケット情報

www.inthebox-nyc.com

facebook

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instagram

◼︎お問い合わせ

intheboxnyc@gmail.com
※リターンのホームページにお名前を掲載に関しては、時期によっては、公演終了になってしまう場合があります。
※終演後の写真撮影と打ち上げご招待はNYまでの交通費や宿泊費などはご負担ください。

  • 2015/11/11 08:34

    先週より日本からやってきた演出の西山氏がニューヨークの出演者たちと合流して、リハーサルが開始されました。短い時間ではありますが、みんなで集中して着実にリハーサルが進んでいます。色々なアイディア満載なこのパフォーマンス、仕上がりが非常に楽しみです。 クラウドファンディングもあと8日となりました...

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