2018/11/05 22:22

私が20歳の頃 NYマンハッタンで、2ヶ月毎日舞台鑑賞をしてました。
ブロードウェイから始まるのですが、オフブロード、オフオフブロードウェイと(オフが付くほどはキャパ数が減る)最後はキャパ数30席程の小さな小さな劇場まで足を運ばせました。そこはただのアパートの一室。

古びたアパートの階段を登った時に気づくのです。「小劇場が好きだ!」と。
「表現者の吐息を感じながら」と同時に、劇場に向かうまでのワクワク感。
現実社会での出来事を一度忘れ、別世界の扉を開くような。異空間を旅した様な感覚。

映画のシーンでいうなら、香港マフィアどもが汚い中華料理屋の店内を通り過ぎ、厨房の片隅の扉を開けると、そこには洗練されたバカラ賭博場があるみたいな。

歴史ある昔ながらの映画館や小劇場、年々減少しています。
それもそのはず、Netflixで事済むからです。
だからといって時代に合わせるのも必要ですが「時代を感じる」体験も素晴らしいのです。
「時代の逆行を進む」のでは無く。

18年12月1日から放送が始まる8Kテレビ、将来的には16Kテレビにもなるでしょう。
その横でアナログテレビを見る!みたいな。

つまり、人間の目に映る情報よりはるかに美しい映像を見る体験も素晴らしいのですが、
画質の悪いブラウン管テレビを想像力で補い、脳内で16K映像を作りあげる。
その想像力の源が、歴史ある古き良き映画館や小劇場なのです。

「人は与えられ過ぎると想像力が欠ける」

映画「狂武蔵」を観ると『坂口拓 』演じる宮本武蔵の鼓動、痛みを感じる事でしょう。
24年前、タイムズスクエアから程遠いキャパ数100人程の、歴史ある古びた小劇場で衝撃的な舞台に出会い、上映後 観客と握手する役者に質問した事があります。

タイムズスクエア横の「キャパ数1200」のブロードウェイからのオファーを断ったと聞いたが本当?ならば何故?。するとその役者はこう答えました。

「キャパ数が全てではない、僕等の鼓動を感じてもらうにはこの劇場の広さがベストなのさ!」と。
確かに興奮してその日は寝付けず24年が経った今でも、あの舞台の鼓動と劇場を覚えています。

まぁ! そんな彼等も! (笑) 28年目を迎えワールドツアーもスタートさせ、18ヵ国38都市を巡り来春 再びやって来る、キャパ数1000人前後収容可能な、EX THEATER ROPPONGIでパフォーマンスをする「ブールマン・グループ」なのですが(笑笑)
広くて鼓動聞こえねーぞ!みたいな。

話はそれましたが、「狂武蔵」は人の温もりを感じる、歴史ある「ミニシアター系映画館」(地方も含め)で上映したい。
お客様には坂口拓演じる宮本武蔵の鼓動を持ち帰り、劇場と共に一生心に残る体験をして欲しい!

そして世界初 「移動式ドーム型シアター」に可能性を強く感じているのです。
20歳の時に体験したアパートの一室で観た舞台。えっ!ここで上映?みたいな。

クラフアンを始める前に「フアンの方の為の総合デパート」を作ると言った時、周りが皆????はぁ?と目を丸くしました。
今回もドーム型シアターで「劇場と作品の一体化」を目指す!はぁ?ですが、形にしていきますので皆様宜しくお願いします。