2018/12/13 20:41

クラウドファンディングをはじめて、一週間と三日が経ちました。
温かいお言葉、ご支援をありがとうございます。

今回は学生時代に出会った僕をファッション業界に導いてくれた、とても大切な方についてお話したいと思います。
はじめに載せているデザイン画はデザイナーとして働くようになった頃のものです。こういう画が描けるようになったのもお話をするこれからご紹介する方のおかげです。

高校生のとき将来は美容師、ヘアメイク、デザイナーなど人を美しく、輝かせる仕事に就きたいと思っていました。なぜなら、多くの人の笑顔が見たかったからです。
そして、高校三年の時に進路について考え抜いて、服飾専門学校である文化服装学院(※以下文化)に進学することを選びました。

文化に入り、一番びっくりしたのは、みんなとにかくおしゃれでキラキラしてました。
当時人気だったデザイナーズブランドを全身着ている友人ばかりです。
僕もみんなと同じようなデザイナーズを着てみようと思いましたが、全身揃えるようなお金もなかったのでデザイナーズブランドではないお店で似たような服を買ったり、授業で作ったりしました。

でも、まだまだみんなのようにきらきらしていない自分(当時はそう感じていました 苦笑)が嫌だったので、もっともっとみんなと同じようになりたい、と思い、バイトを始めました。
その時は学校とバイトの往復だったように思います。

2年次になり、学生生活にも慣れた頃、文化にいる間になにか残したいという思いが強くなりました。そして僕はファッションコンテストに参加するようになりました。

見よう見まねで、デザイン画をたくさん描いて応募しました。が、まったく歯が立ちませんでした。デザイン画のタッチを変えても、色の塗り方を変えても、、、ダメでした。

そんな時に頼ったのが、一年次の特別講義でお世話になった小池千枝先生でした。
僕の先輩方であるタカダケンゾーさん、コシノジュンコさん、ヤマモトヨウジさん、タカハシジュンさんを育てたファッション界のゴットマザーと呼ばれた方です。

小池先生の部屋までデザイン画を見てもらいたくて何度も伺ったのですが、タイミングが合わず全く会えませんでした。だから僕は先生の部屋の扉下の隙間からデザイン画を一枚、また来ては一枚と部屋に入れ込んでいました。

そんな事をして、2ヶ月ぐらい経ったころ、いつものように扉下の隙間にデザイン画をいれていると、

「貴方だったの!!」と小池先生に声をかけてもらえ、やっとお会いすることが出来ました。

「デザイン下手ねーー笑
女性の身体を分かってないわ!服のデザインをする前に女性の身体をもっと勉強しなさい!」が第一声でした。

小池先生はそんな僕に数冊の本を貸してくれました。その本の中には、一枚のメモ紙が入っていました。メモ紙の内容は、先生が文化に来る日のスケジュールでした。

その日は、何度メモを見たか分かりません。

そしてデザイン画を新たな気持ちで描き、たびたび小池先生の元に伺い、多くのことを学びました。デザイン画以外にもファッションカルチャーなど色々教えてくださいました。

そんな出会いから半年ぐらい経ったころ、僕は色々なコンテストにノミネートされるようになりました。一番の目標であった、装苑賞にもノミネートされました。
下の写真は2000年のときに賞をいただいた記事です。僕はこの頃から性別差のない服を目指していました。


僕はコンテストばかり力をいれてて、就職活動をしていませんでしたが、初めの就職先であるジュンコシマダに紹介していただいたのも小池先生です。

学校を卒業してからも、先生のご自宅に何度もお邪魔して色々語り合いました。

小池先生が、体調を崩された時に僕が「お見舞いに行きたい!」といっても、
「仕事がんばりなさい。貴方のデザインを見たら元気になるわ。」というハガキを送っていただいて、僕を仕事に集中させようとしました。

今でもそのハガキはデスクに飾ってます。
そのハガキを見るたびに胸に熱いものが沸き、勇気をもらっています。

今の僕があるのは本当にこのように支えてくれる方々のおかげだと改めて感謝の気持ちでいっぱいになります。今回の挑戦でも多くの方に支えていただいています。ありがとうございます。

最後まで力を尽くしたいと思いますので、応援どうぞよろしくお願いいたします!