2021/10/26 10:49

 ご無沙汰しております。1月のクラウドファンディングではご支援をいただきありがとうございました。おかげさまで、夜間パトロール活動、環境教育活動も継続することができています。

 2020年度(2020年3月~2021年4月)は計137回の夜間パトロール活動を実施し、計2847台の車両と遭遇しました。新型コロナウィルスによる来島者減少の影響か、レンタカー、ナイトツアー・送迎者の交通量はわずかに減少しましたが、自家用車・営業車の交通量が多いという傾向は例年通りでした。

 また、交通量については緊急事態宣言や島内における新型コロナウィルス感染者の発生、Go Toトラベルキャンペーンの影響で大きく増減しましたが、月によっては平年より交通量が多い月もありました。イリオモテヤマネコの交通事故は2020年に21年ぶりの0を記録しましたが、2021年は現在までに5件の交通事故が発生してしまっています。西表島は、7月に世界自然遺産リストへの記載登録がされましたが、緊急事態宣言の解除と感染者数の減少により、これから島内の交通量が増加し、事故発生のリスクが高まる恐れがあります。

 しかし、うれしいニュースもあります。速度調査の結果では、毎年通行車両の速度が低下しており、2020年度の速度もほぼ横ばいですが、過去最低レベルにまで低下しています。夜の西表島では半数以上のドライバーが制限速度内で走行しているということになります(昼間は残念ながらもっと違反率は高いと思われます)。イリオモテヤマネコをはじめとした野生動物に配慮した運転が徐々に浸透しつつあると言えます。

 地元小中学校を対象とした環境教育活動では、毎年恒例となっている上原小学校で、自動撮影カメラの設置やフン分析、作成した冊子「イリオモテヤマネコとロードキル」を活用した授業を実施したほか、西表ヤマネコクラブの皆さんと夜間パトロール体験も実施。そして、2021年7月には昨年中止となってしまったイリオモテヤマネコ教員研修会を実施しました。参加した教員の方からお声がけをいただき、11月にも西表小中学校で出前授業を実施する予定です。↓写真は授業実施後に上原小学校4年生が作成した注意喚起看板。事故多発地点である稲葉林道入り口に設置されています。

 夜間パトロールのメンバーについても入れ替わりがありますが、新たな参加者も増加し、懸案だった西部地区のパトロール体制を強化することができました。これからの来島者、交通量増加を見据え、より安定的なパトロールの実施と普及啓発、政策提言活動の強化を行ってまいります。活動についてはインスタグラム等で発信しています。フォローよろしくお願いします。

 安定的な活動を続けていくため、新たなクラウドファンディングプロジェクトを計画中です。重ね重ねのお願いで大変申し訳ありませんが、引き続きご支援いただけますと幸いです。また改めて告知させていただきます。