2018/10/24 16:04

5人目は新潟の岡田蝋燭店の岡田さん。

櫨(はぜ)蝋燭を作っているところを撮影しました。

鍋に溶かした櫨蝋を手ですくい、塗り重ねて太さを出していきます。

繰り返し繰り返し。

先を切り落とします。何本も何本も。

このアングルでカメラを構えてると、スッと画面から消えては、ここにピタッと戻ってきます。

和蝋燭は芯が太く、炎が力強い。とてもかっこいい炎です。

日本でも生産するところはかなり減ってしまったようです。

6人目は輪島塗の沈金師、小川さん。

輪島塗は分業で漆器を作っています。木地師、塗師の丹精込めた仕事の後、鑿で削って加飾していきます。

網代文様の箸。

細心の注意を払いながら削って削って

その上に金箔を貼っていきます。

1日置いてから、箔を剥がしていきます。

そうすると、削ったとこに金が残る。

ずっと見てました。

7人目は井波の木彫刻家、田中さん。

奥さんは漆芸家で、二人でトモル工房を営んでいます。

優しく、穏やかで美しい、人柄の出ている彫刻を作っています。

香港で展示をするらしく、その制作風景を見せてもらいました。

ただの木の塊だったところから

鑿を使い分け

コンコンコンコンと。

だんだん姿を現してきます。

こちらもずっと見ていたくなる、とてもいい時間でした。

あと、楠が削られていくと、とてもいい香りがしました。

 

8人目、輪島塗の塗師、わじま塗の津田の津田さん。

刷毛を使う手首が柔らかくて、美しい所作。

細心の注意を払いながら、ホコリを取る。

先っぽは猫のヒゲだそう。

25年間塗師をしていて、まだまだ修行の身だ、と。

工芸の道は果てしない。