2022/02/19 07:00

こんにちは。PLANETS編集部の小池真幸です。

おかげさまでたくさんの方々にご支援いただいている『モノノメ #2』のクラウドファンディングも、残すところあと1日となりました。
既に800人近いみなさんにご支援いただいていますが、これだけ文章や写真のつまった雑誌をつくるためには、それなりのお金がかかるのもまた事実。この取り組みを次号、そのまた次号……と継続していくために、より一層、たくさんの方々にご支援いただけるととっても助かります。

今回は、ちょっと一風変わった企画「[フォトエッセイ]走るひとたち|上田唯人、高山都、宇野常寛」の舞台裏について。

(写真:久富健太郎)PLANETSが注力して取り扱っているテーマの一つに、「ランニング」があります。ただ、タイムや走行距離を伸ばす方法や、ダイエットのための効率的な走り方……といった内容は、一切扱っていません。気持ちよくて楽しい、日常生活の一部を彩るライフスタイルスポーツとしての、ランニングの可能性を探求しているのです。

2018年10月に刊行した『PLANETS 10』では、“雑誌内雑誌”としてランニング誌「走るひと」とのコラボレーション企画を実施したり、学びのコミュニティ「PLANETS CLUB」では定期的にランニング関連のイベントを開催したりしています。
(「走るひと」編集長・上田唯人さんと、自身も日常的に走っている編集長・宇野による対談「ライフスタイルスポーツとしてのランニング」はこちら

モノノメ 創刊号』でも「[フォトエッセイ]高山都 走るひとり」という記事を掲載。モデル・タレントの高山都さんに、ランニング体験から見える風景について語っていただきました。

(写真:久富健太郎)


そうした背景も踏まえ、『モノノメ #2』に掲載するこの企画では、新しい「大人のあそび」としてのランニングのあり方を考えます。

PLANETSでは、都市をもっと多様に、深く味わう方法を考えるプロジェクト「飲まない東京」をはじめ、いわゆる「飲む・打つ・買う」のような20世紀型の男性中心文化のオルタナティブとしての、新しい「大人のあそび」のかたちの模索を続けてきました。

今回の企画も、その一環と言ってよいでしょう。「夜に集まって、都内でお酒を飲んで解散」ではないあそび方。朝6時半に渋谷に集合し、車で三浦半島に向かい、8時過ぎには三浦海岸駅付近に到着。たくさんの大根が干された気持ちのいい海辺で、少しおすそ分けなどもしてもらいながらランニング。山中の辺り一面に大根畑が広がる場所も通りながら、半島を横断してゆき、お昼過ぎには三崎漁港に到着。三崎名物のまぐろ丼を堪能し、帰宅後の楽しみに三浦の新鮮な野菜をお土産に買って、夕方過ぎには渋谷に戻る──そんな「大人のあそび」を、上田さんと高山さん、編集長・宇野の3人で堪能しています。

(写真:久富健太郎)


僕もアシスタント役としてついて行ったのですが、いろいろと新鮮な発見がありました。神奈川で生まれ育った僕にとって、三浦半島はわりと身近な行楽地。好きな場所ではあるけれども、電車・バスの乗車券とお食事券、お土産券がセットになった「みさきまぐろきっぷ」の印象がどうにも強く、正直にいえば「もう、しばらくはいいかな……」とやや食傷気味になっていました。もちろん、マグロは大好きで三浦半島のマグロ料理はとても美味しいのですが、やることが定型化されてしまっている印象を持っていたのです。

しかし、今回の企画を通して、自分がいかに三浦半島の一面的な魅力しか知らなかったのか、大きく反省させられることになりました。朝ランニングという楽しみ方、新鮮な三浦野菜、壮大な大根畑……マグロだけではない、「大人のあそび」の場所としての可能性が、まだまだ三浦半島にはたっぷり秘められていたのです。(もちろん、マグロ料理は今回もおいしくいただきました)

写真もふんだんに使ったリッチな誌面で、読み終えた後には思わず三浦半島に向かいたくなってしまう……そんな企画になっていると思います。僕も『モノノメ #2』が無事校了し、みなさんの手元に届けられたら、どこかに走りに行きたいです。

(写真:久富健太郎)

『モノノメ #2』のクラウドファンディングはこちらにて実施中です
いよいよ明日までです!
(トップ画像撮影:宇野常寛)