2013/06/14 16:00
そして食の現場から伝えることで、消費者の皆様の食に対する小さな思いが変化すれば、それは農家さんたちの暮らしを支えることになると思いました。思いが変わるためには、体感しないとそうそう変わりません。けれど体感するに至るきっかけづくりはできます。村人たちの長い歴史の中の農業の知恵や経験を引き継ごうという思いに加えて、このような食に対する思いで、集落に移住して農業に挑戦しようと思いました。  そんな思いから始まった農業生活も、去年から地元の味噌屋さんや飲食店さんに野菜を出荷したり、都心の方にお米や野菜、山菜を販売したりと少しずつ輪が広がってきました。野菜便、山菜便には毎回エッセイとレシピ、封入作物のうんちくを書いて冊子にして送っています。  山の生活は本当に楽しいですが、ここで生計を立てること、条件の悪い山地での農業はとても大変です。山の暮らしは全くのんびり暮らしではなく、むしろ大忙しで挑戦の日々です。けれど、心に風が通る気持ち良さがあります。  地域の良さは食べ物や自然、人など、目に見えるものも沢山ありますが、地域を支えているのは目に見えないもののように思います。しかしそれを読み取り、丁寧に生きるには、現代はあまりにも忙しすぎて、スピードが早く、情報が多く、変化が早いです。  山奥で農業を一人している腰のまがったおじいちゃんも、哲学者です。派手なことをしたり、大きな事業をしたりするから偉いのではないのです。けれど物語に溢れています。小さな価値観の変化が足を止め、人を繋げ、後世に続くやさしい地域、強い農業をつくると思います。この冊子の言葉が、激動の変化の中でも普遍的な山地の記録であり、夢であり、奮闘であり、忙しい日々の中で心に吹く風になるよう移住女子一同、努めたいと思います。皆様、応援をどうぞよろしくお願いいたします! この全文は、iターン留学にいがたイナカレッジのHPで、ご覧になれます! iターン留学にいがたイナカレッジ