会社を辞めて、2016年1月に香りで禁煙プロジェクト(当時)を世界的にご活躍なさっている調香師 新間美也さんに香りづくりの協力依頼をしました。
何もないゼロからの構想づくりで、フランスにいらっしゃる新間美也さんと日々やり取りを行い、まず、禁煙にふさわしい、吸った気分になれるような香りそのものを作り上げる、というプロジェクトです。
香りで禁煙プロジェクトスタート!
2016年の1月から3月まで香り自体の開発期間に充て、どのような香りづくりのアプローチをするのか設計し、新間さんに香り全体のまとまりを監修していただきました。
喫煙をしては香りを試し、試作の香りが自分の喫煙と同等の感覚をもたらすか、日々試行錯誤でした。
最後の喫煙の期間を商品開発に捧げ、これだ!と思う香りが完成したのは3月でした。
香りには、喫煙者の方がなぜ喫煙するに至っているのか、根本的な心理や喫煙がもたらす身体的な反応の特徴を洗い出し、それぞれにアプローチすることが知られている天然香料を厳選しました。
これらを組み合わせて、自分が吸っているタバコに限りなく近づける、というチャレンジを行いました。
開発しながら自らが禁煙を実証
香りの開発後、自分でまず検証する、ということを最初のプロダクトでやると決めていたので、吸いたくなったら香りを嗅ぎ、一本を手に取らない選択を繰り返せるか、ということをテストしました。
*試作した香りのプロトタイプの一部
開発の過程で、香りを嗅いで、これならいける、という確信を深めていきました。
結果は、1か月ほどで香りも必要がなくなり、タバコも吸いたいと思わなくなりました。
禁煙はまた吸いたくなるリスクと一生戦い続けることでもありますが、2020年となった今でも、引き続き私の禁煙記録は更新中です。