2020/08/13 16:25

クラウドファンディングも残り二日となりました.本日は,「航空機排ガスが上空大気質に与える影響を富士山頂で調べることができるのか?」という,突拍子もないお話をします.

写真は富士山頂から撮影した航空機の写真です,スマホで撮影していますので,豆粒のようです(^_^)

飛行機の飛ぶ高度は,ジェット気流と呼ばれる強風が吹いている高度一万メートル付近です.ちょうど対流圏と成層圏の境目になります.

飛行機雲は巻雲を作ることが知られていまし,二酸化炭素を年間で117–200 TgC(全排出量の3 %未満),窒素酸化物を年間で1.76–3.80 Tg排出しています.この他にも微量ながら有害な物質を放出しています.

このような航空機排ガスは上空大気質にどのような影響を与えているのかを実際に観測することが難しいのが現状です.

一方,山間部では成層圏オゾンが下降してくれることがしられていますので,このときには航空機排ガスも一緒に下降してくるかもしれません.

世界的にみると,航空機排ガスによる年間推定死亡者数8000人と言われています.

日本における民間航空機の燃料燃焼量の使用量は米国に次いで世界2位であり,日本は世界に航空機排ガスをまき散らしているといえます.

これだけ排出しているということは,富士山頂でも航空機排ガスが観測できるかもしれません.

このような仮説に基づいて富士山頂で観測を行っていたところ,2017年の8月に成層圏からオゾンが下降してくるときに,トリメチルベンゼン,テトラメチルベンゼンなどが富士山麓よりも高濃度で観測されました.これらは航空機排ガスに含まれることから,対流圏界面付近を巡航する航空機からの影響を捉えた可能性があります.

果たして実態はいかに!?