2018/09/10 22:20

漂流プラスチックで舟を作リます

 

昨日に続き、大型インスタレーション「ぼくたちのうたがきこえますか」。

逗子の海岸に流れ着いた漂着プラスチック約1.5万個を糸で繋いで「舟」を作ります。
チクチク、くるくる おしゃべりしながらのんびりと
ひとつのプラスチックに糸を通すだけでも お気軽に、ちょっと覗いてみて下さい。

今日は絵画教室帰りの方々や、逗子小学校の子どもたちも来てくれました。
明日もやります!ぜひ一緒の時間を過ごしていただければ嬉しいです。

日時
9/10(月)〜14(金) 11:00〜16:00
9/16(日)       11:00〜17:00


場所

逗子文化プラザホール( 逗子市逗子4-2-10) 1Fギャラリー前 特設スペース
 

アーティストの松澤有子さんが、作品への想いを詩に込めてくれました。

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古き友、そして新たに繋がり始めた新しい人々と共に、未来を切り開くエネルギーの中に今私はいる。作品は、沢山の人々のあたたかな手によって作りだされたお話です。

 

『 ぼくたちのうたがきこえますか 』

 

ぽっかりと浮かびでた僕の顔に

あふれんばかりの空がふりそそぐ

それとは対照的に 水の中の音は孤独で、

体温と共に僕の細胞は深くしずかなもう一つの世界にとけだしてゆく 

 

こぽりこぽり くぷ くぷ くぷぷ

海のなかでひろがるうた

もし生命に音があるならば、

こんな音なのかもしれない。

ゆっくりとゆられながら今と、

遠い記憶をいききする 目をとじる 

脈動ははてしない海へと浸透する

もし生命が38億年前にこの海からはじまったとするならば

ぼくは、このとてつもない時間の中で

地球上のほんの一瞬の点にすぎない

それでもとだえることなく繋がって

そしてまた繋がって 

ここに浮遊する奇跡

 

もし海に、人間には計り知れない魂が宿っているならば、

そのひとは、いったい何をみてきたのだろう。

どんな景色に触れたのだろう

水分子で構成されたそのひとは、あおく透明で 海にそそぐ光をいだき

海のそこにささやかな明かりをとどける

まるで壮大な海月のようにたおやかに

さんごや、わかめ、さかな達のようにやさしく

広い海の中をゆったりと形をかえてまた海となる

それを繰り返すのだ とおい記憶のなかで、

ぼくはそのひとにつつまれていたようにおもう

 

ぼくは大人になった

そしていまここにたつ

つながってここにたつ

それでもやっぱり海をおもう

なかまたちと海をおもう

 

ぼくたちのうたがきこえますか

この街にそよぐやわらかな風に導かれ

そのひとがこの場所にたちよることを

ぼくたちはそっと待ちたいと思う

風をあおぎ手をひろげて     

 

松澤 有子

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写真は、演出の試行錯誤をするZANメンバーです。

これからどう出来上がっていくのか、乞うご期待です!

 (ZAN/ゆうこ)