2021/01/28 11:14

カヘティ地方テラヴィ地区に位置するRostomaant Maraniは2013年、Irakli Rostomashviliにより正式に設立されました。


必要最低限の除草を行なっている様子

1770年から続くRostomaant Maraniはアクメタのサペラヴィ生産者として名高いワイナリーでしたが、ジョージアがソヴィエトの政権下に落ちた1921年時に国に没収されました。


2013年にカヘティ地方の中部、ワインの名産地であるテラヴィでブドウ畑を復活させたNikoloz Rostomashviliの写真を元にRostomaant Maraniのロゴとしてエチケットに受け継ぎました。


壮大な地で育まれたアンバーワイン

葡萄の収穫時期は9月下旬から10月中旬にかけて行い、全て手摘みし選別した後に自身が設ける一定量を超えた葡萄はワインとして使用しないという、徹底した品質へのこだわりを持っています。


代々受け継がれて来た200歳にもなるクヴェヴリを今も使用し、醸し・熟成期間は約6カ月に渡ります。


非常に限られた生産量の為これまでの輸出国はドイツのみですが、国内を中心としているIrakliはナチュラルワインメーカーでもある傍ら、”チャチャメーカー”としても国内のワインショップでは有名です。


家族総出で早朝からの収穫

彼の代表的なワインは「Rkatsiteli=カツィテリ」で、ジョージア東部を代表し白葡萄の中では最も収穫量の多い土着白葡萄品種。


葡萄の持つ生命力が強いこともありジョージアでカツィテリを醸造するワイナリーは大半ですが、ニュートラルに陥り安く、特徴を発揮させるにはある意味難しい品種とも言えます。


彼のカツィテリは無駄な渋みが抑えられ、どこか懐かしさを連想する様な心地良い干し柿やドライアプリコットの甘味と出汁感が特徴です。


造り手の想いが篭ったエチケット

【以下、Irakliより】

私達は古くからナチュラルなワインを作り続け、又はチャチャメーカーでもあります。

チャチャは徹底的にこだわったワインから出来上がる搾りかすが原料だから美味しいのは当たり前で、当然頭痛にもなりません。

60歳の葡萄畑からどんなに多く質の良い葡萄が採れたとしても、さらに厳選して一品種300kgを超えたものはワイン醸造に使用しないと決めています。

私は天候や害虫に負けずに果実からワインとなる過程の中で、葡萄の圧搾時、クヴェヴリを開いた時に広がる香りに感動と幸せを感じます。

私は1770年から続く先祖代々の意思を受け継ぎ、葡萄とワインの手助けをしているだけです。

雨が降らない時は伸びた雑草が陰を造り強い日差しから葡萄を守る、その様に自然の力で育つ事が守りでもあり攻撃でもあります。