・ご挨拶

初めまして。当ページをご覧いただきありがとうございます。神戸在住の久保亮と申します。

僕は2年前まで神戸にある某仕立て屋にて紳士服の仕立てを中心に修行しておりました。服飾の専門学校や大学で学んだ経歴はなく、色々な参考書を基に独学で学んできた僕にとってはとても刺激的で学びの多い環境で、毎日が有意義な時間でした。「いつか自分も師匠と同じように独立してお店を構えたい」と言う目標に向かってひたすら勉強、練習をしました。
ですが修行し始めてから約3年がたった頃母親が倒れてしまい、後遺症で脳の障害と半身不随が残ってしまい自宅での介護を余儀なくされました。
それと同時に僕は仕立て職人への道を断念しました。
それから2年が経ち、ようやくこの生活にも慣れてきました。この2年の間でも
どうしても自分の夢が諦めきれず、自宅で少しづつ製作にの勉強や練習を続けて自主製作などを行なっておりました。
そしてこの度もう一度仕立て職人の道を志すと共に、様々な意味での挑戦と第一歩になると思い、こうしてプロジェクトを立ち上げるに至りました。



・プロジェクトをやろうと思った理由

短い間ですが仕立て屋で修行していた頃は、何をするでも何度も繰り返して行うことで、より技術が磨かれると言うことを実感しておりました。

手縫いのボタンホール 
始めた頃はガタガタでした。
何百回と繰り返すうちにコツを掴み、今ではこの通り綺麗なホールを作れるようになりました。

それと共に元々僕が服作りを始めた理由である「1着の服を通して人を笑顔にしたい」という思いから、今回キャンプファイヤー限定で一般的な仕立て屋の価格の半分〜3分の1くらい(材料費+α)の価格で洋服(スーツ、ジャケット、パンツ、シャツを中心に)をお仕立てします。材料費以外で頂戴しますのは、製作は主に自宅でとなりますがまだまだ設備が整っているとは言えないので、新たな設備投資に充てたいと思います。


・僕が作る服について

一般的に仕立て屋と聞いても多くの方にとっては馴染みのある言葉では無いかと思います。

ですのでここで僕が培ってきた技術や、服作りに対する思いを簡単にご説明いたします。

1、自分の体にぴったりと合ったサイズであること。・・・肩幅やウエスト、袖丈や肩傾斜などは人それぞれで、それらを隅々まで計測して作ることで体にぴったりと合ったサイズの服が作れます。

2、好きな生地、好きなデザインで作れます。・・・僕がやっているスタイルは一般的にビスポークオーダーと呼ばれています。英語のbe spoken forが語源とされて、顧客がテーラーと「話をしながら」注文を受けていくことからそう呼ばれるようになったと言われています。ゆっくりとお話をし、どんなシュチュエーションで着られるのか。やその人のライフスタイルなどを聞いた上でデザインなどを決めていきます。仕上がりまでに「仮縫い」「中縫い」と呼ばれるフィッティング(試着)があるのでイメージ通りの1着が仕上がります。

仮縫い・・・ミシンは使わずしつけ糸と呼ばれる糸で組み上げたもの。サイズを確認後、細かなデザインの変更点なども伺います。

3、既製品に比べて圧倒的に工程数が多い。・・・なぜ工程が多いと良いのか。それはミシン縫いにはできない繊細な技が人の手にはあるからです。例えば服を作る上だは欠かせない資材の一つに「芯地」と呼ばれるものがあります。これは主に服の形を保つ為や補強の為に裏から付けられます。既製品で使われている芯はほとんどが接着芯と言う糊で接着する化学繊維でできた芯です。接着芯で作られた服は、何度かクリーニングに出すうちにクタクタにくたびれやすくラペル(襟)のボリューム感もなくなり、最終的には芯と生地が剥がれて表面がデコボコしてくる場合があります。特に雨や汗で濡れた場合は顕著に差が表れてきます。
これを毛芯と呼ばれる馬の尾毛を使用した芯を「ハ刺し」と言う技術で本体に縫い付けていきます。こうすることで長く着用しても型崩れしない、人の体に合わせた立体的な服が作られます。

指先の感覚でミリ単位で布と芯をずらしながら縫うことで、襟の綺麗なロールが生まれます。
機械縫いにはできない繊細な技です。

もう一つ特徴的なのが「アイロンワーク」です。
作る前の生地は平面で人間の体は立体です。この2つのギャップを埋める為に用いる技術で「くせ取り」と呼ばれるものがあります。
生地の特性活かしてアイロンの熱と蒸気で生地を立体的に変形させます。
こうすることで着心地が全然違ってきます。

平面の机の上に置けば皺のように見える歪みも、着用すれば体を包み込んでくれるような着心地に。

襟のパーツ
芯をハ刺しで付けた後にアイロンで首に沿うように癖取りしています。
小さなパーツにもこれだけ手間暇かけます。

以上大まかに説明しましたが、ここで書いたのは全行程の極々僅かです。
1着のジャケットを仕立てるのに役6万針と言われていますので、、
その一針一針をただ縫うのではなく、「想い」を込めながら丹精に縫い上げてこそ、前述した「1着の服を通して人を笑顔にしたい」を実現する1着になると思い、そしてその服がその方にとってかけがえのない1着になることを願っています。

修行時代に仕立てた1着

修行時代に仕立てた1着

自宅での自主製作
レディースジャケット
紳士服の技術を応用して製作しました。

・資金の使い道

製作に必要な資材(生地、ボタン、糸、その他服資材等)、新規設備投資に充当致します。

・リターンについて

今プロジェクト最大の目的です。応援してくださる皆様のために、最大限の力と心を込めて洋服をお仕立て致します。

①出張型となりますので、プロジェクト終了後に最初の打ち合わせを行う為の場所、日程等の調整をさせて頂きます。基本的にこちらから伺う予定ですが、遠方の方(関西圏以外)は交通費分を差し引きした予算内の提案になりますことをご了承ください。

②アイテム(A〜G)を下記の中からお選びください。細かなデザインや使用する生地等は最初の打ち合わせの時に伺います。

③全て一人での製作となる為、納期には余裕を持って設定しております。

④生地のサンプルは予め希望を聞いた後、類似するものを多数ご用意する予定なので、お好みのものを選んで頂けます。

⑤どうしても会うのは抵抗がある方はご相談ください。電話やメール等でのヒアリングで対応致します。(サイズの計測はわかりやすく丁寧に説明します。)

⑥仕上がりに納得していただけるまで、誠意をもって対応致します。

A、B:ジャケット・・・¥65,000

国内外問わず最上級の生地をご用意致します。国外ではイギリスやイタリアを中心とする歴史ある生地メーカーから生地を仕入れます。
シルエットやサイズ感、襟やポケット等の細かなデザインや、あなただけのこだわりも取り入れます。
フォーマルからカジュアルまで柔軟に対応致します。

(参考価格¥164,000〜)

C、D:シャツ・・・¥12,000

ジャケットで使用するウール同様、イギリスやイタリアを中心とする歴史ある生地メーカーからシルクのような滑らかな質感の最上級コットンを使用します。
着用されるシーン等をお伺いし、襟や前立て、カフスのデザインを好きなように組み合わせ、あなただけの1着を仕立てます。

(参考価格¥42,000〜)

E:スラックス・・・¥30,000

上記で説明した生地を立体的に仕上げる為に用いる技術「くせ取り」を皆様の体型に合わせて行う為、立って良し、座って(しゃがんで)良しのストレスフリーで履き心地抜群の一本に仕上げます。

(参考価格¥73,000〜)

F:スカート・・・¥25,000

上記の絵型はタイトスカートですが、普段使いも可能なカジュアルなデザインでも対応致します。素材はウール、コットンからお選びいただけます。

(参考価格¥60,000〜)

G:ベスト・・・¥25,000

普段から着られているスーツやシャツに合わせてお作り致します。
冬物では防寒の為に用いられることもあるので、北欧の肉厚なウールでの製作もご相談ください。
ポケットや襟の形等細かな調整を致しますので、満足する1着を作っていただけます。

(参考価格¥60,000〜)

A+E:メンズセットアップ・・・¥90,000

セットで注文していただきますと、少し割安となります。
色柄を合わせてスーツとしても良いですし、上下別生地でそれぞれ好きなデザインでも作っていただけます。

(参考価格¥234,000〜)

B+F:レディースセットアップ・・・¥85,000

セットで注文していただきますと、少し割安となります。
色柄を合わせてスーツとしても良いですし、上下別生地でそれぞれ好きなデザインでも作っていただけます。

(参考価格¥214,000〜)

A+E+G:スリーピース・・・¥110,000

セットで注文していただきますと、少し割安となります。
セットアップ同様、色柄を合わせてスーツとしても良いですし、上下別生地でそれぞれ好きなデザインでも作っていただけます。


※各項目の参考価格とは、以前僕が修行していた頃の仕立て屋での料金です。目安として掲載しております。

値段が安いからといって、安い生地を使う。手を抜いて作るなんてことは絶対にありません。これまで培ってきた技術や服作りにかける思い込めて、全力でお作りいたします。人の手から生まれる柔らかな風合いある1着をぜひこの機会にお試しください。


・最後に

ここまで長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
服の製作者として生きることを決めた僕が、服で皆様とつながり、服を通じて喜びを分かち合い、広めたい。服で人は笑顔になれます。そのことを証明する為に、一度中断してしまった仕立ての修行をもう一度自分なりにスタートしたいと思います。
大袈裟かもしれませんが、僕が新たな伝統を作るような思いで再出発します。
どうか皆様のお力添えと、未熟な私の背中を押してくださることを、心よりお願い申し上げます。

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