50年を頂く。受け継ぐ時を収穫する伐採作業は、やっぱり山師の醍醐味だと思う。
林業は一つのサイクルが50年から100年というとても長い目線で仕事を行います。
場所によっては、もしくは樹種によっては200年・300年・1000年という流れをイメージして仕事を行います。
私が伐る木は、約50年前に祖父が植えたものです。
当時は車が通る道もなく、というより車そのものも持ってはおらず、山の麓から苗を担いで登り、一本一本時間をかけて植えたそうです。草刈りは機械ではなく「造林鎌」と言われる大きい鎌。広い山を手作業で草刈りをします。機械でしか作業したことが無い私たちには到底想像できない労力だったと思います。
そしてそこまでした山の木を祖父は収穫すること無く、今私が伐っています。
祖父に愚痴を言われたことはありません。
「ケガするなよ」
そのくらいでしょうか。
目先の利益だけではない、(もちろん目先の利益も超大事ですww)「ナニカ」がそこにはあるのです。
男のロマンしかない。林業の世界。
11月の撮影が終わりました。
撮影は「椎茸の原木伐採」と「杉の木の間伐」です。
まさに木の伐採。木の収穫。50年という時を収穫すると言っても過言ではありません。
この木たちが成長するのに私はほぼ何もしていません。
それを私が収穫させてもらう。感謝しかありません。
山師の仕事のように、3世代に渡って仕事ができるって凄いですよね。
もうロマンしかない。男のロマン。
「俺が伐る木はじいちゃんが植えて、俺が植える木は孫が伐るんだ!」って言えるのなんか格好良いじゃないですか。
自分が見ることの無い世界を想像して仕事するんですよ。最高に格好良い。
命の危険と隣り合わせ。木の伐採は林業の華。
木の伐採作業は本当に危険です。
死亡事故は今でも無くなりません。一本一本集中して仕事しないと、自分の命も他人の命も奪ってしまいます。
なにより大きな木が倒れる瞬間はとても迫力があります。
なんだろう、周りの空気が引き締まる様な気さえします。山が震えるような瞬間も。
良いか悪いかわかりませんが、木の伐採は体験してしまうと、もう止められないというか、中毒性があるくらい痺れる仕事です。
50年の終わりは、50年の始まり。
確かに50年で伐採して収穫すると、その山はそこで終わりになります。
でも次の50年がまた待っています。またこの山に木を植えて森を作る。
原木しいたけ用のクヌギの木なんか植えなくても伐った株から芽が出てきます。
また森の力で山が復活するのです。
収穫は始まり。循環する山の仕事に終わりは無いのです。
さようなら、こんにちは。ネガティブからポジティブな林業へ。
日本で林業の立ち位置はすっかり斜陽産業になりました。
どんなイメージも悪く…というあイメージすらわかない程、世間とは遠いモノとなりました。
関係者が叫べば叫ぶほど、中身はネガティブになり余計に世間を遠ざける。もうこんなの終わりにしたい。
だって林業は、山師の仕事はむっちゃ格好良いんだから!
もうネガディブナ林業にはさよならしましょう。
これからはポジティブな林業と出会いたい。進化した日本の林業をみんなで作って行きましょう。
確かに林業を取り巻く現実は厳しいかもしれない。
林業どころか、日本の現状も未来も厳しいです。
だけどそんなの気にしたってしょうがない!前向きにどう解決するのか、どう乗り越えて行くのか、今を楽しんでいる姿を次世代に見せながら、私たちも楽しんでいきたいじゃないですか!!一度きりの人生、どうせなら明るくポジティブな方が良い!
いよいよ明日までとなりました、山師カレンダークラウドファンディング!
残り10万4500円!あと少しで達成です!
最後まで諦めずに頑張ります!
皆様、ご支援・応援よろしくお願いします!
山師 イマニシタケシ