2018/12/06 12:40

みなさまこんにちは管製作所の管でございます。
本日は今週前半にアップすると申し上げておりました、mouSmoothのここまでの歩みをご紹介したいと思います。
週の前半体調を崩しており、アップが遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。

さて歩みと申し上げましたがここに至るまで様々なドラマがありまして、全てを書くにはなかなか難しいので、かいつまんでご紹介できればと思います。

まずこのなんの変哲もないCADの絵ですが、これが当初デザイン案でした。
パッドを上下面の生地で挟み込み、パッドが入っていることを極力意識させないようなものができたら良いと考えておりました。

しかし上がってきたものはこんな感じのものでした。
良く言えば機能は満たしております。
しかし特にサイズも伝えずまずはどんなものができるかのテストだったので、これはこれで良い思い出になっております。
使用感はご想像の通りかと思いますが、まず大きすぎで手のひら、手首にパッド縁取りがあたり、それが気になって仕方がありませんでした。また手首に触れる部分が蒸れて長時間の使用には耐えられない、という代物でした。
パッドを挟み込むという案は縫製上の観点から難しいとのことで、この時点で違う道を模索し始めました。


そこでまずは当たり前ですが正確な寸法で試作ができるよう図面を引き、パッド部にはベルト部に使用しいている2wayフレンチパイルでカバーするように設計変更しました。
2wayフレンチパイルは肌触りも良く、かつ耐摩耗性にも優れる素材で私の希望とも合致しました。この素材はケア用サポーター等でも用いられる事の多い、非常に安全性の高い素材なので、こうした化学繊維へのアレルギーを持つ多くの方にも安心に着用できる素材となっております。

また画像ではわかりにくいですが、この時点ではマジックテープを2ヶ所に配置しておりました。
現物が届けば皆さまご理解いただけると思いますが、片一方のベルトを巻いてそのベルトが動かないようにもう一方のベルト巻くという本製品の仕様から、最初着用にコツが必要となります。

試作段階ではそこに煩わしさを感じたので、マジックテープを2個使いにして、仮止め用と本固定用にしたら良いのでは?という考えで、実際この考えは合っておりました。あくまで主観となってしまいますが、着用のストレスは大幅に軽減された以外にもより良いフィット感が得られました。

しかし、資金という体力のない弊社には、1型分(1種類分)の量産資金しか捻出できず、もしこの2個使いとしてしまった場合、私より手の大きい人にはまず使っていただけない(仮固定用のマジックテープの凸が直接肌に触れる人もいたため)ことと、製造コストの観点から今回は泣く泣く断念し、本製品は1個使いとする仕様決定に至りました。
また、マウスの俊敏性や追随性がその全てと言っても過言ではないPCゲームプレイヤーのテスター様からはパッドが厚いとのご指摘も受けました。
この辺りは好みの問題となると思うのですが、設計当初はとにかく長時間のPC作業時の手首の疲れの低減及びマウスだこ予防、あるいは既にできている方が安心してマウスをまた触れるように、という設計思考から比較的厚めにしておりました。
(画像は本製品のパッド仕様ですが、当初はもっと分厚いものでした)
が、私自身気がついたことですが、集中力を高めていくとその厚みが気になりだすこともあり、PCゲーマーさんたちの言うことが理解できました。

ではパッドを薄くすれば良い、と考えたまでは良かったのですが、ここから難航します。
何に苦労したのかというと、パッドを薄くするとその硬さが変わるということでした。説明で書こうとするとこの1行で済んでしまうのですが、これが本当に厄介でして、ある程度の硬さを持たせていないと、していないのと同じ(机と擦れている感じをまた味わうことになる)ように感じてしまうのです。
パッド厚の違うものを何種類も用意し、熟考とトライを重ねひとまずこの厚さ(6mm)であれば、長時間使用する方にも集中力を要す方にも違和感なく装着してただけるのであろう、という結論に達しました。
mouSmoothをご支援いただいた方の半数程度の方はおそらく装着当初硬いと感じると思いますが、しばらく装着を続けることによりパッドが手の形に沿って変形し馴染んできますので、できれば2~3週間は連続でご使用いただければ嬉しく思います。

かいつまんで説明と申し上げ軽く書いたつもりでしたが、なかなかのボリュームとなってしまいました… 今回はこの辺で失礼致します。
毎回ですが、ご支援いただいた皆様も今後ご支援頂く皆様も本当にありがとうございます!!

■ 補足1 (活動報告)
活動報告は次回(明日を予定)で最後にするつもりです。
次回は製造工程の写真がメインとなります。

■ 補足2 (出荷に関して)
製造ロットシールも順調ですので、初回リターンご支援いただきました皆さまから、早ければ12月10日から順次出荷を開始する予定です。