▼はじめにご挨拶

はじめまして。葉鹿(はじか)学童クラブの保護者会長を務めています、茂木諭子と申します。本プロジェクトにご興味を持っていただき、ありがとうございます。

栃木県足利市で、2018年3月に子ども主体の学童保育を立ち上げ、自身も娘を通わせる保護者として、学童クラブの運営に携わっています。

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今回、学童クラブの運営継続のため、クラウドファンディングに挑戦しました。

▼まずは知ってほしい。イマドキの放課後事情〜今の子どもたちは遊べない!〜

みなさんが小学生だった頃、放課後や夏休みはどんな過ごし方をしていましたか? 友達と校庭や近所の公園で鬼ごっこや缶蹴り。近くの川でざりがにを採った、秘密基地を作った、とにかくぼーっとしていた、、、など、きっと思いおもいの過ごし方があったと思います。

学童の近くの小さな川は、子どもたちの大好きな遊び場です。ザリガニ、小エビ、ドジョウはもちろん、亀がとれたことも!

では、イマドキの子は?

今の子どもたちの放課後事情は、私たちが子どもだった頃とはかなり変わってきています。たとえば・・・

  • 安全面への配慮や、習い事や塾などによる多忙が理由で、子ども同士で連れ立って遊ぶ機会が減っています。「毎日友達と遊ぶ(遊べる)」のは、もはや少数派です。
  • 外遊びできる環境もかなり限定されてきています。「見守る大人がいない」という理由も、外遊びが減っている理由の一つです。子ども自身が外遊び「慣れ」をしておらず、外遊びのおもしろさや奥行きを知らない子も少なくありません。
  • 大人の決めた範囲、許可した範囲でしか遊べないことが増えています。子どもが自由にルールや方法を決めて、自由に遊べる本来の「遊び」は、もはやかなり意図してその環境や状況をつくらなければ、実現できません


もちろん地域差はありますが、私たちの住んでいる足利市でも、こうした状況が進んでいます。

子ども時代に、外でたくさん遊んでカラダとアタマを鍛えていく。草花や虫など、自然のなかに身を置いて、自分もその一部だということを実感する。友達と一緒に遊びに夢中になることで、時にはケンカをしながら、交友関係を築いていく。

こうしたことの重要性を、私たち大人は、経験から知っています。

最近の教育業界で重要視されるようになった「非認知能力」などは、遊びを通して培われる部分も大きく、各種調査でも子ども時代に遊ぶことの重要性は指摘されています。けれど実態は、主に大人側の事情で、「子どもが自由に遊べない」環境や条件がどんどん揃っているのです。

▼これまでの活動:子どもたちが放課後に安心して、思いっきり遊べる場所を、大人たちで作る

こうした状況を変えようと作られたのが、「葉鹿(はじか)学童クラブ」です。

葉鹿小学校の学区には、既存の学童クラブがすでに2つありましたが、それらの施設環境や運営状況は決して良好とはいえず、「子どもたちが、遊ぶことを中心に、自分たちで決めた過ごし方でのびのびと生活できる」状況にはなっていませんでした。

そこで、問題意識を感じていた保護者が集まり、子どもたちの放課後の居場所を作ろうと、新しい学童クラブの立ち上げに動き出しました。幸い、施設は地域のラーメン屋、めん一の店主が使わなくなった民家を貸してくれることになり、友人・知人にボランティアで手伝ってもらい大規模修繕を行いました。これらの資金もそのほとんどを寄付で賄いました。天井や床、壁、窓などの貼り替えも、すべてボランティアで行いました。まさに、「手作り」で完成した学童クラブです。

紆余曲折を経ながらも、2018年3月に「葉鹿学童クラブ」を立ち上げることができました! 運営については、足利市の富田地区で長年学童の運営実績があるNPOアニマシオンに入っていただき、「放課後児童支援員」の資格を持つ常勤指導員を中心に、複数の指導員で子どもたちを迎える体制を整えることもできました。

現在、葉鹿小と山前小に通う12名の子どもたちが、葉鹿学童クラブで放課後や長期休みを楽しく過ごすことができています。

理由もなく「それはダメ!」と、遊びを制限しないのが葉鹿学童の方針。窓の落書きだって、水彩絵の具ならOK! 他の場所ではなかなかできない体験を、どんどんして欲しいのです。

▼このプロジェクトで実現したいこと:学童クラブの運営を継続し、「こんな学童もあるよ!」と社会に訴えたい

立ち上げ後は、それをどう「維持」するかという課題が出てきます。私たちが直面しているのが、まさにこの課題です。

全国的にみても、多くの学童クラブは自治体からの補助金があって、なんとか経営が回っている状況です。一方で、葉鹿学童クラブは保護者が有志で立ち上げたクラブなので、市からの認可は下りず、補助金も出ないことが、市の担当者とのやり取りのなかでわかってきました。毎月の利用料以外に、有志の寄付や、わいわいフェスタ(地域のイベント)への出店などで運営費を賄うなどの運営努力はしていますが、経営状況はかなり不安定です。

現状の制度は先行事業者に有利な制度となっており、一度認可の下りた学童は、その運営の「質」をあまり問われることなく認可施設であり続けることができる仕組みになっています。でも、社会環境が変わるなか、「子どもに本当に必要なものは何か」が問われなくてよいのでしょうか?

私たちは、子どもに必要なものは「自分たちが決めたことで、自由に遊ぶ権利を行使できる場所」だと考えました。今後、少しずつかもしれませんが、こうした学童新設の動きはきっと増えてくると思っています。既存の学童の環境や運営方針に疑問を持っている多くの人たちに自分たちの経験を伝えて、「こんな学童運営の方法もあるよ!」と、私たちの成功体験、失敗体験を語ることができるようになるためにも、資金面のハードルをなんとかしたい。そう思い、今回クファウドファンディングに挑戦することにしました。

放課後、学童で宿題やおやつを済ませてから、また学校に遊びに行くこともあります。放課後にみんなで遊ぶ学校は、一味違った楽しさがあるようです。

▼資金の使い道

このプロジェクトで集めた資金も活用し、2019年度の学童運営に、より確実な目処をつけたいと考えています。

開所1年目の2018年は、とにかく立ち上げ、運営することで手一杯でした。けれど、毎年赤字見込みの運営では綱渡りすぎるので、立ち上げ2年目にあたる2019年度は、今後の継続運営のため、市への訴えや、収入源の確保などに積極的に動く「チャレンジ」の年にします!

資金の具体的な使い道としては、2019年度の学童運営に必要な活動資金の一部である

・指導員の給与の一部   約70万円

・施設家賃の一部 約10万円

・子どもたちのおやつ代 約8万円(年間)

・事務用品費(子ども達が使う文房具など) 約2万円(年間)

に充てるための資金を今回のプロジェクトで募集します。

▼リターンについて

子どもたちと、保護者が協力してリターンを用意します!

その一つ、県外からもたくさんの人が訪れる足利ココ・ファーム・ワイナリーと、ココ・ファーム・ワインで使うぶどうを作っているこころみ学園にもご協力いただき、こころみ学園の原木栽培シイタケをお届けします。

ココ・ファーム・ワイナリーのぶどう畑

原木にシイタケ「種」を打ち込む「駒打ち」という作業や、シイタケの原木運びを学童クラブの子どもたちがお手伝い(予定)。こころみ学園の皆さんに教わりながら、一緒に育てる、香り豊かなシイタケをお届けします!

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

▼最後に

私たち大人の誰もが、子ども時代の思い出を持っています。

未だ心に残る思い出の一つに、友達と外で暗くなるまで遊んだ経験のある方は、同じような経験を今の子どもたちもできるように、どうかご支援をお願い致します。

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