🔸書棚は、記憶と知の沈殿層。
書棚は、単なる収納ではありません。
思考や記憶、無意識さえも沈殿する、ひとつの「世界」そのものです。
写真展『書棚 ─ 佇まいの彼方』では、作家や思想家、研究者の書斎から、古書店、図書館、バス停、居酒屋まで──
あらゆる場所に佇む書棚を一堂に会して展示します。
登場するのは、立花隆の“猫ビル”の書棚、江戸川乱歩の土蔵、松岡正剛による“松丸本舗”の迷宮的空間、
養老孟司の昆虫棚など、書棚そのものが思想や記憶の構造を体現するような場所ばかり。

そこに置かれた本は、ただ情報の入れ物ではなく、ひとつひとつが信号のように発され、棚の中で響きあっています。
空間全体が、知と記憶の気配で満ちていくような、静かな濃度を感じていただける展示です。
📖図録とともに、展示とつながる入口として。
今回のプロジェクトでは、展覧会の開催にあわせて、以下の特別なセットをご用意しました:
☆写真集『書棚 ─ 佇まいの彼方』(全198ページ・日英併記)

☆会期中何度でも入場できる「通し入場券」 ※一般販売なし/当日券は¥800のみ

☆デジタルポストカード(1種・支援者限定)
価格は¥6,000(税込)。図録1冊の価格に、通し券と限定ポストカードが付く形になります。
図録と通し券は、会場受付にてお渡しいたします。
展示をご覧になる方にも、遠方の方にも、記録としての
意味をもつセット。この静かな場に参加する入口として、お受け取りいただければ幸いです。
🫱ご参加というかたちで、どうぞご来場ください。
本プロジェクトは、展覧会という「場」を、ともに立ち上げてくださる方への小さな提案です。
会期中に足を運んでくださる方にも、
遠くから関わってくださる方にも、
この一冊とこの展示空間を、時間をかけて味わっていただけたらと思います。
そのための形として、ご支援というよりも“参加”という気持ちで、
このプロジェクトを選んでいただけたらうれしく思います。
🖋最後に──この展覧会に込めた思い
なぜ「書棚」を撮り続けてきたのかと問われれば、
それは「本が何かを発している」としか言いようのない感覚があったからです。

静かに佇む棚の前に立ったとき、
そこにあるはずのない自分の記憶や感情がふと動き出すことがあります。
他人の棚なのに、なぜか自分のことのようにわかってしまう。
他者性を保ったまま、深く親密に感じてしまう。
その瞬間にこそ、私は写真が立ち上がる力を信じたくなります。
本展は、そうした「佇まいの信号」を受け取る場であり、
その記録を届けるための試みでもあります。
本や棚、空間に沈む気配の濃度──
それに名前をつけるとしたら、たぶん「佇まい」という言葉になるのでしょう。
📍 会期・会場
Book Shelves Retrospective — Beyond Presence / 書棚 ─ 佇まいの彼方
◎会期: 2025年8月6日(水)〜8月11日(月・祝)
◎開館時間: 10:00〜18:00(最終日は15:00まで)
◎会場: 目黒区美術館 区民ギャラリー(目黒区民センター内 地下1階)〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36※展示会場は美術館本館とは異なります。
◎入場料: 800円(税込)※中学生以下は保護者同伴で無料※障害者手帳をご提示の方とその介助者1名、および補助犬同伴の方は無料
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ギャラリーツアー&ミニワークショップ(自由参加)|書棚 ─ 佇まいの彼方 展
2025/08/01 10:50会場 目黒区美術館 区民ギャラリー(地下1階)〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36開始日時 2025年8月8日(金)14:00終了時間 2025年8月8日(金)15:00(目安)写真家・薈田純一が展示空間をご案内しながら、作品の背景や「書棚」という主題へのアプローチについて語ります。展示を見ながら歩くギャラリーツアーを中心に、ご希望の方には、小さなミニワークショップ「本を撮ること」にもご参加いただけます。ミニワークショップに参加される方は、お気に入りの本を1〜2冊(※負担にならない範囲で)と、撮影可能な機器(スマートフォンのカメラなど)をご持参ください。※予約不要・入場料(800円)のみでご参加いただけます。※ワークショップは自由参加です。ツアーのみのご参加も大歓迎です。 もっと見る





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