2019/12/06 07:00

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【プロジェクト59日目】
パトロン様:11名 ご支援額:205,000円
残り21日、6,795,000円
御協力ありがとうございます。
引き続き宜しくお願いいたします。
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こんにちは。
金曜日は当団体ブログカテゴリ「世界のWEニュース」から、
WE Dayに関する投稿を転載しております。

さて、今回は2019年5月16日に当団体ブログへ投稿した、
WE Dayトロント(2012年)に感化され、
チャリティー登山で世界を変えようとしている、カナダの少女のお話の続きです。

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子どもが、「世界は変えられる」と信じられる社会を創っていくためには、
どのようなことが必要なのでしょうか?
十代の活動家のキアラ・ピカオは、大人の後押しや応援が不可欠だと訴えます。
今回は彼女の寄稿文をご紹介します。


私は、「若者は未来のリーダーではなく、今のリーダーだ」と大人が励ましてくれる
環境下
で育ちました。それは、「私だったら世界を変えられる」という想いを
育むことができる環境
でした。

このような環境に育ったため、私は11歳の時に募金集めのキャンペーン
「Climbing Mountains for Girls’ Education」を始めるにようになりました。

目指す目標は、文字通り実際に山登りをしつつ、不公平と言う名の山―「女の子が教育を受ける
権利が保障されていない」という山と闘うこと
でした。私はWE Charity
(フリー・ザ・チルドレンの海外名称)がケニアで支援する2校の女子校のために
資金を集めました。

募金活動を通じて、支援に必要なお金が集まるだけでなく、
「女の子や女性が教育を受ける権利は人権だ」という意識が広まることを願って活動を
しました

両親や先生、地元の大人達が、私がリーダー・活動家になるのに必要なスキルを
身につけるため、力を貸してくれました。

「若者に世界を変えて欲しい」と期待を寄せる人達に、私は次の5つの重要なステップを
お伝えしたいと思います。大人の皆さんも行動を起こしてください。

1.世界情勢に注目するよう若者に促す

世界情勢は社会的正義への情熱をかき立てることがあります。私が何かをしたいと思うように
なったのは、ニュースでパキスタンのマララ・ユスフザイさんが銃撃されたのを
知った時
でした。

「彼女が教育の権利を強く訴えたために過激派グループから標的にされていた」という事実は、
私を奮い立たせ、「誰もが教育を受ける権利がある」と訴える活動を始める
きっかけになったのです。

テレビでマララさんの話を見ながら私は衝撃を受け、悲しくなり、世界を変えたいという衝動に
駆られたのです。私が社会運動の道を歩み始めた時に極めて重要だったことは、世界の情勢に
関心を持っているということでした。それは私の住む世界についての理解や、視野を広げる際に
大きく役に立ちました。

大人は、世界情勢について関心を持つように若者を促しながら、彼らに社会の不公正な問題に
ついて触れさせるきっかけを作ることができます。それが、今の世界、あるいは未来の世界に、
変化を起こすことに繋がるかもしれません。

2.タブーな話題を無くす

私が初めて人権について興味を持った時、世界の特定の問題について議論することが
しばしば避けられていることに気づきました。これらの議論は何となくタブーであったり、
物議をかもしたりしそうで、良い悪いとかいう是非を問うことも多く、政治性も絡み、一般的に議論することが不適切だと思われがちだからです。

しかし、こういった話題を議論しないことで、大人は若者がこれらの重要な問題について
学び関わる機会を奪っています。

私は家族から、世界のことについての知識を身につけるために、世界のどんな問題でも議論し、
質問をぶつけるよう常に言われていました。教育を受ける権利の問題もその一環でした。
両親は「研究して議論を深めなさい」と私に伝え、活動家になる道を切り拓いてくれました。

このような後押しが無ければ、女性が教育を受ける権利を訴える活動を私がすることは
決してなかったでしょう。

以上のような経験から、若者が世界で起きている問題について触れられる機会を持ち、
深く勉強できるようになるため、大人の皆さんにも努力を求めます。

3.勉強だけではなく、生きていく上で大事なスキルも教える

学校では、若者は徹底した労働倫理、組織、自主管理など、職場の中で彼らが使う多くの
重要な知識を学びます。家庭では、料理やモラル、倫理のような実用的なスキルを学びます。
しかし、リーダーシップ、批判的思考力、自分の意志に従って、時にはリスクを冒すといった
ようなことついてはどうでしょうか?

私の場合、常にこのようなことを学ぶことを促してくれた家庭に育ったため、
私は自分自身の考えや計画、意見を確立することができました。
このおかげで、私はリーダーとして成長し、個人としても自立できるようになったのです。

こうしたスキルをすでに身につけていたので、WE Charityとのキャンペーンの企画は、
想像以上に簡単になりました。

若者がこれらのスキルを伸ばせるようおとなが手助けすることで、
若者はチェンジメーカーとして成長していくのです。

4.若者が情熱を探究できるようにする

教室や家庭での生活はとても忙しいことがありますが、そんな中でも学校や家庭で、
柔軟性を持って、若者が抱く情熱を駆り立て、探求できるようにさせることが大切です。

学校の先生が、資金集めの一環として、クラスメートと男女平等について議論する時間を
授業の中で作ってくださっていなかったら、学校の人達からの寄付を受けることも無かった
だろうし、この資金集めは到底成功とは言えなかったでしょう。

その上、私の情熱を探求する時間と空間を学校で与えられたことで、私は活動を続ける
モチベーションと、先生やクラスメートたちからの応援を得ることができました。

若者に自分の情熱を探求し学習できる時間を与えることは、彼らが計画を立てる上で
力になるでしょう。

5.若者の大志を尊重する

私の人生の中で出逢った大人は、私の社会変革への情熱や意見、活動家としての私の活動
すべてを評価してくれました。両親や先生、家族の友人の支援が私の背中を押す力となり、
私は直面する全ての困難を切り抜けることができました。

私があまりにも若く、リーダーとして見られてもいいのだろかと疑問に思い怖くなったり、
無力感を味わうことが度々ありましたが、その度に、私はより力強く歩むことができるように
なりました。世界をより良い場所にしようとする私の活動を、周りの大人が評価してくれている
ことを、私は知っていましたから。

若者の努力に高い評価を示してくれる大人達の存在は、若者が自信を持つ上で大変重要であり、
「世界を変えるためにまず自分が変わろう」(ガンジーの言葉)と努力し続けたいと思っている
若者の励みになることでしょう。

それゆえ、私は大人の皆さんに強く求めます。若者が私達の住む世界に貢献する姿への評価と、
そしてリーダーとしての働きに対する評価を、一言でも良いので言葉で示してください。
一人の大人からの小さな励ましが、大きな助けになるのです。

これらの5つのステップは、私の活動家としての歩みの中で私には欠かせないものに
なっています。あなたが親であり、先生、コーチや地域社会に影響力を持っている人であれば、
あなたの生活の中でこれら5つのステップを若者のために使って、将来のリーダーを育てるよう
力を尽くしてほしいと強く望みます。

引用元:http://ftcj.jugem.jp/?eid=2136