2020/09/18 18:00

46歳の誕生日を迎えました。
キリのいい数字でもなく、なんだか盛り上がりに欠けますが、せっかくの機会なので、このプロジェクトの先にあるものについてお伝えしたいと思います。

ベストは、Netflixでの配信です。

ただ、こればっかりは審査があるので確約はできません。
最近は古い日本映画もラインナップに入り始めたので、可能性は高いと思っています。
もしNetflixがダメだとしても、Amazonでは国内向けに配信をしているので、そこは間違いなくいけます。
ですので、最初は英語圏の北米とイギリスでの配信開始です。
次に狙うのはヨーロッパで、フランスとイタリアを視野に入れています。
これまで映画の海外展開はとてもハードルが高かったのですが、デジタル配信がボーダレスを促進した今、驚くほど容易にできるようになりました。

さて、ここからですね。

まず、欧米のインテリ層から火がつくのではと考えます。
浮世絵や着物などのいわゆる「エキゾチシズム」が引きになるとは思いますが、ストーリーの深い部分でも感動を与えられると思っています。
宮城野の自己犠牲、そして無償の愛は、原作者の矢代静一が「マグダラのマリア」としてキャラクター造形しています。
フィレンツェで上映した際に、国境や宗教を越えて特に強く共感を呼ぶことができたのです。
欧米で評判を呼べば、それは日本にも必ず波及します。
島国・日本が「外圧」に弱いことは歴史が証明していますよね(苦笑)
そこで『Two Portraits of Miyagino』として逆輸入され、再発見・再認識されるストーリーを描いています。

ここまで来たら、さらに野望を語ります。

その余勢を駆って、海外資本による新作につなげます。
負け惜しみと言われそうですが、停滞した今の日本映画界のあり方を脱したいのです。
「どんな映画を撮るんですか?」を聞かれますが、それは秘密です。
パクられちゃいますから(笑)
でも、ライフワークとしてやり続けている、「伝統文化の延長線上にある日本映画」を作ります。
多国籍の出演者によるいかにもな映画ではありません。
それを海外資本で作るというのはこれからの日本映画のあり方に一石を投じるはずです。

……と、どんどん妄想が膨らみますが、40代のうちに再びカンヌに返り咲きます。
このプロジェクトはそこへの大きな一歩になるはずです。
年に一度の誕生日なので気が大きくなってちょっと筆が滑りましたね(笑)

あなたのご支援を心よりお待ち申し上げております。

映画『宮城野』監督 山﨑達璽