2019/06/16 17:59

デフフットサル女子代表GL(GK) 芹澤です。


デフフットサルを応援してくださってる方々、いつもありがとうございますm(_ _)m

クラウドファンディングへの支援、拡散していただき、本当にありがとうございます!


自己紹介から☆

名前:せりざわいくよ

生年月日:10月生まれ

聴覚:両耳100dB超

家族構成: 両親、兄1人、双子の5人家族。猫2匹

幼稚部:週3日、聾話学校(口話教育) 週2日、普通幼稚園

小学〜大学:健聴者と同じ普通校

スポーツ歴:

・水泳3才〜12才(全種目クリア)

・ピアノ小1〜小6

・サッカー小2〜現在進行形

・陸上部 中1〜3年(月~金のみ)

・フットサル 22才〜エンジョイ、競技は今年5年目。


家族のなかでは、私のみ生まれつき聴覚障害です。

母は特別扱いせず、他の兄弟と同じように育ててくれました。

家よりも学校の方が楽しいくらいとても厳しく、マナーはもちろん、発音もしっかり話さないといけなく、適当にやるとよく怒られていました。

雨やプール、就寝以外は、常に補聴器を付けていないと見つかるまで許してくれません。

声なしの読話術はどちらかというと苦手。

声も発してもらう方が聞き取りやすい。

父はとても優しく、仕事で泊まりが多く、たまに海外も行っていたため、帰ってくるたびに色んなお話しを聞かせてくれました。


家族と話しをする時、聞き取りにくい時は何度もその言葉を繰り返してくれるので、おうむ返しすることが多く、聞く力も徐々についてきていました。


習い事は、兄弟みんな一緒に同じものを。

サッカーも兄の影響で始め、小3~6まで男子にも混じり、日曜は女子、平日は男子練習とほぼ毎日サッカー漬け。


水泳は、技術を磨きテストに合格すると進級出来るという目標がありますが、

サッカーは、チームでひとつのボールを追いかけ相手ゴールの数を多く取るチームスポーツ。

一人で頑張るより皆で頑張るスポーツの方が好きでした。


ポジションは、 

小学~中学までFW。

時々ハーフ(MF)の真ん中、DF、GKも。

高校〜大学3年までMF、DFの両サイド。

大学4年〜GKに転向。 


コミュニケーションは、首を振ってボディランゲージで表す。戦術は、1対1で面と向き合って話しながら、ボードや土の上で駒を書いて動かしながら、どのタイミングでどこに動けばいいのかなど確認したり。


小、中学時代は、スライディングが得意でボールが飛んできたら滑り込んで頭または足でゴールへ押し込むのが好きでした。

高校、大学時代は、コミュニケーションの面で試合中の細かい指示が聞き取りにくくなり、視野を広く取れる両サイドを希望し、当時は足に自信があり、攻守両方とも走り回っていました。

 

GKに転向した理由は、小学4年、中学2.3年の時はGKをやる人が周りにいなく、率先して見よう見まねでやっていました。

大学サッカー部で基本を先輩から後輩へ指導しているのをフィールドをやりながら横目にずっと見ていて、やっぱGKカッコいいな。基礎から学んでみたいなっていう気持ちがどんどん大きくなっていました。

GKをやりたい理由とGK1本でいくことの覚悟があることをA4レポート用紙に書き出し、監督、GKコーチに伝えた結果、大学4年から本格的にGKとしてスタートしました。


卒業後の夏、デフサッカー日本代表候補合宿に初めて参加したときレベルの低さにショックを受けただけでなく、コミュニケーションも全く取れずカルチャーショックを受けたのを覚えています。


コミュニケーションツールを増やすべく、デフのメンバーから毎週土曜に都内体育館でフットサル練習をしているからおいで!と誘われたのがきっかけで、ろうの世界とデフフットサルに出会いました。


デフサッカー&フットサルを始めた頃は、補聴器を外すことにすごく違和感があり、音も聞こえず手話も出来ず、何もない真っ白な世界にポツーンと立っているような孤独感でした。


お互いのコミュニケーションがないと呼吸が合わなく、スムーズに出来ないため、相手にどうやったら伝わるんだろう。と伝えたいことがなかなか伝えられないもどかしさをいつも感じていました。


デフのみんなとサッカー、フットサルやりたい。ていう思いから手話を覚える事から始めました。

元々、口話でさえ人に伝えるのが下手くそなのに、ぎこちない手話で相手に伝えたい!と必死に身振り手振りでやっていました。

また、メールの便利さもありますが、誤解が生まれることも多く、会って話す方が伝わりやすいので、大事なことは時間を作って会うことを大切にしています。


プレー中、GKというポジションは健聴者のチームでは声を出せば前を向いたままでも反応してくれるけど、デフの場合は、一番後ろにいるGKからみたら全員前を向いていて、後ろからいくら声を出しても手を振っても振り向かないし、振り向くときは、ほとんど攻められてるときが多い気がします。


GKから指示を出すとしたら、

目があった瞬間に、クリアしてほしいときは!手で払いのける感じで行け!とか、GKがいくときはキーパー!と声と一緒に手を上げたり、相手に背中を向けてボールを持っているときは、フリーの味方がいる位置を手で方向を示したり、GKが触る時は手を上げたり。

セットプレーの守備の位置も手で指示または、その人のところまで走って身体の向きを動かしたり。

攻められていて、GKが触れる時、前に出ようとしてることに味方がGKに気付かないときは早めに止まって基本ポジションを取るか、相手との間合いが広すぎて失点リスクが高い時は、そのまま寄せてシュートブロック。

人とぶつかってしまってもすぐ起き上がり、ボールを止めないとこぼれ球を決められてしまうので、耐える力が必要。


とても難しいのは、2対1など数的不利な状況の時。

前向いてるから指示できない分、味方の判断で、いつ、どこで、寄せるタイミングか?これを理解してないと、もし、パスが出た時にGKがもう1人の相手に寄せ切れずダイレクトで打たれるか、折り返されて2対0(GK)になってしまうこともあります。


フリーキックやコーナーの守備で壁や位置を指示するときも

早く気づいて欲しい時、体育館では足ドンドンは響きますが、

フットサル専用のタラフレックス(ゴム製)、プラスチック製のタイルやコンクリートみたいなところで振動が全く響かないところもあります。

この時は両手を降るが、ボールに近い人がGKに気付かないか相手のリスタートが速いときは、すぐ諦めてベストなポジションを取り、シュート対応します。 少しでも壁の位置がズレていると声で修正できないので、GKが臨機応変に対応したり。


GKは、ハーフタイム以外ベンチに下がることがあまりなく、フットサルは攻守の切り替えが早いため、お互いプレー時に話す余裕はありません。

修正して欲しいことや意識して欲しいことを伝えたいときは、味方コーナーキック時に、ベンチにいる人に声出したり、手を振って気付いたら、〇〇に伝えて!と伝言を残し、その人がベンチに下がった時に伝えてもらうことが多いです。


逆に、監督やGKコーチの指示時もこちらがすぐ気付かないと、ベンチのみんながいくーーー!!!と必死に大きく手を振り、足ドンドンしたり、話してる内容もサポートしてくれます。


このように様々な場面で、相手にいつ、どうやって伝えるか?チームで守るためにはどうするのがベストか?


前大会、安定した守備が出来ず、味方の足を引っ張ることが多く、シーソーゲームばかりでチームの士気を下げてしまうこともあり、何も出来なかった自分に悔しい思いをしました。

自分の足りない部分を磨くにはどうしたらいいか?

GKの基本を磨きつつ、速いシュートにも反応できるようにしたい、怪我をしない身体を作りたい!と、都一部リーグから関東リーグへチャレンジすることを決め、またパーソナルトレーナーも依頼し、正しいフォームで身体をコントロール出来るように指導していただき、ケガをしない身体に少しでも近付けられるよう磨いています。


代表合宿でもGK練習時は、GKコーチから直接指導を受けており、専門用語や細かい部分についてしっかり聞き取るために特別に補聴器を付けさせてもらっていますが、FPとGK全員でやる練習は、音をオフにするなど切り替えたりしています。


3度目のワールドカップ、今大会に懸ける思いはとても強く、もっと上手くなりたい、みんなと一緒に世界を掴みたい、そんな思いです。

今年で35になりますが、高いモチベーションを維持できるのは常に目標があり、同じベクトルで戦える仲間がいるからだと思っています。




長くなりましたが、引き続き応援よろしくお願いします。