2020/08/13 16:00

こんにちは。育て上げネットの山崎です。

日焼けのせいか、いつも以上にたくましさを感じる若者たち。
今日も地域の農家さんのお手伝いに行く姿を見送りながらこの文章を書いています。

育て上げネットでは、無業状態の若者に仕事体験を通じて「働く自信」を身につける「ジョブトレ」など、さまざまな形で若者の社会的な所属をつくる活動をしています。

最近は消毒や換気に加え、通常よりは少人数で活動をするなど対策をとりながら活動を再開しました。

ご相談や見学を希望される方が少しづつ増えており、規模を大きくしにくい現況に歯がゆさも感じながら、今困っている若者にできることを模索しています。

若者支援×オンラインの難しさ

こうした実体験を伴うプログラムは来所していただいたり、活動地に移動する必要がありますが、逆に、ITスキル習得を通じたトレーニングなどは必ずしも来所する必要はありません。相談や一部のセミナーも来所していただくことが必須ではないものもあります。

このコロナ禍で私たちが優先して進めてきたのが、オンライン環境下での支援プログラムです。

けれど、若者のIT機器普及率は90%を超え、これだけネット環境が充実する日本。すでに多くの場でオンライン化が進んでいたのに、なぜ若者支援はこのタイミングで広がったのかと疑問には思いませんか?

これまで、相談支援は対面で行われることが前提条件のように考えられてきて、ビデオ会議などでの支援は可能性を感じながらも後回しにされがちでした。

「相談」は、第三者である相談員にプライベートの踏みこんだお話をする特殊な状況であり、相談員は、話の内容だけでなく、身振り手振りや来所してから対処までの振る舞いなど、多元的な情報を加味して見立てを行っています。

上半身しか見えてこない、相談の前後がないオンライン環境での「相談」は、これまでの支援ノウハウが活かせないシーンが多分にあるのです。本人が目の前にいないことが想定されていないなか、ボトルネックとなるのは相談員が充分な支援ができないと不安を抱えていることでした。

相談員目線の情報発信

とはいえ、緊急事態宣言や外出自粛となればオンライン以外での支援ができません。
支援そのものを止めないために、相談員が持つ不安や悩みを解消するために、まずは相談員目線の準備を始めました。そこで得られたノウハウは、過去3回に渡って社内外に発信しています。

それぞれの項目ごとに資料を作成、相談員の方からいただいた質問、悩みにお応えするライブ配信を実施しました。終了後も資料をご希望の方には配布を行っています。

資料のご希望の方はこちらから

①オンライン支援アーカイブ


②オンラインインテーク(初回相談)アーカイブ


③オンラインセミナーアーカイブ


まだ試行錯誤で行っている部分は多く、必ずしもオンラインの相談が充実したとは言えませんが、利用した若者からは「行かなくてもいい気軽さ」や「顔を出さなくてもいい選択肢」などオンラインならでは良さがあるようです。

従来の来所して行われる対面の相談、オンライン上での相談の両方を選択できるようにすることが、若者支援そのものをアップデートしていくことにつながると確信しています。

若者支援の世界で、オンライン支援があたりまえになることで、より多くの若者とつながり、社会とつながる機会を提供できるよう活動を継続していきます。