2018/04/04 15:45

こんにちは!街づくりまんぼうの苅谷です。

3月31日にスタートした「COMMON-SHIP橋通り」プロジェクトのクラウドファンディング。

すでにご支援やご声援をいただいたみなさま、本当にありがとうございます!!

そして、レポートページまでご覧いただいているみなさま、ありがとうございます!

このレポートでは、プロジェクト終了期限までの間、COMMON-SHIPにかける様々な方の思いについてご紹介してきたいと思います。

 

〜なぜCOMMONを始めたのか?そして続けるのか?〜

 

まずは自分から(笑)

私は石巻の出身ではありません。震災後の4月に、ほとんど初めて石巻を訪れました。

 

最初に石巻を訪れた感想は、「どうすればいいんだろう?」でした。

当時、石巻を訪れた多くの方がそう感じたように、私もあまりの被害の大きさ、自分の無力さを感じずにはいられませんでした。

 

 

それから1年、2年と過ぎ、私は石巻へ移住しました。

この人たちと仕事をしたい。そう思える素晴らしい方々に出会えたからです。

 

震災当時、私とは比べものにならないほどの無念、悔しさ、絶望を感じたに違いない地元の人たち。

亡くなった人たちの分まで生きなくてはならないと、強くたくましく、それでいて楽しさを忘れず前へと進んでいこうとする姿に、生きることの意味を教わりました。

 

 

深く傷ついた地元の方々の心にそっと寄り添い、ただただ話を聞き頷く。あまりの辛さに大切なことを見失いかけそうな時は、厳しくも温かい言葉で正面から向き合い、まさに地元の人たち心の支えとなっていた災害ボランティアの人たち。

支援する側・支援される側という垣根を越えて、人が人を助けることの尊さを、やさしさとは何かを教わりました。

 

 

石巻に生きる人たちと、震災をきっかけに石巻に関わるようになった人たち。

私には、震災をきっかけに出会ったこの人たちが、いつか状況が落ち着いたらば離れていってしまうことに、強烈な悲しさを感じました。

 

時を同じくして、当時南青山にあった246 common(現在commune 2nd)を、これまた震災を機に知り合った友人から教えてもらいました。立場を越えて夢を語らい、いろいろな人たちの力を集めながら一つの場所をつくっていく。commonという言葉にそんな思いが込められたその場所は、とにかくエネルギーに満ちていました。

 

 

 

「石巻にこんな場所をつくりたい」

 

生活する環境や境遇は違っても、お互いを必要とする人たちが集い、これからの未来を語り、笑う。

支える・支えられるとは、ものすごく可変的で、でもだからこそ頑張るエネルギーになる。

 

本当にいろいろな人たちの力と思いが重なって、2015年橋通りCOMMONはオープンしました。

橋通りとは、かつて石巻随一のファッションストリートであった通り。戦後間もなく、日本のあちこちから集まってきた人たちが店を立ち上げ、しのぎを削った通り。震災前からの空洞化は、震災を機にますます激しくなり、橋通りのほとんどは空き地や駐車場となってしまいました。

 

 

そんな通りで、橋通りCOMMONは産声を上げました。

 

 

 

チャレンジショップとしてオープンした橋通りCOMMONは、2年半の間に延べ9つの個性的で魅力的な店舗が出店しました。うち、震災後に石巻に移住した方、Uターンした方のお店は8店舗。はじめはボランティアの溜まり場とも揶揄されたCOMMON。いつしか地元も外も境はなくなり、石巻でのチャレンジを応援する、そんな雰囲気が場を包むようになりました。

 

橋通りCOMMONを通じて私が感じたこと。それは、何かに挑むことには無限の可能性があり、これこそが街をつくっていく。ということ。

石巻では、震災という不幸な出来事が、図らずも多くの偶然の出会いを生みました。

誰かを助け、助けられることは半ば当たり前となり、頑張る誰かを応援することが、また新たな出会いを生んでいく。誰かを思い、人がつながっていくさまを、新たなるエネルギーを、私は石巻で日々強く感じるのです。

そして、この躍動感こそが石巻、いや、石巻にとどまらない被災地を変えていく。

COMMON-SHIP橋通りはそのためになくてはならない。そう思うのです。

 

 

街づくりまんぼうの経営理念は「人の光が街を変える」です。

一人一人の光は小さくとも、それが集まればいずれ炎となり、街を明るく照らすことができる。

石巻の人たちの強さ、ボランティアの人たちのあたたかい心が私の炎を燃えたぎらせたように、COMON-SHIPを通じて、多くの人々の心に火をつけられるように、新たな出会いと挑戦を生み続けていきたい。それが、私がCOMMONを続ける理由です。