2021/11/09 10:49

多くの皆様に支えられて、無事、早稲田建築みらいびとコンペ2次審査会を開催することができました。結果をご報告します!以下の4案を支援対象プロジェクトとして選出、表彰しました。(お名前は代表者のみで失礼します)


 最優秀賞 「SPIN-OFF」荒川 公良さま(株式会社TOOLBOX代表取締役)

 優秀賞「Path Link」徳田 華さま(古谷・藤井研 修士2年)

 優秀賞「にしおぐ伸ノ市計画」千田 紘己さま(小林研 修士2年)

 優秀賞「建築を二次元に拡張するアートプロジェクト」高橋 庸文さま(漫画家 座二郎)


また、以下の4案を「みらいびと賞」として表彰しました。

 みらいびと賞「けんちくのおそうしき」木村 寧生さま(NASCA一級建築士事務所)

 みらいびと賞「気候変動時代に向けた水辺実験エリア」岩本 唯史さま(株式会社水辺総研)

 みらいびと賞「まち『ほぐし』プロジェクト–和紙づくりの場で紡ぐ循環型里山コモンズ–」

                      永野 聡さま(立命館大学)

 みらいびと賞「カグ–る」山下 耕生さま(小岩研 修士1年)


みなさまの社会への問題意識に根ざしたご提案に、楽しくも多くの学びを得ることができ、当初目指していた「多くの刺激を得て、あらたな一歩への元気をもらえるような会」が実現できたと感じました!オンラインでは、建築学科の恩師の先生方を含む、70人以上の方がリアルタイムで視聴し、意見を寄せてくれました。

厚くお礼申し上げます!今後も支援会議などを開催し、提案の実現に企画者一同、微力ながら応援してまいります。

以下、審査員長である田中智之(H6卒, 熊本大学教授、建築家)の講評とともに、発表の様子をご紹介します!

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審査講評

公開審査会における全てのプレゼンテーションは熱意あるそして的確なものであり、どの提案にも建築拡張性、実現可能性そしてみらいびと性を感じました。


その中でも最優秀に選定された「SPIN-OFF」は、建築家の設計した建築の窓などの一部分を、多くの人が使えるプロダクトとして展開しようという、その着眼の良さと面白さが特に際立っていました。また3つの評価軸において全て充実しており、実現して欲しい!と思える提案でした。どのプロダクトを扱うのか、どのように展開するのかが鍵ですので、私たちも一緒に考えたいと思います。

優秀に選定された「Path Link」は女性建築家の情報交換のためのプラットフォームの提案。入念なリサーチに基づく提案には可能性を感じました。スタートアップとしてのウェブサイト立ち上げは是非実現して欲しいし、審査会でも指摘された持続することの難しさを克服していただきたいと思います。


同じく優秀に選定された「にしおぐ伸ノ市計画」は既存建築における「縮店(ちぢみせ)」と伸縮する家具による「伸ノ市(のびのいち)」といった具体的提案です。家具デザインと出店内容の関係についての工夫や、防災広場との関係性も含めた開催場所の確保などを課題を克服して、ぜひ良い形で実現してもらいたいです。


最後の優秀選定は「建築を二次元に拡張するアートプロジェクト」。作者は最近会社勤めをやめ、作品制作に専念されるとのこと。ぜひ、三次元である建築の特徴を際立たせるような拡張された二次元表現が新たな呼応関係をもたらす作品を期待しています。今回、実は少なかった、建築と向き合いながらものづくりを展開しようとする姿勢にエールを送ります。

そのほかみらいびと賞として「気候変動時代に向けた水辺実験エリア」「まち『ほぐし』プロジェクト–和紙づくりの場で紡ぐ循環型里山コモンズ–」「カグ–る」が表彰されました。今回の支援がなくても実現を目指しているプロジェクトもあるようなので、ぜひ引く続き、頑張っていただきたいと思います。 



「けんちくのおそうしき」




「気候変動時代に向けた水辺実験エリア」




「まち『ほぐし』プロジェクト」




「カグ–る」


最優秀と優秀に選定された4プロジェクトに関しては、今後実現に向けて経済的、技術的、人脈的など様々な支援を検討しています。そのプロセスや成果については出来るだけ広く発信していく予定です。ご支援いただいた皆様、応援いただいた皆様にはぜひご注目いただければ幸いです。今後ともよろしくお願いします。