2020/05/20 00:43

当プロジェクトページ、ならびに活動報告をお読みいただき誠にありがとうございます。

今回は、寄贈用販売で支援を募るというミッションに込める私たちの想いについてお話しさせていただきたいと思います。


昨年末、byACRE社は北米市場への参入と同時に米クラウドファンディングサイト「INDIEGOGO」において$22,084の支援金を集め、プロジェクトの成功を収めました。目標額は達成したものの、デンマークを拠点としながらのアメリカでの活動は、広告活動や輸送などに多大なコストを必要とすることとなり、彼らが期待していた本当の意味での成功ではなかったと言います。

この度、当社とのタッグで日本市場に本格参入することが決まりクラウドファンディングでの先行販売の話題は上がったものの、INDIEGOGOでのやや苦い経験から彼らは前向きではありませんでした。

私は彼らに提案しました。

「日本におけるクラウドファンディングは他国のそれに比べて社会問題の解決、社会への貢献を群衆で目指すという意味合いが強いと考える。もしもプロジェクトを計画するのであれば収益を主目的とするのではなく、ユーザーの協力を得た社会貢献活動を通じたその結果、この製品を広く知っていただく場と捉えるべきではないか?」

byACRE社は喜んで賛同してくれました。

しかし、果たしてこのカーボン・ウルトラライトが成し得る社会貢献とは?


欧米においてロレータ歩行器は歩行することに困難を伴う方々にとって一般的な補助器具です。ご高齢の方ばかりでなく、大柄な体格のため比較的早い年齢で足腰のバランスを崩してしまった方や、事故などにより若くして障害を抱えられた方など、多くの方がロレータ歩行器を使って健常者と同じようにアクティブに移動や生活を楽しんでいます。

一方、ここ日本でロレータ歩行器を目にすることは余りありません。形状が似たものにシルバーカーがありますが、それは言わばお買物用の手押し車。これまで日本でのロレータ歩行器に対する認識はそれと一緒くた、不格好で時代遅れな用品として消極的な眼で見られることが多く普及の障壁となっていました。歩行器の使用を嫌い、常に転倒の危険性を孕みながら無理を押して歩いたり、車椅子に頼りきりとなることで運動能力が低下してしまう方もいらっしゃるようです。

そんな方々に、歩行器を実際に手に取って親しんでいただき、カーボン・ウルトラライトのように素敵なデザインの歩行器があることを知っていただいて、歩行器が決してネガティブなものではないことに気付いていただく、そのきっかけを広く提供したい。

それは、ホテルやデパート、ショッピングモールなど公共施設でたくさんの人にご利用いただけるよう施設備品として設置していただくこと、そして介護施設などでお過ごしの方々が毎日のお散歩やリハビリを楽しんでいただくために皆さんで共用していただくこと、で実現されます。

そういえば、ショッピングモールなどで車椅子が用意されていることを多々見かけますが、あれは一体だれが使うのだろうと疑問に感じたことがありました。まさに今、施設内で怪我をした方にとってはありがたい備品かもしれません。でも、普段から車椅子を常用する方はもちろん自前の車椅子で通行するでしょうし、お孫さんと一緒にお買物に訪れたおばあちゃんや、足を怪我した松葉杖の人に車椅子は少し大げさな気がします。本来ならばロレータ歩行器が置いてあるべきなんだろうな、と。

身近に設置さえされていれば、想像する以上に利用する方、機会があるのかもしれません。


そして将来、ロレータ歩行器の普及によってより安全に、より健康的に、自身の脚でしっかりと、多くの皆さまの「歩き方」を変えていくお手伝いができるはず。byACRE社の製品にはその大いなる可能性があると信じています。


どうぞ皆さまのお力をお貸しください。

温かいご支援を、心よりお待ちしております。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


合同会社FANGOW代表 小川高弘