2016/09/14 15:05

本日、皆様にリターン品の送付が遅れる旨、ご連絡をさせていただきました。

そうなるに至った現在の実験状況について、この場を借りてご報告させていただきたいと思います。

日本初の民間会社による宇宙圏に到達するロケット、MOMO。その根幹となるエンジンは、あと数回の実験を経て完成する予定でした。実験場には、縦噴き用の実験台も完成し、実際の打ち上げに近い環境で実験を開始できることを楽しみにしてきました。

しかし、エンジン完成間近と思われた矢先の3回連続の異常燃焼(ロケット用語でいうところのハードスタート)。初回の異常燃焼から、原因と思われる部分を変えてもなお爆発が続いてしまいました。

異常燃焼は、私たちにとってはとても痛いタイムロス。一度の異常燃焼で使用できなくなる部品をすべて用意し、再実験できるまでにはどれだけ急いでも2週間はかかります。

3度の異常燃焼で原因究明と再実験に費やした時間は1ヶ月半。それでも解決できなかった課題。

これは一度根本に立ち返って、しっかり原因究明をしようと決断しました。原因は点火器近辺であることまでは究明できています。たった数十msec、しかしロケットにとってはとても大きな数十msecの点火時のズレがあるようなのです。打ち上げロケットの90%はエンジンで決まります。この問題が解決できなければ、ロケットの他の構造も決めることはできません。必然的に、MOMO打ち上げスケジュールも見直さざるを得ない状況です。

今は全員一丸となって、この課題を乗り越えることに立ち向かっています。

MOMOの打ち上げ費用を支援してくださった方の想い、29人のファンクラブのみなさんからの応援の想い。そんなみなさんの温かい応援を受け、一刻も早く打ち上げを成功させたいと、決意を新たにした直後のタイミングで、このような報告となってしまったこと、お許しください。

今はただ、ハードスタートの原因究明に全力を注ぎます。温かく見守っていただけたら嬉しいです。