2019/01/02 19:54

大好きな 松浦弥太郎さんの本に

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一人で生きていけない人が 、人と一緒に何かできるはずがありません 。一人でいられない人が 、二人でいられるはずもないのです 。

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というフレーズがあります。

 

それは、子どもでも大人でも同じだと私は思います。

 

どんな親も、一生 そして24時間 我が子に寄り添うことはできません。

そうであるなら、なるべく長い時間寄り添っていられる幼少期のうちに、ていねいに向き合い 一つずつ 自分一人でできることを増やしてあげる。

それがその子の「生きる力」を養います。

 

「部分」ではなく「はじめから終わりまで」自分でできることを増やすことが大切です。

 

 

これは仕事も同じこと。

 

全体の工程を、効率がいいように切り分けた「部分」をどれだけ上手にできるようになっても、仕事として完結できない以上それは単なる「作業」です。

 

時間がかかっても、最初から最後まで自分でできる。その力を持ち合わせた上で「部分」を担当するのとは似ているようで全く違うのです。

 

食べることは生きること。

 

食は命の根源であると同時に「仕事」への向き合い方のトレーニングになります。

 

工程を意識する。誰が食べるのか、いつ食べるのか、誰と食べるのかを想像する。温かいものを食べてもらうために調理にかかる時間を逆算する。自分の体調や、食べる人の気分と対話しながら臨機応変に工夫する。「あるもの」と「ないもの」を見極めて今できるベストを尽くす。

 

そんなことを、繰り返し繰り返し、、、。

 

料理のいい点はすぐに結果が出ることです。

おいしいものはおいしいし、おいしくないものはおいしくない。

 

その試行錯誤を、多ければ一日に3回も繰り返すことができるのです。

全体を自分の責任でやるからこそ、勘所が身につき、気づく力が養われます。

その力が、料理以外のいろんなことに興味を持ち、自分の力で調べ。探求していく土台を作るのです。

 

今私たちが作ろうとしているレシビ本は、一冊終わる頃には「レシピを見なくても自分の食べるものなら楽しんで作れるようになる」ことを目指しています。

 

タイトルは「6才までに身につけたい」とありますが、料理に苦手意識のある方にはぜひ手にとっていただきたいと思っています。

 

人生をもっと主体的に味わい尽くすきっかけの一助になりますように。