2019/07/01 16:05

昨年度の受講生である藤田琴子さんから、SCA養成プログラムで学んだことについて寄稿をいただきました!以下、ご紹介いたします。

福祉分野に捉われないこと

プログラムでは、福祉分野の実践から学ぶだけでなく、「システム思考」「デザイン思考」「コミュニティオーガニゼーション」といった学びの時間をいただいた。日々の対人援助の仕事で感覚的に考えていたり、選び取っていたりすることが、いかに多かったのかを気付かされる体験だった。自分の想いをや考えを、どう整理するのか、どう深堀するのか、どう伝えるのか、そしていかに分かち合うのか。日常の出来事をただの“体験”として自分の内の中で終わらせることから脱するためのアイディアがたくさん詰め込まれていたプログラムであったと思う。 


希望を発見する思考と方法

 「氷山モデル」はこのプログラムの中で、一貫して使われていた。ある「出来事」には、長い時間軸でみると繰り返されている「パターン」があり、それを生み出し続ける「構造」が存在する。そしてその「構造」は“思い込み”や“意識的・無意識的な前提”である「メンタル・モデル」によって成り立っている。

「氷山モデル」ではこの枠組みをつかって「出来事」の背景にあるものを分析し、そこから解決のためのヒントを導き出す。 プログラムはこの「氷山モデル」からはじまった。プログラム後のリフレクションの時間にも、マインドモデルを認識するための問いの発信をする練習を繰り返してきた。継続してこのモデルを応用していく中で、自分が課題としていることは、構造的な問題からくるのか、それともマインドモデルとしての問題なのかを意識的に考えるようになった。

 「できない」と嘆くのでもなく、それを誰かや何かのせいにするのでもなく、「いや、ここのポイントを変えたらどうなるだろう」という想像的/創造的発想に転じていく。「変わらない」「変えられない」と思っていたことの“枠の外側”に目を向けること。そこにSocial actionにつながるエネルギーの源があるのだろう。

SCAでの学びを通して、諦めるのではなく、その状況の中でも必ず道はあるという希望を発見する思考を鍛えていただいた。ここでの学びをいかし、母子生活支援施設の現場で、利用者の状況だけでなく、関係機関や制度についても積極的に問いを持って、お母さんや子どもたちにとっての最善を実現できるようにActionを起こしていきたい。

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本プロジェクト募集期間はあと14日間です。ご参加、ご支援お待ちしています!!!