2021/08/25 07:21

白雪牧場クラウドファンディングへの応援ありがとうございます。

プロジェクトオーナーの坂口 創作です。


ここ最近の立山はお盆前までの暑さがやわらぎ、朝晩は涼しくなってきました。


先日、石窯を置く東屋の完成を報告させて頂きましたが、お盆前の8月11日と12日、プロジェクトの目玉である石窯設置を行いました。


このたび石窯を制作頂いたのは、上市町・立山町で石材店を営む杉本工業所さん。杉本工業所さんとの付き合いがはじまったのは、さかのぼること2年前。DIYで薪ストーブを設置するため炉台となる石を探していた折、偶然石材所の看板を目にして飛び込みで訪問。飛び込みだったものの、炉台づくりの相談にも親切に乗って頂き、薪ストーブの炉台用の石を作ってもらうことになりました。

石で作ったDIYの炉台

実はその時、石材所をいろいろ案内頂いたのですが、石材所でつくる様々な製品の中で一番目を惹いたものが、杉本さんオリジナルの石窯。話しを伺うと、移動もできる石窯で、あちこちでピザを焼いて色々な方に振舞って喜んで貰っているとのこと。それ以来いつかは農園にも石窯があればとの思いをあたためていました。こうした二年越しの構想とクラウドファンディングを経て、生まれたのが白雪牧場の石窯です。

「いしころや。」の屋号でイベントでピザを出されています。9月の牧場イベントでも出店頂く予定です。


まず、サイズとデザインを相談した上で作った石窯を杉本工業所さんで加工。そして、先日活動報告で紹介した東屋の完成を待って、8月11日に土台となる石を搬入しました。手際よくモルタルを捏ねて、土台が出来上がってきました。

仔馬も見学(野次馬)

土台が組まれました

土台づくりをした翌日の8月12日に、工事の本番となる石窯の積み上げ。見学に来たご近所さんや地元テレビ局のカメラに囲まれる中、ひとつずつ位置を正確に出しながら、石窯が積まれていきました。

ひとつずつ正確に位置出しして組み上げ

テレビクルーが撮影していました

杉本社長(中央)と職人さん(右)

無事完成して、その日のうちに初焚。無事、白煙が上がりました。ススが着いたことで、早速風格が出て来ました。

初焚前に家族で記念撮影

装飾で雪タイルと蹄鉄を置きました

なお、杉本さんの石窯は大きな特徴があります。それは、もともとは取り壊された石塀だということです。立派な石を再活用できないかとの思いの下、杉本さんが取り壊された塀の石を大切に保管。それを加工してリサイクルして生まれたものです。身近にある「石を大切にする」杉本さんの温かな思いが乗っています。


さらに、その塀に使われていた石は、半世紀ほど前に採掘が終わった富山・庄川産の金屋石。これから新しいものが出て来ない貴重なものです。石窯は、かつては富山で広く使われていた金屋石の記憶を継ぐものでもあります。


こうした杉本さんの思いや金屋石の思い出を乗せたのが白雪牧場の石窯です。石窯料理はこれからゆっくり練習と研究を進めて行きたいと思いますが、どのような料理が生まれるか楽しみなところです。また、これから白雪牧場では、農園食材を使ったピザなどを作って出すだけでなく、参加者が自分で持って来た材料を自由に焼ける「石窯デー」を定期的にもうけ、石窯を様々な人に開放しながら使っていけたらと思っています。さらに、杉本工業所さんには、石窯として再生を待っている金屋石がまだ沢山あるそうです。将来、再生金屋石の窯が白雪牧場のほかでも設置され、地域の石窯仲間でいろいろと交流したりイベントを行えるような日が来ることを夢見ております。


さて、工事全体を見ると、お盆前の猛暑とお盆から始まった長雨で工事全体にはやや遅れが出ていますが、廃屋の解体工事、石窯小屋づくりが終わって、ほぼ折り返しを過ぎました。残すはトイレやアウトドアキッチンといった水回り、そして新たな馬小屋となります。次回の活動報告では、工事後半の山場となる水回り工事の模様をお伝えします。