皆さんは「サイコアクティブ」という言葉を知っていますか。

 たとえばお茶やコーヒー。飲むと眠気が飛びます。

 たとえばお酒。飲むと酔っぱらいます。

 たとえばタバコ。吸うと集中できます。

 これらは有名ですよね。こんなふうに、飲んだり食べたり吸ったりして精神が何らかの変調をきたす。それがサイコアクティブ。

 

 では、これは?

 

 名前はマツバギク。

 その辺の花壇や石垣とかにいっぱい植えてあるやつです。八王子にある北島のサブちゃん邸にも大量に植えてありました。

 そして実はこれも、サイコアクティブな草です。

実際に飲んでみた人の感想:

なんか最初、魂が上下左右に揺さぶられて体から抜け出そうだった。そんで「こりゃやばい」と思って寝転んだら一応落ち着いた。んだけど、目の前が光り輝き始めて一人花火大会を催し始めたのね。眼球が。すごい綺麗で。で、それに見とれているうちに、だんだん夢と現実がごっちゃになってきちゃって。最終的に幻覚の世界に入っちゃって、右回りの渦の内側に六角形、外側にネコの置物が整然と並びはじめたのよ。何言ってっかわかんねーと思うけど、つまりこの草めっちゃやべー。翌日、中毒とか依存とか体にダメージとか一切なくスッキリしてたことにむしろヤバさを感じたね。

 

 

 今回の趣旨は、

①こういったあまり知られていないサイコアクティブな草を世界中からかき集め、

②それを育て、

③実際に自分で人体実験をして酔いを確かめ、

④体験本を書く。

 というものです。

 

 現在までに集めた草は14種類あり、それらを市民農園で育て中です。本を作るために印刷費用として10万円必要で、企画を支援してくださった方には観賞用ドライフラワーと本をセットでお送りします。

 

草その2:ディバインセージアナログ「ザ・チャイルド」

  品種名を知られたら国に規制されそうなので伏せます。

 この草はディバインセージ「サルビア・ディビノラム」の遠い親戚(紫蘇)です。古代アステカから続くサイコアクティブで、現地のマサテコ族はサルビアを「父」、写真の品種違いを「母」、写真のを「息子」と呼び習わしていたとのこと。

 今回ゆえあって息子の方が手に入ったので、畑で育てています。まだまだ小さいけど、うまくいけば10月には一回目の収穫ができるかな?

吸ってみた人の感想:

吸った直後、もう五秒後とかから意識がもってかれる。すっごい小さな足場の上に立たされて、前も後ろも真っ暗。倒れて頭をごちんとぶつけると、山の頂上とかにワープして、また後ろに倒れると花畑、って感じ。でも効果時間自体は短くて、だいたい30分とかで現実に戻ってくる。そのおかげで深層から「何か」を持って帰りやすくて、芸術系の人たちに愛用されてるって話だよ。

 

草その3:オークリーフゼラニウム「センテッドローズ」

  蚊避けとして普通に売られているこの草も、けっこうどぎついサイコアクティブらしい。欧米じゃもう五人は死んでるとか。

吸ってみた人の感想:

口渇からのありえないハイテンションは、覚醒剤よりもMDMAに近いと思う。往年のハウスなんかにガンガンのれるから、そういう目的で使用したときは水分補給だけ絶対に欠かさないように。死んだ五人も極度の脱水症状から来る心肺停止だったそうだから。正しく使えば世界をラブで満たせるんじゃないか? そう思わせるだけの効果が、この草には確かにあった。でも蚊避けの効果は疑問。

 

草その4:マリファニリャ

  メキシコあたりでマリファナの代替として吸われていた実績があります。とても育てやすく、今植えてある草の中で一番の成長株です。益母草とも呼び、煎じてお肌に塗ると美肌効果著しいという漢方の話もあります。

吸ってみた人の感想:

パイプで吸ったんだけど、すっごいスローになる。全力で拍手しようとしても、パチ……パチ……くらいの遅さになっちゃって。そこらへんはすごくマリファナくさかったかな。けどそれにしては音楽への感受性が高まったり食べ物の美味しさが際立ったりってことはなかったのが残念だったなー。スローにはならないけどマンチがきまるアジサイと混ぜて吸ったら、ホントにマリファナの代替になるかもね。というか塗る薬を吸うとかバカみたい(笑)

 

 

 さてこの4種以外にも、 北米で人気のあるサイコアクティブ茶「プレーリー」、もはや海外で新しい伝統となりつつある「アカシアブレンド」、ネイティブアメリカンのタバコアナログ「ロベリアタバコ」などなど、いかにも楽しげなのに法的に大丈夫なものをいっぱい集めています。(法的根拠はページの最後に抜粋)

 

現在の畑の様子(借りてから一ヶ月目)

 育て方は炭素循環農法。緑肥を多用して農薬を使わない農法で、作物のアルカロイドを最大限に引き出すことができます。今は畑の前任者がバラまきまくった肥料を緑肥に吸わせている最中です。

 写真ではニコチアナ・ルスティカ(インドたばこ)の花が花盛り。ニコチンは市販のタバコの9倍! ですがこれは育ててもいいけど吸うと法に触れるので、見るだけです。

 立案者は農学を修め、四ヶ所の農家で研修生として働いた経験があります。ですので今後、台風や虫害などのどうしようもない天災でダメにならない限りは10月以降に収穫して順次お届けできると思います。

 

 

 以下、この企画の要点のみをかいつまんで説明します。

▼このプロジェクトで実現したいこと

・本を書き、サイコアクティブの正の側面も社会に正しく伝える。もちろん面白おかしさを忘れずに。

・フリーサイコアクティブの普及によって覚醒剤を過去の遺物とし、暴力団など反社会的団体の資金源を断つ

・いやなことを忘れる、という「深酒」の効果を、もっと依存性が低くて効果の高い別のもので達成する。そして虐待やトラウマなどの強い心的ストレスをサイコアクティブの効果で押し流す、という選択肢を社会に提案する。

▼プロジェクトをやろうと思った理由

 「人と話すと頭が痛くなる病」に10年間悩まされていたが、とある幻覚剤のおかげで綺麗さっぱり治ったため。

 また、周りで精神を病む人が増えてきていて、気晴らしの選択肢を増やしたいと思ったから。

 あと純粋に楽しいから。意識の拡張めちゃくちゃ楽しい。

▼これまでの活動

 軽トラックを家に改造し、日本中を浮浪していた。

 そのときに道ばたの草を片っ端からタバコにして吸ってみる趣味に目覚め、長野でクサノオウを見つけて吸ったときに世界が変わった。

▼過去の実績

「異自然世界の非常食1」

「異自然世界の非常食2」共にエンターブレイン社より出版

「煙遊びと煙薬1 雑草編」

      コミックマーケットにて常に完売

「煙遊びと煙薬2 毒キノコ編」

      とらのあな専売にて好評発売中

▼資金の使い道

10万円:「煙遊びと煙薬3」の印刷費用

30万円:サイコアクティブ魔女ノベル「紫酔花の魔女アンネ」の印刷費用。一周読めば誰でも幻学博士!な小説。

60万円:西武池袋線沿線にヨーガ教室(的なもの)を開くための改装費用

150万円:クズ土地を買ってもっと多くの草を栽培する。

200万円:買った土地に誰でも泊まれる手作りの家を建てる。そこで皆でレイヴしたり瞑想したりギター弾いたり意識の研究したり新しいムーヴメント引き起こしたりひたすら宇宙について考えたり。

300万円:「幻学」を提唱し、アロマ検定のようなサイコアクティブの資格試験を作る。和製シャーマンを育成し、ハルマリンやグラミンなどで身体を損なわない正しい幻覚の見方を広く普及することに努める。

▼リターンについて

100円:「○○さん、ありがとう」と感謝の正拳突き一回。

1000円:新刊「煙遊びと煙薬3」が自宅に届く。

3000円:「煙遊びと煙薬」シリーズがすべて自宅に届く。明晰夢(油断すると悪夢)が見られるハーブ付き。

5000円:「煙遊びと煙薬」シリーズすべて + 何に使うのか不明なドライフラワー + 何に使うのかさっぱり分からない巻きたばこ用紙(種類は選べない。実験に付き合ってもらう感じ)

10000円:サイコアクティブ寄せ植えが解説本と一緒に自宅に届く。(遅くなるかも)

30000円:実験を繰り返して劇的かつ安全であると判断された組み合わせの「観賞用ドライフラワー」が自宅に届く。

50000円:利きサイコアクティブ。松花堂弁当のような箱に各ドライフラワーが詰めて送られ、それぞれの解説が付く。もちろん観賞用。解答は添えるので、見ただけで判断してね。

100000円:一泊二日、西武池袋線沿線のヨーガ教室(的なやつ)で、過去の悲しい感情を全て洗い流して生まれ変わる体験プログラムのチケットが届く。

150000円以上:上記全て+畑に来てやりたい放題。みたいなフリーパスチケットが自宅に届く。

 ▼サイコアクティブ試用における十徳

 この活動を広める上で、「ただの脱法ドラッグじゃないか」という誹りは免れ得ないとは存じます。

 しかし、以下の精神を常に念頭に持ち、「道」としてのサイコアクティブを広めることに尽力することで、ケのもの、即ちアングラのものから、ハレのもの、即ち表舞台のものへ至るけじめと致します。

 その道理と初志を貫徹し、以て危険ドラッグとの区別を図り、僭越ながら茶道ならぬ「サ道」を拓きたいと願う所存でございます。

  1. 感格鬼神・・・感は鬼神に格(いた)り
  2. 清淨心身・・・心身を清浄にし
  3. 能除汚穢・・・能(よ)く汚穢(おわい)を除き
  4. 能覺睡眠・・・能(よ)く睡眠を覚し
  5. 静中成友・・・静中に友と成り
  6. 塵裏偸閑・・・塵裏(じんり)に閑(ひま)を偸(ぬす)む
  7. 多而不厭・・・多くして厭(いと)わず
  8. 寡而為足・・・寡(すくな)くして足れりとす
  9. 久響不朽・・・久しく響いて朽ちず
 10. 常用無障・・・常に用いて障り無し

  1. 感覚を別世界に持っていき
  2. 心と身体を清らかにし
  3. 過去の悲しみを取り除き
  4. よく眠りを覚まし(又はよく眠れるようになり)
  5. 静けさの中に安らぎをもたらし
  6. 忙しい時にも心を和ませる
  7. 多くても邪魔にならず
  8. 少なくても十分に足りる
  9. 年月を経てもその影響は朽ちず
 10. 常に用いても障りはない

※特に10. 常用無障を推していきます。

 

▼法的根拠の抜粋(この活動が合法であるとする法的根拠)

現在、物質ではなく植物にかかっている法律は以下の通りです。

・麻薬および向精神薬取締法

”別表第二 (第二条関係)

一 エリスロキシロン・コカ・ラム(和名コカ)
二 エリスロキシロン・ノヴォグラナテンセ・ヒエロン
三 パパヴェル・ブラクテアツム・リンドル(和名ハカマオニゲシ)
四 その他政令で定める植物(以下の政令)”

 麻薬、麻薬原料植物、向精神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令

” (麻薬原料植物)
 第二条  法別表第二第四号の規定に基づき、次に掲げる植物を麻薬原料植物に指定する。

一  三―〔(二―ジメチルアミノ)エチル〕―インドール―四―イルリン酸エステル(別名サイロシビン)及びその塩類を含有するきのこ類(厚生労働大臣が指定するものを除く。)
二  三―〔二―(ジメチルアミノ)エチル〕―インドール―四―オール(別名サイロシン)及びその塩類を含有するきのこ類(厚生労働大臣が指定するものを除く。)”

・あへん法

”第三条  この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一  けし パパヴェル・ソムニフェルム・エル、パパヴェル・セティゲルム・ディーシー及びその他のけし属の植物であつて、厚生労働大臣が指定するものをいう。
二  あへん けしの液汁が凝固したもの及びこれに加工を施したもの(医薬品として加工を施したものを除く。)をいう。
三  けしがら けしの麻薬を抽出することができる部分(種子を除く。)をいう。”

・大麻取締法

”第一条  この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。”

註:ただし、過去の判例を見てみるとインディカ種由来の麻およびその製品にもこの法律が恣意的に適用され罰せられている。なのでジュート麻やクワなども避けよう(皮肉)

・薬事法

”23 サルビノリンA 平成19年2月28日”

”69 上記に掲げる物のいずれかを含有する物。ただし、サルビア・ディビノラム(直ちに人の身体に使用可能な形状のものに限る。)以外の植物を除く。 平成19年2月28日”

註:この69項の一文により、ケシ、コカ、MM、大麻、サルビアディビノラム以外の世界中のサイコアクティブを日本で試せることになる。ただし抽出したら物質としてみなされるのでダメ。精製度合いがどこまでからアウトかは調べ切れなかったため、抽出行為自体を避ける。

・たばこ事業法

”第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一  たばこ タバコ属の植物をいう。
二  葉たばこ たばこの葉をいう。
三  製造たばこ 葉たばこを原料の全部又は一部とし、喫煙用、かみ用又はかぎ用に供し得る状態に製造されたものをいう。”

 

ということでまとめると、ケシ、コカ、シビレタケ、大麻、(直ちに人の身体に使用可能な形状の)サルビアディビノラム、ニコチアナ(を吸う行為)、に手を出すと上の法律に違反するので絶対避けること。ここまでは当然。しかし、他の植物を規制する法律はいくら探しても見当たらなかった。基本的には物質(合成物・抽出物)として規制されている。

※酒の醸造はご存知酒税法で規制されている。オナニーとエネマ(穴ニー)はサイコアクティブだが規制されてないのでOK。

※アシュワガンダが薬事法で医薬品指定され、観賞用以外の栽培は禁止となった。けれども、販売せず抽出せず私的に吸うだけならこの薬事法69項により違法にならない。(が、見落とした条文があったり法を恣意的に運用されるかもしれないのでアシュワガンダに手を出すのは避ける。成立した経緯から見ても確実に裏金が絡んでいる)

他にも、

・外来生物法

http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/index.html#sho

”オオキンケイギク、ミズヒマワリ、オオハンゴンソウ、ナルトサワギク、オオカワヂシャ、ナガエツルノゲイトウ、ブラジルチドメグサ、アレチウリ、オオフサモ、ルドヴィジア・グランディフロラ、スパルティナ属、ボタンウキクサ、アゾラ・クリスタータ”

この13種は植物における特定外来生物と指定され、繁殖力が強すぎるという理由で育てたらダメ。

あと、各自治体の条例で規制されている草も一応自粛する。

 ▼最後に

 ここまで読んでいただきありがとうございます。

 本当かウソか、インターネットはヒッピーの意識拡張により生まれ、iPhoneはジョブズさんがLSDをキメて着想したといいます。昨今の世界の情報化に日本が今ひとつ乗り切れていないと感じるのは、この意識拡張の有無にあると邪推いたします。

 より楽しい、見たこともないような社会はすぐ目の前にありました。それこそ道ばたに生えている草一つ食べてみるだけ。それだけで、まるで子どもの頃に夢想していたフシギの国へと探検に出かけられます。

 その経験は、人を寛容にします。頭にこびりついた古い考えを水に流し、新しいものを受け入れるスペースを作ります。一見常識に見えるが絶対に受け入れてはダメな概念を拒否し、受け入れるべき意味性を見定めることができるようになります。

 人が寛容になれば、社会が寛容になります。

 より正確に言えば、寛容な人には寛容な人が集まり、そこだけスポット的に素晴らしい社会が形成されます。そのためのきっかけはここに。そして足下の草花に。

 

 まあなんかゴチャゴチャ言ったけどさ、

 なにより、楽しい。

 とりあえず本だけでも読んでみてくれ! 

 自分が手を出すのは怖いって人は、twitterとかfacebookとかにこの記事を流して他人にやらせちゃえ。それからでも遅くはないから。 

 

 そんじゃ、待ってるよ ノシ