2021/02/13 17:58

【ご支援の御礼】

皆様、モーリシャス・ブルー・アクション事務局の石丸です。(今後「マル」と呼んでください。)
瞬く間に多くの皆様に応援していただいただけでも大感激なのですが、それに加えて心温まるメッセージまで多数いただき、スタッフ一同、感動を越え、感涙すらしています。
皆様の想いを、モーリシャスの海を守る方々、そして今もなお大変な思いをしている方々に
間違いなく届けさせていただきます!

これだけは集められれば、と考えていた目標金額は達成することができましたが、支援額が増えれば増えるほど現地に寄付できる金額も増え、またモーリシャスのためにできることも増えていきます。これからも、引き続きご支援、よろしくお願いします!


【モーリシャス・ブルー・アクションを発起した背景】

「自分が何かしたわけではないけど、モーリシャスの方々に申し訳ない・・・」

これが、美しい海に黒い油が流れ、船体が真二つに折れた映像を目の当たりにしたときの私の率直な思いでしたが、今回の多くのご支援を受けて、多くの方が同じような思いを秘めてこられたんだ、ということを実感いたしました。

実は、私は事故当時日本に一時退避中で、既存ビジネスのフォローやコロナ禍での新規ビジネス開発を、東京からリモートで行っていました。メディアを通じて、オイルフェンスを作ったり油回収作業を行っている市民の方の姿を見て、すぐにでもモーリシャスに駆けつけたいぐらいだったのですが、何もできない無力さに悶々と過ごす日々が続いていました。

在モーリシャス日本大使館提供 油回収作業(昨年8月)船首残骸部分(昨年11月)

「事故を見て心を痛めています、大丈夫ですか?」

8月中旬、それまで事故の渦中で連絡をとるのをためらっていたのですが、アパレルビジネスでの取引先であるRT  KNITS社の担当者にメールをしてみました。

すると、「私たちは大丈夫だよ。それよりマル、この間紹介してくれたRENU®(リサイクルポリエステル糸)で作ったTシャツ、結構いいと思うんだけど日本での評価はどう?」
と、とても前向きな返信が。コロナ禍でもわかしお事故の後でも、彼女たちは立ち止まることなく新しいことに挑戦し前に進もうとしていることに、はっとさせられました。

東京で何も傷ついていない私が、ここで立ち止まる暇はあるのだろうか?
まずはモーリシャスで起こっている事を正しく理解し、コロナや今回の事故で困難に陥っている方々、サンゴ礁やマングローブの調査・保護活動を続けている方々に寄り添えるような活動を考えよう。この思いを仲間に伝え、「モーリシャス・ブルー・アクション」が動き始めました。


【たくさんの関係者と交流する中で分かったこと】

現地の方々や専門家の方々と交流する中で、日本からは見えていない多くの発見がありました。
モーリシャスで実際に起こっていることや、油流出がサンゴやマングローブ等に与えた影響とその見通し、環境回復に最も重要なこと。そして、モーリシャスの方々が今一番困っていることは何か?我々に期待するのはどんなことなのか?―これらを正しく理解するのが最も大切で、善意を押しつけるのではなく現地の人々や生態系に寄り添った正しいアクションを起こす重要性を学びました。
そして、多くの人々と話していく中で我々が気づかなかった最も重要なこと。

それは事故の「風評被害」と「風化」でした。座礁事故の衝撃的な映像が多くの方々の脳裏に残り、エメラルドの海を求めてやってきていた観光客がコロナ後も戻ってこないのではないか?そもそも、事故のこともモーリシャスのことも忘れ去られてしまっているのではないか?・・・この「風評被害」と「風化」をモーリシャスの方々は最も恐れていたのです。

モーリシャスは、約130万人の人口とほぼ同数の観光客が訪れる観光立国です。ですが、今はコロナから島を守るための厳格な渡航者管理を継続しているため、海外からの観光客は昨年4月から今日まで実質0に近い状態です。
プロジェクトページでも説明しましたが、今回の事故は東京都ほどの大きさの島の南東沿岸で起こったこと。座礁沿岸部以外に油流失の影響は出ておらず、美しい海はそのままなのです。
また日本政府をはじめとする各国の協力による迅速な除去作業により9月下旬にはほとんどの油は回収され、一部残っていたマングローブ林の奥の汚泥のような油も今年1月末までにはほぼ除去でき、座礁事故付近にも美しい海が戻っています。しかし、その事実はなかなか報道されず、「モーリシャスの海は油で汚れている」と今なお思い続けている方が多いのではないでしょうか。


【モーリシャス・ブルー・アクションの目指すゴール】

I61Foundation 提供 座礁地域付近の事故前の画像

モーリシャス・ブルー・アクションの目指すゴールは、モーリシャスを「風評被害」と「風化」から守り、多くの観光客がモーリシャスを訪れる賑やかな日常が戻ることです。

それまで私たちは、モーリシャスの人々や、現地の環境回復に従事する方々に寄り添いながら、モーリシャスの素晴らしさを皆様に伝える活動を、モーリシャスが誇る主要産業のファッションを通じ、継続的に皆様と共に!行っていきたいと考えています。

      

モーリシャス・ブルー・アクション事務局

マル