2021/08/14 20:28

函館魅力あるまちづくり協議会・神山さんに本公演に対する熱い思いを語っていただきました。


ーーーー以下神山さんの思いーーーー


みなさん、こんにちは。函館魅力あるまちづくり協議会・神山悟と申します。

私は北海道のオホーツク海側に位置する北見市で育ちました。父親の仕事の都合で北海道内を転々としましたが道南エリアだけは住んだことが無く、その中心となる函館市には異国情緒あふれる街並みや文化がありました。同じ北海道に居ながらも非日常を感じられ、学生時代から「この町と一緒に何かやってみたい!」「いつかこの町に住みたい!」という『函館愛』を強く感じてきました。

北海道開拓の歴史を遡ってみると、日本近代化の夜明けをみた明治政府は、箱館奉行から箱館裁判所、箱館府と改め、明治2年(1869)7月に開拓使を設置し、蝦夷地を「北海道」と改めました。今からもう150年も前のことです。

その10年前、既に安政6年(1859)の日本最初の国際貿易港として開港した函館港の発展により、本府を札幌に移しながらも、箱館元町を中心に異国情緒あふれる街並みや暮らしが形成されていました。

函館の街を歩く楽しみの1つは、今も生き続ける幕末から明治、大正の歴史に出会うこと。
異国情緒あふれる街並みは、まるでタイムスリップしたような不思議な感覚を呼び起こします。

日本の中でもいち早く世界に門戸を開き、新しい文化を吸収していった函館は、独自のハイカラ文化を開花させ、特に開港の中心地であった西部地区(函館山の麓かつ港に面する地域)には、日本で、また北海道で「初めて」という施設や制度がたくさん生まれ、その多くが今も残っています。

近代日本の基盤づくりに貢献した函館の「初めて」やその発展のストーリーを知ったうえで街を歩けば、これまでとはまた一味違う風景が見えてくるかもしれません。

また、函館市には世界三大夜景の1つとして知られる函館山から見る「100万ドルの夜景」や土方歳三をはじめとした新選組の最期の地でもあり戊辰戦争(箱館戦争)の本拠地となった五稜郭、新鮮な海産物を見る・買う・味わうことができる朝市の他、函館山の麓に広がる元町エリアには多くの歴史的建造物が立ち並び、異国情緒漂う景観を楽しむことができる等豊富な観光資源があり、2019年度には536万人の観光客が訪れていました。

しかし、今なお猛威を振るう新型コロナウイルス感染症の感染拡大による旅行自粛や観光施設の休業等もあり、2020年度上期の観光客数は前年同期比46%減となる184万人にとどまり、同時期に市内に宿泊した外国人は日本在住者ら1535人と訪日外国人客が多かった前年同期の21万5978人から激減しました。


今般の舞台となる函館市は「北海道の文化発祥の地」でもあります。

この地で函館市の正式な後援のもと、デジタルと人を融合したImmersive演劇を開催し、ご参加くださる全ての方に自分自身が元町エリアの歴史と景観に溶け込んでいく感覚を体験していただきたいと思っています。

そして、体験を通じてこれまでの観光資源の磨き上げと「新しい函館」の魅力創出と発信することで、函館市を魅力あふれる活性化したまちにしていきたいと考えています。