2020/06/11 21:37

6月11日朝の9時42分。目が覚めました。

頭をあげようとするも、頭痛がひどく、テキパキと動けない。なんとなく全身から芋焼酎の匂いがする。片方の靴下を探すのは諦め、缶コーヒーを自販機で買う。取り出す時に、腰がピキっとする。。変な寝方をしたせいだ。。その缶コーヒーで軽くうがいし、残りを一気に飲み干す。そしてタバコに火を点け最初の一吸いは深く。頭痛がサーーっと引いていく。ポケットから携帯電話を出し、着信やLINEを見る。相変わらず、記憶がないのにそこそこしっかり返信している。

ちょうど2ヶ月ぶりの日常の始まり。
気だるい朝が、こんなにも嬉しいとは。。。

今月の16日、あと5日でポンは21周年を秘かに迎えます。21年前、6月15日まで営業していた"酒道場"という焼鳥屋さんを受け継ぎ、丸1日だけ掃除をし、翌日オープンするという離れ業からポンはスタートしました。私が28才の時です。

19才から5年間、大学にはほとんど行かず、バンドをしながら大阪でサラリーマン生活を続け、24才で京都に戻りました。家賃15000円のアパートを見つけ、飯に困らないようにカレー屋さんのバイトを見つけた。そこで出会ったのが、当時高校2年生の健二、ポンの長年の相方です。

音楽だけで飯が食えないか?と頑張ってみました。いい歳していきなり音楽だけしたい!ってフリーター生活。両親には30歳まで自由にさせてくれ、30歳には一生続けられる仕事と家庭を作るから、とバンドマンあるあるな宣言をする。全く裕福でない我が家の両親はしばし沈黙も、微々たる仕送りを止めるとの馬鹿息子の宣言に『よし、30だな』と納得してくれた。

約束は約束。
30歳になった瞬間に、仕事と家庭が降ってくるわけじゃない。でも約束は約束。逆算するとどうしても28歳には行動する必要がありました。以前にも書きましたが、飲食店であれ、経営者を選択したのは、音楽への未練が大き過ぎたから。。なんとか音楽を続けるには、自由に休みを取れる経営者をする事が、当時の幼稚な私の唯一の突破口だったかもしれません。かなりいい加減な考え方なのは間違いありませんが。。。

そして29歳と8カ月で結婚。今では6人の子供に恵まれています。

(両親との約束は守ることができました)


クラウドファンディングの《活動報告》とは到底思えない文章すいませんです。。。


長年一緒に働いてきた愛すべき仲間たちも次々と結婚し子宝に恵まれ、私は一念発起して、昨年個人商店から株式会社にしました。無理矢理感は否めませんが、なんせ一歩前へと駒を進めました。ミーティングを重ね、仲間たちが子供たちを一人前に出来る方法を飲食業として探せないか?それが、今現在も私たちのテーマです。

しかし、今年の4月初め、(本当にこれは皆さま同様なのですが)お先真っ暗な状況になりました。。
コロナがやってきました。。。敵は巨大。反撃の方法は皆無です。

知識もなく、そして、会社にしたタイミングも最悪で、助成金などの申請に必要な書類が揃わない。。それに加え、私の心のどこかで助成金に対する踏み切りも出来ず、、両手を挙げ降参するしか選択肢がなかった。

4店舗あるうち2店舗を削り、皆で頑張ってまた4店舗にすればいい。。何度も何度も頭の中を駆け巡りました。いや、これは最悪中の最悪だ。皆には申し訳ないが、一度全て辞めよう。。何度も何度も頭を駆け巡りました。

4月の月末が怖い。5月の月末なんてどうなるのか?お弁当以外の現金収入がない。策も尽きたその時、クラウドファンディングを知りました。迷いに迷いましたが、私にはそれしか方法が残ってませんでした。

そして始まりました。たくさんの音楽仲間たち、全国の仲間たち、地元京都の仲間たちが愛をもって拡散してくださり、予想を遥かに上回る956人もの支援者さまと8,491,751円もの支援金が集まりました。支払いが滞って迷惑をかけている大家さん、酒屋さん、お肉屋さんにも、クラウドファンディングの画面を見せる事で、前向きに待って頂いています。あれだけ怖かった月末にも徐々にですが向き合えるようになりました。

全てはこの文章を見て頂いている皆さまのおかげです。昨夜4店舗同時に営業再開出来ました事、あらためまして本当に本当にありがとうございます。"本当にありがとうございます"以上の言葉を探したい程です。

今回のクラウドファンディングのタイトルは『店を存続したい』『ポングループを守りたい』でした。社員スタッフたちも守りたい、とも書きました。

これは、支援者さまと私の『約束』に他なりません。

守り通します!!!いつもそこにある空気のように、いつもそばいにる家族のように、京都木屋町通りにいつも存在する店である事を、ここに約束します。

元祖大四畳半大酒場ポン
コンクリートバー
木屋町ゴールデン酒場
オリオン食堂
4店舗スタッフ一同
代表ドクターハセガワ(長谷川耕司)

※リターン品の配送は7月に入ってから順次行っていき、7月末までには終えれるように動いていきます。もうしばらくお時間を頂きます。