▼はじめにご挨拶
こんにちは。南房総白浜にある季粋の宿 紋屋と申します。私どもは、千葉県の最南端に位置し、雄大な太平洋と野島崎灯台を望む、モダン和風の温泉宿です。私どもでは、2000年ころから赤ちゃん連れのお客様が多くお越しになるようになりました。ミキハウス子育て総研のウェルカムベビーのお宿にも3期連続で認定され、今では全体の55%のお客様が赤ちゃん連れのお客様となりました。
紋屋の赤ちゃんプランは、調理部手作りの離乳食と貸切風呂が好評で、毎日多くの赤ちゃん連れのお客様がいらっしゃいます。ただ、3階にある貸切風呂は予約制で2箇所しかないので、ご利用いただけない場合も出てきています。さらには、ご入浴に支援がいるご家族様やピンクリボンのお客様からも、家族風呂をご希望されることが多くなりました。
そこで「心やさしい家族風呂を造りたい!」プロジェクトを立ち上げ、実現に向けて皆様からのご支援を募りたいのです。
どうか宜しくお願い申し上げます。
▼このプロジェクトで実現したいこと
赤ちゃんはもちろんの事、ご支援がいるご家族様にも安心してご利用いただける、ファミリーフレンドリーな家族風呂を造る
・脱衣室には赤ちゃんのおむつ交換台を設置。
・低刺激のベビーシャンプー、ボディソープを用意。
・浴槽で遊べるおもちゃも。
・お子様が浴室で転んでも安全なように、浴室の床は畳敷き(ビニール製)に。
・ご高齢者が跨いで湯船に入りにくい方が入浴しやすいよう、浴槽周りの一部に幅広のエプロンを設けることによって、一旦幅広の縁に腰掛けてから湯船に入れるようにする。
▼プロジェクトをやろうと思った理由
ある日のこと、女将がお部屋にご挨拶に伺うと、そこには海外旅行にでも出かけるのかと思うばかりの大きなトランクがあり、お子様をおんぶひもでおんぶしたまま、お食事をされているお母様がいらっしゃいました。また他の日には、お子様が座布団に座られて、お母様は畳の上で、ご持参された離乳食をお子様に食べさせていらっしゃる光景を目にしました。
当時、赤ちゃんプランをやっている宿はほとんど無く、赤ちゃん用のイスなどの、赤ちゃん連れのお客様へのケアは全く無かったのです。(現在の紋屋には月齢に応じて、バウンサー・バンボソファー・テーブル付きイス・幼児チェアの4種類があります)
これは何とかしてあげなければと女将は思い立ち、赤ちゃん連れのお客様がいらっしゃるたびに、何かご不便は無いか、ご要望事項は無いか伺って、一つ一つおもてなしを増やして参りました。
板前さんに離乳食を作ってもらうことなど、当時の旅館では考えられませんでしたが、女将がなんとか調理長に頼んで、今では調理長自ら出汁の利いた離乳食を作ってもらい、皆様にお出ししています。(いつもよりたくさん食べた♪~と、大変好評なんですよ)
赤ちゃん連れのお客様によるクチコミでお客様が増え始めると、どういう訳かマタニティーのご夫婦がお越しになる事が多くなりました。紋屋にはエレベーターが無いのに、なんでいらっしゃるんだろう?と不思議に思っていたのですが、ある時、女将がお客様に伺うと、思いがけないお話をうかがえました。
それは.....
赤ちゃん連れにやさしい宿は、妊婦にもやさしいもてなしがあるだろう。そして、いらっしゃっている赤ちゃん連れの方々は、数ヶ月、あるいは数年後の自分たちの姿。どんな風に過ごされているかを、垣間見れるかもしれないと。
そうだったんですか。
それではということで、マタニティープランを作りました。抱き枕やオットマン付きソファーのある洋室、ノンカフェインティーやお食事場所は個室風のダイニングなど。
妊婦さんはご自分で体を洗うことが大変だったり、浴場で転倒の危険を避けるために、ご夫妻で貸切風呂をご利用いただくことにしたため、なおさら貸切風呂のご利用が増えたのです。
TVやタマヒヨなど、マスコミでのご紹介によってさらに赤ちゃん連れが増え、中には障害のあるお子様連れや、三世代四世代でのご家族旅行もいらっしゃるようになりました。ところが、ご高齢や足腰に差し障りがある親御様は上のフロアの浴場に行けなかったり、大浴場でご家族の支援が必要だったりします。また、障害のあるお子様連れのお客様は、お父様が結構大きくなられたお子様を、3階の貸切風呂まで抱っこしていかれました。
心苦しい.......
なんとかして差し上げられないか。
せめて1階に、赤ちゃんや支援が必要なご家族が安心して入れる家族風呂があればご不便を減らせるのに。
これが、老朽化し今は使っていない1階の小浴室を改修して、赤ちゃん連れにも、ご支援が必要なご家族にも安心な、ファミリーフレンドリーな家族風呂を造ろうと考えた理由です。
▼これまでの活動
設計士さんとの打ち合わせは終わり、今秋にも工事に取り掛かりたいと思います。
▼資金の使い道
・家族風呂改修設計料
・家族風呂改修工事費(配管工事含む)
・隣接トイレの洋式化
・(将来的には、夜鳴きが心配な赤ちゃん連れのお客様から人気の離れ客室に、海の見える露天風呂を併設したい)
▼リターンについて
いろいろご用意いたしましたので、お選びください。
ご支援頂ければ嬉しいです。
▼最後に
10年前、貸切風呂のご予約をいただいていたのに、こちらの手違いで記帳漏れを犯し、お客様が貸切風呂にご利用できない事を引き起こしてしまった事がありました。
お詫びに伺うとお母様からは、日ごろご主人様のお帰りが遅いので、いつもご自分がお子様をお風呂に入れていらっしゃると。一人で赤ちゃんを入れるので、今までゆっくり入浴出来たことが無い。今日は、家族水入らずでゆっくり貸切風呂に入れる事を楽しみにしてきたのに、とおっしゃられ、本当に申し訳ない思いでいっぱいになりました(;_;)
ご家族で一緒に入るお風呂は、ご家族の絆になっていたんですね。
私たちにも二人の孫がおり、日々の生活で孫の母親の大変さを眼にしています。
お母様の日ごろの育児ストレス解消のため、あるいはご支援が必要なご家族のため、紋屋でのひと時がお役に立てればと、心から願っています。
最新の活動報告
もっと見るどういう訳か.....
2016/08/09 17:10今年の夏休みは、障害のあるお子様連れが何組もいらっしゃってます。紋屋はエレベーターも無く、ご不便をお掛けしていると思うのですが、どういう訳か、それをご承知でいらっしゃる。なんでかなぁ~ふと思ったのは、心やさしいおもてなし。もちろん何か形のあるものがある訳ではないのですが、もしかしたら、「赤ちゃん連れのお客様にやさしい宿でありたい」との思いから、実際多数の赤ちゃん連れのお客様にご宿泊いただいていますので、この宿なら温かく迎えてくれるだろうと言う、安心感を持たれているのかな、と。特別な事は何も出来ませんが、旅先の宿屋ができることは、陰ながら見守り、ご不便を汲んで差し上げたいと心を砕く事でしょうか。 もっと見る
ピンクリボンの宿
2016/07/29 21:44ピンクリボンのお宿ネットワーク(略:リボン宿ネット)は、乳がんを患い、手術を受けて回復の道を歩みながらも、術後の痕を気にして旅をあきらめてしまうという方たちに、もう一度、誰の目も気にせず旅に出かけてもらい、心ゆくまで旅館・ホテルでの入浴などを楽しんでいただきたいという目的で、2012年7月に設立されました。 紋屋も今回、加盟させていただきました。(HP掲載はまだですが) 貸切風呂が、いかばかりでもお役に立てればと、思っております。 もっと見る
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