2018/11/01 11:57

こんにちは。

早稲田祭野外演劇企画enpou主催「並行 ロミオとジュリエット」にて役者を務めている金森悠介と申します。


今回は、enpou代表の竹内遼と総合制作の新宅司による特別対談の後編です!

「前編をまだ見ていないよ!」という方はぜひこちらからご覧ください。


▶︎前編はこちら:https://camp-fire.jp/projects/100467/activities/65412


インタビュイー
竹内遼(enpou代表/脚本演出、写真左)、新宅司(enpou 総合制作プロデューサー、写真右)

インタビュアー
金森悠介(「家のカギ」所属/enpou 出演役者)


----------

思うようにうまくいかない、役者集めと企画進行。

ーー脚本が固まってからは、どんなことが大変だったのかな?
新宅
『作品の内容は固まったけど、実際の役者集めとか大変だったよね。竹内自身が「信じる」って言う舞台をやっていたから、あんまりこっちにガッツリとは、のめり込むこともできなくて。僕もバンドをやっていたり、わりかしハードなカメラマンのアルバイトをやっていたり、内定者インターンに参加していたりと結構大変だった。夏休みの間は、二人ともすごいハードだったんだよね。』


ーーなるほどねぇ。実際さ、人集めって結構難しいじゃん。

新宅

『まぁ、竹内の人望のおかげだよね。』


竹内
『えー(笑)』


新宅
『人数がここまで増えたのは 、劇研(早稲田演劇研究会)がやっぱり大きくて。竹内も劇研を辞めた身とはいえ、1年生の間でも結構知られていたおかげで、こちら側から声をかけた時はスムーズだったよね。』

 

竹内
『もちろんそれだけではなくて、僕たちはがっつり企画書を用意して、脚本も用意して。この企画に参加する気があるなら、 「脚本もお渡しします」という状態にした。そこでちゃんとしてる人なんだなぁと思ってもらえるようにしたんです。』


ーー僕も最初、竹内と新宅と打ち合わせした時、「この人たちしっかりしているなぁ」って印象持ったもん。
新宅
『実際、どうでした?』


ーー二人が良いコンビだなっていう印象を持った。竹内が熱血派で、新宅が理論派みたいな(笑)。 どんな企画をやるのかも正直分からないし、自分が今までに挑戦したことがないような分野の演劇ということで不安は多少はあった。でも、二人がしっかりしていたからこそ、「まあ、やるかぁ」というノリになれたね。

新宅
『他の人にも、そこが受けたんだろうね。何だか、むずかゆい話だね(笑)

他の役者は「コリオレイナス」で共演した役者とか、その知り合いを呼んできてもらったり。

たとえば、すぎま(役者:杉本茉由)とか。』

 

ーー彼、良いよね。初めての役者だと思わない。良い味を出している。

竹内・新宅

『全然初めてだと思わないよね!』


竹内
『すぎまは、良い役者だって二人で会議しているときに都度、言ってます(笑)』


新宅
『夏休みの間、役者集めが進まないし、企画もなかなか進まなかった。ちょっとヤバイなあという焦燥感もあって。そんな状況の中、竹内の友達、通称「竹内軍団」が、竹内の友達であるというただそれだけの理由で、制作面ですごく協力してくれるようになって。俺からすると全く知らない2年生だから、感謝はしつつも不安はすごいあるみたいな…笑』

 

竹内
(竹内、この間、一人大笑い。)

 

・・・竹内軍団の話が8分程。止むを得ず『割愛!!!』

 

プロ意識の高い竹内と、それを裏で支える新宅の存在

ーー竹内軍団の話は一旦置いておいて(笑)。今の役者とかの印象を聞いても良いかな?
竹内
『印象かぁ。印象とはまた違う話にはなるんですが。演出家・脚本家として、自分たち二人が持つプロ意識と同じレベルまで、それぞれのバックグラウンドがある役者たちを、どれくらいあげられるかというところが勝負でして。 演出面においても、意図があることをしっかり伝えたり、役者からの質問などには真摯に向き合ったり、そういうことを強く意識していて。経験してない人に対してはもちろん、経験の多い方にも平等に、役者 対 演出家として、臆せずしっかり演出をつけるようにしていました。 そうすると、「あのレベルの人でも言われるんだから自分も頑張ろう!」とモチベーションも高くなっていているように感じた。』


新宅
『演出をつける上で案外苦労したのは、 ちょっと経験のある人たち。初心者の方の方が喰らいついてくれる節があって。』


竹内
『そうねえ。そもそも、役者個人のやるべきことって相当あると思っていて。僕なんかは、稽古前に2時間くらい喫茶店でどんな芝居をしようかと考えていて、稽古ではそれを見せるようにしている。でも、これはある意味プロ意識の問題なのかもなとも思っていて。僕の真意としては、そこまで必要なんだよと、そこまで求めてるんだよということを、今回の役者の方々に提示しなきゃいけないというのはありましたね。』


新宅
『「enpou」はサークルでもないし、お金を払っている集団という訳でもないので、モチベーションの管理などが少し難しくて。竹内はもともとプロ意識が凄い高いけど、役者の中にはプロを目指しているわけではないという方も、勿論いて。 お金以外でどう、やる気を持ってもらうのかというのも一つの挑戦で。 Twitterでは、「Let Rise」(今回の舞台で出て来るサークル名)っていう一見ふざけたことをやっているけれど。それも一つの広報戦略で、かつみんなのモチベーションアップに繫れば良いと思っていることをみんなに感じてもらいたくて。』

竹内
『新宅ら、制作陣営側にとても感謝していることがあって。それは、役に集中できる環境を整えてくれているところ。演出面だったり、小道具だったりと。今回すごく、役者にとってはやりやすい企画だなと。』

 

新宅
『僕が制作面で整えることによって、みんなにはこれが面白い企画なんだなと思ってもらいたい。それが一番大事だなと思っている。ワークショップをやったり、「Let Rise」的なことをやったり。それをやることによって、みんなが面白いなと思ってくれたら、それがまた役者にとって一個のモチベーションになるわけじゃないですか。もう一個意識していることがあって。竹内レベルのプロ意識に持っていくために、竹内がしっかり強く演出をつけたら、 その後に僕が、強く演出をつけられた役者のメンタルなどをカバーするようにもしている。二人で実はバランスをとっていたりするんです。 』


ーー改めて、良いコンビだねえ。

新宅
『本来、制作陣営の人が演出に口出しをするべきではないと思うんだけど、竹内がそれを許可してくれていて。僕も気づいたことは、自分が言うようにして。竹内と分担しながらやっていた。 』


ーー新宅にも演出を許可していたと言うことだけど、それは何か理由がある?
竹内
『ピクサーとかって複数人で脚本を書くらしいんですよ。ピクサーっていう最高のエンターテイメントを作っている人たちですら、複数人で脚本や演出に関わるのだから、僕一人がやるより、新宅にも演出に入ってもらうことは重要だなと思っていて。素人の人の意見も重要だと思っているし、経験している人たちの意見も重要だし。自分は才能がないと思っているから、いろんな人の意見を聞くことを意識している。』

 

舞台の推しポイント!


ーー最後に、観にに来てくれるであろうお客様に向けて、推しのポイントをそれぞれ一言ずつお願いします!

竹内
『疾走感。切れ味のある疾走感ですね。』

新宅
『構造そのもの。二つの舞台って言う、視界の広がり方。視覚的な面白さがあるので、それを「体験」しに来て欲しいです!』


ーーお忙しい中、ありがとうございました!インタビューはこれにて終了です!

----------

 

イチ役者としても、主宰の二人がどんな思いでこの企画に臨んでいるのかと言うことを知れて、大変有意義な時間となりました。


さて、本番間近となりました。早稲田祭、今年もかなり盛り上がることでしょう。僕たちは、早稲田大学演劇博物館前という伝統ある場所にて野外演劇「並行 ロミオとジュリエット」を上演させていだだきます。


皆様のご来場を心よりお待ちしております!それでは、最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました!!


----------


◉日程
・11/3(土)

  午前の部 10:20〜   午後の部 15:20〜

・11/4(日)

  午前の部 10:00〜   午後の部 13:30〜

※公演時間は約30分強を予定しています。


◉会場
 早稲田大学演劇博物館正面舞台および前スペース


◉チケット料金
 無料

◉出演者

佐藤才哉
宮部大駿(早稲田大学演劇研究会所属)
小崎実希子
白詩佳
金森悠介(「家のカギ」所属)
西村創

中野寛太
久保井美呼(S&D所属)
山口海香(早稲田大学演劇研究会所属)
絹川鈴(早稲田大学演劇研究会所属)
杉本茉由
北原葵(早稲田大学演劇研究会所属)
石澤直(seiren musical project所属)
佐野芹奈(早稲田大学演劇研究会所属)
瀬川花乃子(劇団木霊所属)