2019/07/29 00:24

【初めに】

 多大なご支援ありがとうございます!そして、クラウドファンディング終了まで残り3日となりました!

 2017年のLitterati Japan設立から、毎月ゴミ拾いの活動を行い続け、今年で3年目を迎えます。今回初の試み、Seekerの開催に向けて、Litteratiメンバーの意識や考え方に大きな変化が生まれていきました。どんな思いを持つ人で構成されていて、なぜ活動を続けているのか、今回は第2回目の取材報告となります!


Litteratiをクールに見せるために、僕もクールに。

城田優輔(しろた ゆうすけ)

沖縄国際大学3年  経済学部 地域環境政策科


やりたいのは、かっこよく魅せるクリエイティブ

 僕はストリート系やHIPHOP系のMVだったり、かっこいいものやイケてるものが好きです。高校生のころからストリートファッションが好きで、そこにいる人たちもイケてる人ばっかりでかっこよくって、クールだなって感じたのがきっかけで。承認欲求でもあるんだけど、かっこいいものを作って、他人にかっこいいっていわれたら嬉しいなっていうのが根本にあります。


 その手段がカメラになったのは、高校時代のカメラ好きの釣り友達が一眼レフを買ったおかげでした。もともと親がカメラ好きだったからか昔から写真を撮ることは好きでしたが、その友達に触発されて、僕も大学受験後に自分のカメラを買って、自分がかっこいいと思う写真や映像を撮り始めるようになったんです。


 大学に入ってからは、デザインに興味をもちまして。たまたまInstagramの検索フィードを見ていると、バチクソにかっこいい!って、クラっときたフライヤーに出会ったことがあったんです。自分もこんなの作ってみたいなと強く思いました。それから九州に行く機会があって、ストリート系のお店で出会った店員さんと、たまたま行った別のコーヒー屋さんでもばったり会うってことが起きたんです。その時はお互いに写真をやってるという話をして終わったんですが、沖縄に帰ってきてInstagramでその店員さんを探してみると、あのかっこいいフライヤーを作った人っていうのがわかって。フライヤーなどのデザインをすることがあったら、その人のInstagramの投稿を毎回開いて作ったりするくらいかっこよくて。今では尊敬してやまない、僕が知ってる中でも一番クールなクリエイターです。


 クリエイティブという面で、Litteratiは練習台なんです。ここにいるおかげで、写真を撮る機会が増えて、イベントのフライヤーも作り始めました。クリエイティブの経験を積み重ねてできるようになったからこそ、Litterati関係以外でも、写真や映像を扱う機会が増えていったんです。もしこの団体にいなかったら、ここまで成長していなかっただろうし、そもそもカメラも単なる趣味で終わってた可能性だってあった。ここに入ったことで、Litteratiとクリエイティブがうまく化学反応を起こして、かけ算しだして、軌道に乗っていって。団体の軸と僕の軸がうまく噛み合って別々で動き続けている、そんな感じなんです。



ゴミ拾いを面白く、かっこよく

  Litteratiに入ることになったきっかけは、高校の時に同級生の生き方に影響を受けたことです。彼は、生徒会をやりつつ、美術館とプロジェクトをやったり、ラジオ番組も持っていて、そんな話を聞きながらすごいなあ、自分も好きなことをとことんやってみたいなって思っていました。でも、何をしたいかがわからない。一歩を踏み出せない鬱屈とした状況がありました。そんなときに、「Litteratiって団体が立ち上がるらしいよ」と彼が教えてくれて。高校を卒業して自然系の進路に進んだタイミングだったので、自然を守りたいっていう気持ちと、写真への興味があったから、メンバーとして参加することにしました。


 Litteratiは、『ダサい・汚い』というイメージのゴミ拾いをおしゃれに見せることをしています。ゴミをオシャレに見せることで結果的に社会問題の解決につながる。Litteratiの活動は一つの『表現』だと思うんです。その中で僕がやっているクリエイティブは、かっこよくないものを何倍にもかっこよくするかけ算的な効果を持っていると信じています。どう見せれば人がゴミ拾いをしたいと思うようになるか、どう見せればLitteratiに行きたくなるか。それをやるのがLitteratiにおける僕の役割であり、クリエイティブの存在意義でもあり、僕が生み出せる価値だと思っています。



ゴミ拾いのイメージを、アートの力で変えていく

 LitteratiはもともとLitterとArt、ポイ捨てゴミと芸術を掛け合わせた活動として始まりました。でも、結成当初は月一のイベントをやるのにも精一杯で。これまで、活動を知ってもらうことを重視して、アート性ではなくエンターテインメント性を持たせたコンテンツを用意することに力を注いできました。でも、そろそろ根本の目的に立ち帰ろうと。Litteratiは今年で3年目を迎えるのですが、目に見えてゴミが減ったとは到底言えません。変えるには、もっとインパクトのある問題提起をやっていく必要がある。そう考えたときに、イベントやSNSに載せるっていう行動だけではなく、人によって捉え方が違うアートっていう武器を使うことで、いろんな解釈で考えてもらえるような機会を作りたいと思い始めました。それがSeekerなんです。


 Seekerを通して、今まで働きかけることのできなかった人たちに環境問題を考えてもらえる機会になってほしいです。その一つが、僕が大好きなストリート界隈。HIPHOPに携わる人たちは結構タバコを吸うんですけど、ポイ捨ても多くて。でもそんな世界では、ただゴミ拾いをするだけの”良い子”の言葉に意味はないんです。かっこよさが全ての世界なので。だからこそアートを絡めることで、Seekerがただのゴミ拾いイベントとしてではなく、世界一クールなクリーンアクションイベントになると信じています。アクションといっても、環境問題を個々で解決しようとするだけじゃなく、より多くの人に向けて問題を提起し、取り組みたくなるきっかけを作る、そういうアクションです。そして、アートから影響を受けることの多いストリート界隈の人たちに、環境問題を少しでも身近に感じてもらえる機会にできればと考えています。