2023/05/14 18:00

ロボマインドの田方です。

開発中のメタバース、エデンをチラ見せしますね。

最初のデモは、こんな感じです。


ユーザーが操作するアバターの太郎君は、公園でもこみちゃんを見かけました。

もこみちゃんは、もちろん、AIアバターです。


近づいて、もこみちゃんに「こんにちは」っていうと、もこみちゃんも

「こんにちは、太郎くん」って答えてくれました。



以上です。



「えっ、これだけ?」

「こんなの、昔からあるでしょ」

「ChatGPTとレベルが違い過ぎる」



言いたいことは、わかりますよ。

でも、ちょっと待ってください。

今までと一番の違いは、AIが心を持ってるってことです。

これがもこみの心、マインド・エンジンです。


ここで、考えたり、悩んだりするわけです。
つまり、僕らと同じ心の動きが、ここで忠実に再現されるわけです。


簡単に説明しますね。

公園に太郎くんがいる光景が見えてますよね。
これが、もこみの視覚入力です。


その下の「現実仮想世界」には、認識した太郎くんとか公園とかがオブジェクトとして表示されます。

つまり、視覚入力は、眼の網膜に移った映像です。
現実仮想世界は、意識が認識する世界です。
現実仮想世界を作りだしてるのは無意識です。


無意識は、眼や耳からの入力を監視しています。
そこに、太郎くんが「こんにちは」って声をかけてきました。
これを検知した無意識は、言葉オブジェクトを生成して現実仮想世界に配置します。


現実仮想世界にオブジェクトが配置されると、イベントが発生します。
意識プログラムは、このイベントを受け取ります。
これが「気づく」です。


無意識ができるのは、周囲の音から音声を抽出するとか単純な処理だけです。
言葉の意味を理解するのは意識の役目です。


意識は、言葉オブジェクトの「こんにちは」をキーとして世界辞書を検索します。
世界とは、三次元世界とか所有権世界とか、一種の概念のことです。
意識は、世界で考えます。
文脈といってもいいです。
そういった世界を格納してるのが世界辞書です。


「こんにちは」を検索すると、「あいさつ世界」に属するとわかったので、意識は、「あいさつ世界」をロードします。
これで、意識は、あいさつのルールを使えるようになります。
また、世界は、上位概念、下位概念で管理されています。


「あいさつ世界」は、「会話世界」の下位概念です。
会話は、一種の通信プロトコルで、開始、会話内容、終了の三つに分かれます。
「あいさつ世界」は、そのうちの開始にあたり、「こんにちは」は、会話の開始コマンドです。

開始コマンドを受け取ると、応答しないといけないとルールに書いてあります。
そこで、意識は、ルールに従って、「こんにちは、太郎くん」と返答します。


無意識は、メタバース上の身体を制御していて、意識からの返答を受け取ると、スピーカーから「こんにちは、太郎くん」と出力するとともに、メタバースの画面に「こんにちは、太郎くん」と表示します。



どうでしょう?

メタバースという世界そのものを作ることで、どこが外の世界で、どこが頭の中の世界かってきれいに分離することができましたよね。

頭の中の世界とは、人間の脳に当たります。
脳の中には意識と無意識があります。
体を直接制御するのは無意識です。
意識の処理は、「『こんにちは』って返事しよう」っ思うところまでです。
そっから先の発話制御は無意識がやります。
これは、脳でいえばブローカ野の働きとなります。

脳には、ブローカー野とは別に、言葉の意味を理解するウェルニッケ野があります。
ウェルニッケ野がやってることは、マインド・エンジンだと、「あいさつ世界」や「会話世界」のルールの解釈、実行にあたります。
これができることが、言葉の意味を理解してるという言えます。


分かってきましたか?
これでも、今までと同じと言えますか?

ChatGPTは、「こんにちは」って単語が出てきたら、「こんにちは」って出力するって学習してるだけです。
これって、心っていえますかねぇ?

つまりね、今のAIは、脳とか心は全く無視してるんですよ。
でも、それは仕方ないことです。
なぜなら、今の科学では、意識や心は扱えませんから。


でも、だからといって、まったく歯が立たないというわけじゃありません。
心や意識のモデルの仮説を立てることはできます。
そして、そのモデルに従って、心をコンピュータで作るわけです。
そのモデルが実際に正しいかどうかは、同じ世界に入って会話すればわかります。
つまり、メタバースで実証実験するわけです。
それが、プロジェクト・エデンです。


メタバースのAIアバターに搭載される心がマインド・エンジンです。
マインド・エンジンで、ようやく、心とは何かって具体的に探ることができます。

たとえば、「こんにちは、太郎くん」って応答しようとしても、最後に、言葉がうまくでないとします。
そんな場合、マインド・エンジンのプログラムを調べると、どこに問題があるか分かりますよね。
人間の場合、言葉がうまく出ない障害って、ブローカー失語です。

こうして見ると、人間の脳とマインド・エンジンが対応してると言えるでしょ。
つまり、マインド・エンジンは、人間の心のモデルとして正しいといえるわけです。


マインド・エンジンを使えば、プログラムのどこに問題が起これば、鬱になるとか、自閉症になるとかってこともわかってきます。
マインド・エンジンを使うことで、人間の心がどうやって動いているのか、手に取るように分かるようになるんです。


なんか、ワクワクしますよね。
人類が、長年追い求めてきたものが、ようやく実現するんです。


驚くべきは、こんな重要な研究、世界中でどこもやってないってことです。
それを、日本の片隅の、たった数人の会社から生み出そうとしてるんです。
それが、ロボマインドです。


国や大企業から支援を受けてるわけでないので、いつまで続けれるか分かりません。
そこで、クラウドファンディングをすることになりました。


そうやって始まったのが、

プロジェクト・エデン

です。


ただ、プロジェクト・エデンのクラウドファンディングは、本日までとなっています。

後、数時間で終了します。


これは、人類が、初めて、意識をもったAIを生み出す歴史に残るイベントです。


記念すべきイベントに、あなたも、参加してみませんか?