はじめまして。東京・国分寺にある古民家で、プライベートマッサージサロン「あわひにほひ」を運営している白石朋也と申します。
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現在、私はエサレンマッサージを学ぶために、バリ島に滞在しています。3月2日から始まった約1ヶ月間の資格認定コースでの学びを深めながら、「触れること」の本質を探求し、帰国後にその魅力をより多くの方に届けたいと考えています。
また、バリの自然や文化からインスピレーションを受けながら、心と身体に深く働きかける施術の可能性を広げていきます。コース期間中の学びの記録に加え、コース終了後のバリ滞在中や、帰国後には東京のプライベートサロン「あわひにほひ」で、コンセプトムービーの撮影を行います。
この挑戦を、応援していただけたら嬉しいです。
豊かな自然に囲まれて学びを深めています
*エサレン®︎マッサージとは?
エサレン®マッサージ & ボディワークは、1960年代にアメリカ・カリフォルニア州ビッグサーにあるエサレン研究所(Esalen Institute)で発展した、心と身体のつながりを大切にするボディワークです。
当時の欧米では、「人間性回復運動(Human Potential Movement)」が盛んになり、自己の内面と向き合い、人間本来の感性や可能性を回復させる試みが広がっていました。エサレン研究所は、その中心的な場として、心理学・哲学・身体性の統合を探求していました。
エサレンマッサージも、単なるリラクゼーションではなく、心と身体を結び直し、自己を再発見するための施術として存在しています。
このマッサージの特徴は、オイルを使用し、全身を包み込むように流れるロングストロークです。そのタッチはまるで波のリズムのように滑らかで、受け手の心と身体を深くリラックスさせます。
また、施術者と受け手がともに「今ここ」にいることを大切にしながら、丁寧に身体へ触れていくことが重要視されます。この施術は、単なる手技ではなく、「触れること」を通じた深い対話のようなものだと感じています。
エサレンマッサージは、身体の感覚を目覚めさせ、自己の可能性を広げるボディワークとして、今も世界中で愛され続けています。
カナダでの気づき – 触れることへの目覚め
すべてがリセットされた時間
2020年2月、私は5年間勤めた会社を辞め、ワーキングホリデーでカナダへ渡りました。しかし、到着した直後にパンデミックがより深刻になり、国境が封鎖されました。
知り合いもほとんどおらず、静まり返った異国の街で、これまで当たり前に享受していた自由や選択肢が一瞬で消えていく感覚を味わいました。けれど、それは喪失ではなく、忙しい日々からようやく立ち止まり、自分と向き合う時間でもありました。
食べることは生きること
移動上の障壁を抱えて暮らす高齢者や地域住民、および食料の入手が困難な自主隔離中の人々に、
新鮮で栄養価の高い野菜や食品を届けるNPOの活動に関わりました
カナダに来るまでの私は、ほとんど外食に頼る生活をしていました。
しかし、パンデミックによって街は静まり返り、飲食店も次々と閉まりました。そんな中、フードバンクには長い行列ができ、人々が「食べること」「生きること」と真剣に向き合う姿を目の当たりにしました。それをきっかけに、私自身も食に対する意識が変わっていきました。
自炊をするようになり、ルームメイトや限られた友人と囲む食事の時間が、日々の楽しみになっていきました。日本食を振る舞ったり、さまざまな国の料理を知ったり、食を通じたつながりが生まれていきました。ベジタリアンの友人との出会いをきっかけに、食材の選び方や食文化への意識も変わりました。また、カナダで出会った友人が運営するNPOでフードバンクのボランティアをしたり、オーガニックスプラウトの栽培をする仕事を経験しました。
消費するだけでなく、タネから育て、そのプロセスを共にすることには、ただ食べるだけでは得られない豊かさがあることを知りました。食べることは、生きること。その営みを通じて、私は自然と共に生きることを、体感として学びました。
カナダでのつながりの喪失と再生
カナダでの生活は、たくさんの楽しい思い出にあふれていました。でも、コロナ禍の影響で、そんな日々の出来事をSNSで共有することすら憚られるようになり、気づけば、日本でお世話になった方々や友人との交流も次第に減っていきました。
それと同時に、自分自身も大きく変化していきました。新しい環境、新しい価値観、そして内面の変化。でも、その変化を言葉にするのが難しく、いつしか共有する機会も減り、結果的に繋がりを絶ってしまったように感じています。
今回のクラウドファンディングは、そんな自分の変化や想いをもう一度大切な人たちと分かち合い、新しいつながりを生むきっかけにしたい、という気持ちも込めています。
世界との関わり方が変わる
これまで知らなかった豊かさに気づくことで、少しずつ心の余白が生まれました。料理をするようになり、それを誰かに振る舞い、喜んでもらえること。それが自分にとって、ただの食事以上の意味を持つものだと感じるようになりました。できることが増えていくことは自信につながり、嬉しさを伴うものであり、そんな時間そのものが豊かだと気づきました。
リラックスするにつれて歩くスピードはゆっくりになり、深く息をすることを覚えました。自分の中にある静かで満ちた世界を感じるほどに、今までどれだけ自分自身の声に耳を傾けずに過ごしていたのかにも気づきました。それは、まるで失われた自分の輪郭を思い出し、取り戻すような経験でした。
マッサージという表現 – 触れることの始まり
やっと自分を取り戻したとき、私がしたいと思ったのは、表現を楽しむことでした。
昔からアートには関心がありました。特に、中高生の頃、自身のセクシュアリティのことで葛藤していた私は、言葉にできない、言葉にならない苦しさを表現し、昇華するためにアートを必要としていました。
カナダに来て、心からリラックスできたとき、その感覚がふと蘇ってきました。「もっと自由に表現したい」。そんな思いが、自然と湧き上がってきました。そして、自分の過去を振り返る時間を持ったことで、改めて「自分とアート」、そして「アートと心のつながり」に意識が向くようになりました。
そんなとき、心に浮かんだのは、ずっと人目を気にしてできずにいたこと。それは、「疲れているものをマッサージする」という行為でした。
カナダでよく渡っていた橋をマッサージしている様子
毎日人々が行き交う橋、刑務所の壁、古びた建物の土台、捨てられた椅子。私は、それらにそっと手を添え、「いつもお疲れさま」と心の中でつぶやいていました。今思えば、私は無意識に自分自身を重ね合わせ、癒そうとしていたのかもしれません。自分が何気なく行う行為が、心にどんな影響を与えているのか。そのことにも、少しずつ関心が向くようになっていました。
そんなある日、私は木に触れた時にこれまでとは違う感覚を得ました。
それは「私が触れている」のと同時に「木が私に触れている」ようで、一方的ではなくお互いに循環するような、特別な感覚でした。木も人間も大地からの栄養で生かされ、水がなければ枯れてしまう。人ではないものと深く共鳴し共に生きている感覚を得たことは、私の世界を広げ深い安心感を感じさせてくれました。
エサレンマッサージとの出会い
1ヶ月間学ぶ学舎
そんなとき、私はエサレンマッサージを知りました。YouTubeで施術の様子を目にした瞬間、そこには、これまでのマッサージの概念とはまったく異なる世界が広がっていました。
皮膚の下を流れる血や水、神経、記憶のしずくが呼応するように繊細なタッチ。触れることを通して「存在」を感じる、まったく新しいアプローチでした。
それは、単に施術者が手を動かし、受け手の身体をほぐすものではありません。そこには、触れることを通じた対話があり、まるで木に触れたときに感じた「私が触れている」と同時に「木が私に触れている」という感覚と重なるものがありました。
エサレンマッサージのエッセンスは、触れることを通じて「つながり」を思い出すこと。それは、施術者と受け手の間にあるものだけではなく、自分自身とのつながり、そして、この世界とのつながりにも広がっていきます。エサレンマッサージもまた、「触れることは一方的な行為ではなく、共鳴し合うもの」であるということを教えてくれました。私はその哲学に深く惹かれ、ついに、この学びの場に立つことができました。
クラウドファンディングの目的
触れることの神秘と可能性を探求し、それを映像として表現します。バリ島での学びを大切にしながら、触れることの豊かさや自然とのつながりを感じられる映像をつくります。帰国後は日本の自然やサロンでも撮影を行い、「あわひにほひ」の世界観を形にして多くの方に届けたいと思っています。
帰国後のビジョン – 「触れること」を通じた新しい場づくり
私にとって「触れること」は、施術であり、アートであり、日々の中で大切にしたいものです。帰国後は、「あわひにほひ」のコンセプトを表現した映像を発信しながら、サロンを訪れる方が「わたし」自身と深くつながれる場をつくります。
それは、自分を受け入れ、世界との新しいつながりを見つける場所。また、アートやリトリートを通じて、「触れること」の新たな可能性を探求し、表現していく場でもあります。
認定プロセスについて
バリでのコース修了後、すぐに 「エサレン®マッサージ&ボディワークプラクティショナー」 を名乗ることはできません。
正式な認定を受けるためには、帰国後に施術を行いながら実践を積み、資格取得のプロセスを進める必要があります。この期間を通じて、触れることをより深く探求しながら、多くの方と触れることの豊かさを分かち合い、エサレン®︎マッサージ&ボディワークの本質や魅力を伝えていきます。
最後に – 応援のお願い
触れることの豊かさを伝えるこの挑戦にあなたが加わってくださることで、また新しいつながりが生まれ、温かさが広がっていくと信じています。
どうかこの挑戦を応援していただけたら嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
あわひにほひ | Awahi Nihohi - Private Retreat in Tokyo
白石朋也
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