2019/01/05 06:59

「生きるように働く」(ナカムラケンタ ミシマ社)

求人サイト「日本仕事百貨」を展開するナカムラケンタさんの1冊。ケンタさんがどんな種に気づき、どんな水やりをしてきたか。そんなことが冒頭から書いてあります。

今日はその中から冒頭の西村佳哲さんの話を。西村さんの子どもの頃の話が、めちゃめちゃ面白いです。

!!
って思って、そこに出かけていく。
衝動をカタチにしようとする。

印象的だったフレーズ。
「漠然とわかっているけど、まだ思考はおいついていない。」
「衝動でこれ書かないと死ぬ、みたいになる」

ああ、西村さんって感覚的な人なんだなって思いました。自分の中に芽生えた「衝動」が種になって、そこに水やりをするんだなあって。

ケンタさんのやり方は、大学時代の建築の現場で感じた「違和感」的なものに水やりしていくような感じだし。

でも、もしかして、そういうものなのかもしれないなと。

「衝撃」や「違和感」をキャッチして、そこに水をやる。
そうすると、その種がいつのまにか芽吹く。
そうやって仕事や企画ができていく。
そういうことなのかもしれないなと思いました。

僕は、自分がもらった「衝撃」を、本屋やライブラリーという場で誰かに手渡したいなと思っています。「かえるライブラリー」ではたくさんの人が関わってくるので、その人たちが受け取った「衝撃」や「違和感」も一緒に。

僕はこの本を、高崎市の「REBEL BOOKS」で買ったのだけど、どこの本屋で買うかってとても大切だなあと思います。

その「衝撃」みたいな「違和感」みたいな本人の中でも言語化されなかった何か。

そういうのを肌感覚で感じられる本屋。(そういうのをリアルメディアっていうのかもしれない)

そんな本屋が本を通して、「衝動」や「違和感」を感じたり、本に感性を磨かれることによって、その人が日常生活で「衝動」や「違和感」を感じられることができるようになる。

そこからまた、その種への水やりが始まって・・・

そういう物語が始まる場に各地の「かえるライブラリー」がなったらいいなあ。