2022/02/23 19:17

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元祖 鯱もなか本店です。

『嗚呼、ロックな日々 編』

『ブラック企業に就職、そして大手商社へ 編』

『絶頂期にドクターストップ、そして独立へ 編』

と続いてきたシリーズもいよいよ最終章となりました。

会社員から独立し、自身の事業で生計を立てるようになった私(社長の夫)ですが、2020年に大きな転機が訪れます。

言わずと知れた世界的なパンデミックへの突入です。

とは言っても。当時のメイン事業への影響はそこまで大きくありませんでした。

外出や移動が制限されたことについては、オンライン化への対応で乗り切ろうとしていました。

ですが、別の部分で不穏な空気が流れ始めました。

妻の実家が長年家業として営んできた「元祖 鯱もなか本店(以下当店)」のかつてない異変です。

当店は明治40年(1907年)に創業し、戦前から名古屋の土産菓子を製造販売するお菓子屋です。

これまでの歴史についてはこちらの活動報告で詳しく説明していますのでぜひご覧ください。

私としても妻の家業としてそこにあるのが当たり前だった当店が、いよいよ無くなることになりそうでした。

100年以上続いてきた歴史といえども担い手がいなければあっけなく消える、当たり前のことですが自分たちが直面した時の喪失感は想像を超えるものでした。

この状況を打開するにはどうしたらいいのか、いくら考えてもわかりませんでした。

私たち夫婦は菓子製造販売の知識も経験もなかったからです。

そこで最初に取った策は専門家への相談でした。

商工会議所に行き現状を伝え、なんとか当店を残すことができないかできる限りの方法を模索しました。

M&Aで会社を売却することも提案され、一通りの方法を検討しましたが正解はわかりませんでした。

そんな中でスッと道が開けた気がした出来事が、Facebookのコロナ支援グループへの出品です。

掲載すると驚くほどの注文があり、あっという間に在庫が無くなりました。

そこで気づいたのです。

同じ商品でも、見せ方や宣伝する場所を変えるだけで驚くほど売れるようになるんだと。

私たちは鯱もなかの可能性を信じ、このお店を継ぐことを決意しました。

まず取り組んだのは1にも2にもオンラインの強化でした。

元々消えゆく準備をしていたお菓子屋です。そのまま引き継いでも消えてしまうのです。

いくら作っても買い手がいなければお菓子屋であり続けることはできません。

そして、最初に着手したのがWebサイトの一新です。

当店は紛れもない老舗なのです。それが伝わるWebページが必要だと確信していました。

老舗といっても格式ばらずに親しみやすい、長年培ってきた雰囲気を出さなければいけない。

オンラインの全ての入口であるホームページに徹底的にこだわって制作しました。

当然プロのWebデザイナーが入っていますが、細かく指示を出し全体的な雰囲気を作り上げたのは妻です。

妻が最も得意とする分野はデザイン。彼女は社長でありデザイナーなのです。

そして、同時にSNSと公式LINEを整備しました。

SNSで力を入れたのがInstagramです。

お菓子屋なので購買意欲を刺激する美味しそうな写真を増やしていこうと考えました。

そしてLINEではお得情報などの発信を始めました。

ですが、当初はそれほど大きな反応はありませんでした。

コツコツ投稿したり知人に宣伝することで、確かにサイトからの売上は増えましたが、全体ではコロナ前の足元にも及びません。

それがある日を境に、ガラッと状況が変わります。

2021年9月11日に当店が掲載されたYahoo!ニュースの記事です。

この記事が掲載された瞬間に100件を超える注文がありSNSのフォロワーが急激に増え始めました。

何が起こっているのか目を疑いましたが現実のようでした。

後にこの記事のPV数(閲覧数)が63万を記録したことを知り、勢いの理由に納得しました。

記事を書いてくださったのは名古屋ネタライターの大竹敏之さんです。

この日を境に様々なメディアに取り上げられSNSでの反響も圧倒的によくなりました。

たった一日のできごとだったのですが、実は大竹さんとのご縁は2009年まで遡ります。

私は大学生の頃、ヴィレッジヴァンガードでアルバイトをしていました。

当時の店長とはアルバイトを辞めた後も交流があり、ある時必読書として薦められたのが大竹さん著の「東海珍名所九十九ヶ所巡り」でした。

この本に感銘を受け、私は結婚前の妻と連れ立って珍スポットを巡るようになりました。

当時はブラック企業勤めの生活に苦しんでいたタイミングです。

表情を失った私の唯一の癒しが週末の珍スポット巡りでした。

ある日、本を片手に愛知のキングオブ珍スポット「五色園」に到着した時のこと。

何やら施設を見学している団体がいるようでした。

その中に案内役の方がいて「・・・先生、大竹先生」と呼ばれていました。

なんと、私が片手に持っているその本を書いた御本人がそこにいたのです!

そのまま五色園の修復作業に参加させていただきました。

そして9年後、まだコロナが流行る前の2018年、豊田市で行われていた野外フェスに行った際にも偶然お見掛けし、お話しさせていただきました。

初めて鯱もなかのことをお話しした記憶がありますが、その時にはまさか自分たちが継ぐなどとは考えてもいません。

このご縁が12年越しにこのバズ記事に繋がるなんて世の中本当に不思議なものです。

ブラック企業で苦しんでいた時の私が知ったらどう思うでしょう。

当時の妻と私を並べて、こんな嘘みたいな本当の話を聞かせたら驚くだろうな、なんて想像するだけでもニヤニヤしてしまいます。

廃業寸前だった当店の復活劇は始まったばかりです。

ウイルスの変異などで状況はガラリと変わりますし、少しでも油断したらどうなるかわかりません。

だからこそ今は前だけを向いて描いた未来をその通りに創る!それだけを考えています。

改装の計画やこのクラウドファンディングも明るく楽しい未来にたどり着くための手段です。

それは一人で手に入れることができません。

夫婦で二人三脚で、先人も次世代も一緒になって、一緒に働く仲間と同じ方向を向いて、取引先様と良い仕事をして、お客様に必要とされて始めて実現することができるはずです。

これからも元祖 鯱もなか本店は「名古屋らしくて見て楽しい、食べて美味しい」お菓子をお届けして参ります。

明治40年からずっと在るお菓子屋はこれからもここに在り続けます。

どうか、今後とも末永いお付き合いのほど、何卒!何卒よろしくお願いいたします!

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