▼はじめにご挨拶

私たち国際協力学生団体KIVOは「学生ができることを通じて社会に影響を与える」を活動理念とし、2009年よりネパールのゴルカ郡ガイクール村に教育支援を行っている学生団体です。教育支援の内容として、毎年、本を送ることや読み聞かせ、授業などの企画を行っております。また、私たちは現地コーディネーターのSusil Pantの協力を得て、「国際交流を軸とした国際協力」を活動指針としており、一方的な支援ではなく、毎年メンバー全員でガイクール村を訪れ、現地の人に寄り添い、信頼関係を築いてお互い成長できるような国際協力を目指しております。 

▼このプロジェクトで実現したいこと

ネパールでは2015年4月25日、マグニチュード7を超える巨大地震が発生しました。私たちKIVOの支援先であるガイクール村は震源地から近く、村人の民家や小学校が崩壊する大きな被害を受けました。私たちは2015年度より、従来の教育支援に加えて復興支援活動にも取り組んでおり、2015年度は復興支援金として240万円の送金に成功致しました。その支援金は支援先のラズガリ小学校、バルコルン小学校、トリベニ小学校、マダンダンダ小学校の4校に配分し、校舎の再建、グランド整備費用の一部として使わせていただきました。

しかし震災から1年以上が経過した2016年の夏の調査では、復興は進みつつありましたが、資金が足りず、未だに校舎が完成されていませんでした。

私たちは少しでも早く子どもたちに安心した学習環境を与えるため、校舎の再建資金を集めております。最終目標として、ラズガリ小学校、トリベニ小学校、マダンダンダ小学校の3校全てで仮設校舎がなく、本校舎ですべての授業が行われる状態を目指しております。

※バルコルン小学校についてはJICAから支援をもらい、再建の目処が立っているため、今年度の復興に関する支援は行いません。

▼プロジェクトをやろうと思った理由

私たちは「ネパールの子どもたちが思いのままに可能性を広げられる学びの場」の実現をVISIONとして掲げて活動しております。子どもたちが夢を持ち、将来の可能性を広げられる学びの場、そして、その「学びの場」にはまず、物理的に安心して勉強できる校舎が必要だと考えております。ガイクール村の子供達は震災から一年が過ぎた現在も仮設校舎での勉強を余儀なくされている状況です。中には倒壊した本校舎は既に再起不能な状態であり、一から新たな場所での校舎建設に迫られている学校もあります。瓦礫の置かれた教室での授業を行ったり校庭で遊ぶなど安全面においても決して良いとは言えない環境なのが現状です。
事実、現地からも再建のニーズは非常に高く、教育支援を行う当団体にとっても子供達が1日でも早く本校舎での勉強ができるように再建の支援をする必要性があると感じております。
ですが、日頃の街頭募金などで皆様からいただく資金にも再建に関しては限界がありました。そこで、学生である私たちがどのように資金調達をするのか熟考した上、クラウドファンディングを実行するに至りました。

 

▼村の様子(2016年8月撮影)

↑外の教室で授業を受ける小さな子どもたち。(ラズガリ小学校)

↑昨年度のKIVOのお金と現地の4つのNGOの共同出資によって、建設中の耐震性の新校舎。

 

↑壁のない教室での授業。(マダンダンダ小学校)

↑校舎が足りないため、政府が発行したレッドステッカー(崩壊の恐れがあるので立ち入り禁止というサイン)が貼ってある校舎が使われている。一刻も早い再建が必要である。

▼資金の使い道

今回のクラウドファンディングでは目標額は30万円としており、集めたお金は全額、2017年3月のネパール渡航時に、現地コーディネーターのSusil Pantを通し、ガイクール村の小学校3校の校舎再建費用として使わせていただきます。

また、30万円に満たなかった場合、もしくは目標金額以上に集まった場合も、2017年3月のネパール渡航時に、上記の目的で使用させていただきます。

※基本的に校舎は学校の予算、現地のNGOとの共同出資によって建設される予定です。

▼どうしてネパールなのか


数ある国がある中で、なぜ、私たちがネパールにこだわり続けているのか。

私は、それは「人」によるものだと思います。
毎年私たちがガイクール村に行くのを「待っている人たちがいる」ということです。
私たちが村に行くと、駆け寄って一生懸命英語で話しかけてくる子どもたち、授業の時間を削って私たちの企画に協力してくれる先生方、泊まる場所や共同の水場を使わせてくれる村人たち。
私たち学生が自分たちだけで他国に行き、こんなに歓迎してくれることは、7年間私たちとガイクール村が築き上げてきた信頼関係の形だと思います。

そんなネパールで大震災が起きてしまったこと。今まで築き上げてきた関係も、行ってきた教育支援も、全て0になってしまうのではないか、と思われました。

震災が起きた3ヶ月後の夏、数名の団体のメンバーがネパールへ渡航し、現状を見てきました。帰国後、私たちに見せてくれたのは崩壊して壁がないものや、穴が開いてしまった教室の写真でした。こんなところで授業なんて行えるのか、と疑問に思ったことを覚えています。

そしてその半年後、2016年の3月に、私は初めてネパールを訪れたとき、一番驚いたのは村人や子どもたちの反応です。
私たちを温かく歓迎してくれ、企画一つ行うにも、先生や現地の方の通訳の協力がありました。私は、ガイクール村の人の協力があってこそ、私たちはここに来ることができるんだ、私たちも村の人から学ぶことがたくさんある、と感じました。ただの"支援する""支援される"という関係を超えて、KIVOが従来大切にしている「現地との信頼関係」を実感することができました。

震災の影響で校舎や家が崩壊するなど、ガイクール村の環境は変わってしまいましたが、村の人の心と笑顔は変わっていません。
決して良い環境とは言えない仮設校舎でも、目を輝かせて勉強する子どもたちの姿を見て、この子たちのために力になれることを全力でしたい、そう思いました。

一刻も早く、ガイクール村の人、子どもたちが安心して学習できるような環境を届けたい、その想いは今でも私の中にあります。

以上がネパールのガイクール村にこだわり続けている理由です。

▼最後に

日本の方々は、震災の恐怖を知っているからこそ、震災直後はたくさんの方がネパールの災害に心を痛めたと思います。しかし、震災から1年半以上が経った現在、日本ではほとんど報道されることもなくなってしましました。私たちは、ネパールを支援する団体の一つとして、今後もネパールの現状を伝え続け、国際協力を続けていきたいと考えています。

「学生ができることを通じて社会に影響を与える」 私たちはこの理念のもと、学生だからこそ、ただ資金を送るだけではなく、現地に寄り添った国際協力ができると考えております。

毎年2週間、長い人だと4週間、実際に現地に行き、自分たちの目で見て現地の人の話を同じ目線で聞き、ニーズに沿った支援をすること、ありのままのネパールの現状を発信することは学生団体KIVOだからこそできることだと考えております。

 

皆様からのご支援は、2017年3月の渡航時に直接現地に届けさせていただきます。

どうか、温かいご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

KIVOの現地コーディネーターSusil Pant

 


KIVO創設時、コーディネーターとして、KIVOをガイクール村と引き合わせてくれた人物。ガイクール村出身でありながら、トリブバン大学法学部を卒業。

毎年のNepal Project(メンバー全員でネパールへ渡航するプロジェクト)の際は、KIVOメンバーの航空券の手配、交通手段の確保、現地学校との交渉の手伝いなどをしてくれており、KIVOの父とも呼べる存在である。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

また、ご質問、お問い合わせがありましたら、以下の連絡先にてご連絡ください。kivo2016cf@gmail.com

 

 

国際協力学生団体KIVO 代表 清水美雪

 

 

 

 

 

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