2021/04/16 19:00

前回の活動報告からだいぶ間が空いてしまいました。申し訳ありません…!
この間、実にさまざまなことがありました。
大きなニュースから順にご報告させていただければと思います。

第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展、2021年5月22日開幕!

コロナ禍が依然として収束しないなか、どうなることかと危ぶまれていた第17回国際建築展ですが、公式にアナウンスされているとおり、2021年5月22日(土)の開幕が確実な情勢です!

とはいえ、もちろん、例年とまったく同じように開催というわけにはいきません。ヴェネチア・ビエンナーレ財団からは、COVID-19対策のプロトコルが届き、これにしたがった展示計画が求められています。しかしビエンナーレ財団は、このプロトコルを用いて、国際映画祭をはじめとする大きなイベントをコロナ禍以後も複数回開催することに成功しており、その実績が大きな自信につながっているようです。よっぽどのことがない限り、5月開幕は揺るがないことでしょう。

そういうわけで、日本館展示チームも準備に追われる毎日です。残念ながら設営のためにヴェネチアに行くことは叶わないのですが、現地の職人さんともやりとりできるオンラインの通信システムを構築し、万全の体制を整えて準備を進めています。

施工チームは現地の職人さんたちで編成しましたが、みんなやるき満々。施工が始まる直前には、こんな動画を撮って送ってくれました。

2021年4月22日より、高田馬場の実験スタジオ「BaBaBa」にて関連展開催!

そして、もうひとつ大きなニュースです!
東京・高田馬場に新しくオープンするケーススタディスタジオ「BaBaBa」にて、日本館展示の関連展を開催させていただくことになりました!!!

展覧会のフライヤー

展覧会のタイトルは『Dear Takamizawa House』。ヴェネチアへと運んだ《高見澤邸》のヤン・ヴラノブセキさんによる写真と、ビエンナーレのために建築家たちが日本でつくっているモックアップが展示されます。展覧会の詳細は、プレスリリースをご覧ください。

モックアップはいまもつくっている最中ですから、会期中は毎週、制作したものを会場に運び込む予定です。こちらは準備展という位置付けですが、ヴェネチアでの展示のコンセプトを引き継いで、会期中に成長していく展覧会となりそうです。スキーマ建築計画によるモックアップ。オリジナルの工具をつくって古材を旋盤加工していますなお、会場である「BaBaBa」は、日本館展示の協力企業であるアンダーデザイン株式会社さんがオープンされたもの。リノベーションの設計は出展建築家である長坂常さんが率いるスキーマ建築計画ですが、実はリノベーションの工事が始まる前に、解体された高見澤邸の部材などを整理する倉庫として使わせていただいた、思い出深い場所です。

「BaBaBa」の外観。リノベーションの設計はスキーマ建築計画です ⒸTakumi Ota

アンダーデザインさんは通信インフラの構築などを手がける企業ですが、今回のヴェネチアと東京を結ぶ通信システムも、アンダーデザインさんが準備してくださいました!現地とやりとりしながら施工をすすめているようすも、動画でご紹介できそうです。

展覧会の詳細は以下のとおりです。実際の展示の雰囲気が感じられるものになると思いますので、ぜひ足を運んでみてください。

◆BaBaBa Exhibition vol.1「Dear Takamizawa House」
会期:2021年4月22日(木)-5月30日(日)
会場:BaBaBa 東京都新宿区下落合2-5-15 1F
時間:12:00-19:00 (土・日・祝 11:00 - 18:00 )
主催:アンダーデザイン株式会社
協力:第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館展示チーム
→ プレスリリース

高見澤邸をオスロへ移動するプロジェクトに大きな前進がありました!

ところで、ビエンナーレの会期終了後は、ヴェネチアで展示した《高見澤邸》を、ノルウェーのオスロまで運ぶプロジェクトをすすめていることを以前ご報告しました。

このプロジェクトはフィリピン館と一緒に進めているものですが、フィリピン館のみなさんと一緒に、公共の場に置かれるアートを支援する団体であるパブリック・アート・ノルウェーの助成に申し込んだところ、なんと60万クローネ(約780万円)もの助成が決定しました!
この金額は、今年のノルウェーでもっとも大きなもので、たいへん名誉なことだと伺いました。

オスロに移動した《高見澤邸》のイメージ ⒸDDAA

そういうわけで、この一連のプロジェクトはまだまだ終わりそうにありませんが、引き続きご支援いただけますとうれしい限りです!