2020/08/11 18:00

アート展の会期はいよいよ明日12日までとなりました。
何度も書きますが、立案から制作準備、そしてスタートまで。とても短期間のなかでここまでのものが出来たのは、今回の展覧会の発案者である石浦克(まさる)さんとBRICK & MORTAR、そして参加してくれたアーティストの皆さんの力だと思っています。改めて感謝申し上げます。

コラボレーター最後の紹介は石浦さんです。

石浦さんとは、昨春渋谷で行われたアート展に私が参加していたとき、彼が遊びに来ていたことで四半世紀ぶりに再会。止まっていた時計が再び動き出したことでここに繋がってきました。

遡ること今から26年前、19歳の若者が僕がプレイしているクラブにやって来て、今度自分たちがはじめての展覧会をやるのでDJをして欲しいと頼んできたのが彼でした。荒削りながらポップでひねりのあるアイデアに溢れた展示作品の資料を見たのもありましたが、何よりその青年の熱量の高さに圧倒されて引き受けたというのが正直なところでした。

すっかり恰幅のよい大人になっていた彼は、それから現在までTGBdesign.の一員として、東京という流れの速い街のなかで、東京発のカルチャーから様々なプロダクト、果ては自動車やロボットまで、広い領域で自身のクリエイティビティをいかんなく発揮して時代を作ってきたのでした。

そしてちょうど1年前に彼がBRICK & MORTARで「和紙」「藍」「自然素材」を使って人の「潜在意識」を表現するという初の個展を行った際、僕が再び音楽を担当したことで、こちらの場所を知り、主宰の村上周さんというアーティストとも繋がりが生まれたのです。

今回彼が展示している作品は、DJと映像のセッションをしてみたいという希望を聞いていたので、それならまもなく発表するTOSHIO MATSUURA GROUPの新曲のMVを作ってもらえないかと逆提案して生まれました。その映像の中から特に気に入ったシーンをアクリルで結晶化させたものが3ピースで1つの作品となっており、それを3点出展しています。

彼にとって潜在意識に訴えかけることは藍染でも映像という異なる表現方法でも変わりないとのこと。

コロナ禍でお互い自宅で籠っていた時も、チャットで音楽や映像配信の可能性などについてやりとりを続け、叱咤激励されながらここに繋がってきました。

この数ヶ月は、疲れを知らず考えることを止めない彼を見ていると、自分ももっとやらなくてはと思う日々でもありました。言葉にならない感謝で一杯です。

映像作品は近日、「アートにエールを!」でも公開されますが、アクリル作品は明日までの展示ですので、是非お盆休みを利用して中目黒に足を運んでください。