「森の蘇り」というNPO法人で誰もが参加できる森のお手入れ、きらめ樹(皮むき間伐)を推進しています。皮をむかれた木は、森の中でゆっくりと水分が抜け、最高品質の天然乾燥材となります。この木を伐採して、フローリングや壁板などに加工し、街に届けるのが「きらめ樹工房」。木が軽くなっているので、女性も大活躍の職場です。NPOの活動として、きらめ樹体験会やお話会を全国で開催しつつ、日々はこの「きらめ樹工房」で働く、という日々を過ごしています。

▼このプロジェクトで実現したいこと

工房で、フローリングや壁板を加工していく中で、大量のオガクズが出ます。体積としては、加工したものと同等の量といえるほどです。これを圧縮して、燃料や、猫砂として資源化するペレットを作るために、ペレット製造機(ペレタイザー)を導入したいと考えています。なお、僕たちはオガクズという言葉に抵抗を感じていて、「かんなチップ君」と呼んでいます。

▼プロジェクトをやろうと思った理由

木の皮をむくことは、木の生命をいただくことです。ですので、いつも、その際に「大切に使わさせていただきます」と念じています。木の梢の細い部分も端材も大切に商品化しています。そして大量に出てくる「かんなチップ君」もキチンと生かしたいと思い続けてきました。また、それができた時、はじめて森の神様が認めてくださり、「きらめ樹工房」の経営も安定するのだとも思っています。現在、「きらめ樹工房」は全国に5か所、来年は倍以上に広がろうとしていますが、これはどの工房にも言えることと思います。しかし、従来のペレタイザーは200万円以上と高価で、導入して採算が取れるものではありませんでした。しかし、最近になって諸経費込みで40万円のペレタイザーが出てきました。これなら、生産したペレットでお返しをすることも可能です。メーカーに工房で出てくる「かんなチップ君」を送り、試作も成功しました。「これでやっと、木の隅々を生かし切ることが出来る。」今、そんな思いでいます。

▼これまでの活動

12年前に工房を設立。10年前からきらめ樹を軸に、森づくりと木使いの推進を両輪として活動しています。背景としては、日本が世界第2位の森林大国であり、またそこには建材として使うために大量に植えられた杉やヒノキがあるにも関わらず、世界最大の熱帯雨林木材輸入大国となっています。国内の木々は使われず、そのため手入れが遅れた荒廃した森になってもいます。木材の自給率は2割で、8割の木々を海外の原生林に頼っている。「これはおかしくないですか?」ということを全国に向けて、訴えてきました。海外の立派な巨木に群がるのではなく「いい木は次世代に残そうよ。私たちは細い木を活かそうよ。そうしたら国内の森の木も太りだし、海外の森も、日本の森も元気になっていくのだから。」というメッセージを送り続け、その間伐で出てくる細い木を製品化する「きらめ樹工房」の立ち上げも各地に提案してきました。工房は完全出来高制で、平均日当は1万円いくかどうか、という所です。自然相手でもありますので、目標に届かない日も多々あります。これを安定させていくためには、「木の隅々まで大切に使い切る」ことが必須です。その最後に残って未解決だった課題が、「かんなチップ君」の製品化です。メーカーに原料を送り、試作品も無事に出来上がってもいます。

▼資金の使い道

全額ペレタイザーの導入費用として、使わせていただきます。

▼リターンについて

製造したペレットは、国内最安値の10Kg400円、厳選したペット用(猫砂)ペレットは10kg1000円での販売を予定しています。ご寄付いただいた方には、寄付金額と同等のペレット製品をリターンさせていただきます。また工房では、天然乾燥の杉・ヒノキだけを扱っていて、接着剤も一切つかってませんので、混じり物のない、香り高く健康的なペレットとしてペット用品としても魅力的な商品となります。ただ、現在、ペレットを使っている方が、「きらめ樹」や森の問題に知っているとは限りませんし、「きらめ樹」をご存知の方がペレットを必要としているとも限りません。ですので、「きらめ樹」の趣旨にご賛同いただける方は、ペレットをペレットユーザーのご友人にギフトしていただきたいのです。そして、そのご友人からのリターンが、あなたへの真のリターンとなります。こうした「お友達通貨」という感覚で今後生産されるペレットを生かしていただくことで、ペレタイザーの導入と、ペレット製品の販路開拓にお力添えいただきますよう、お願い申し上げます。

 

▼最後に

 現在、きらめ樹工房を立ち上げたいという人たちが全国に広がっています。きらめ樹工房は6次産業ですので、伐採、製材、最終加工、時にはリフォームの施工までも自前で行います。その中で、最もハードルが高いのが、簡易製材機(新品で130万円前後します)の導入です。今回のプロジェクトでは、ペレットを「お友達通貨」として生かしていただく、という提案も含まれています。これが、認められるのであれば、全国の工房設立を目指す人たちが製材機とペレタイザーをセットにしての、より高額な資金調達の道も開かれると思っています。フローリングなどの製品をリターンに使っては、工房の運営が成り立ちませんが、日々の仕事の傍らで製品化できるペレットなら、当初は全額をリターンに使っても、生計は成り立つ筈だからです。「ペレットをお友達通貨に」。今回のプロジェクトは、こうした考え方が受け入れていただけるかの社会実験でもあります。そして、これが受け入れていただけたら、日本の森、世界の森は大きく動き出すと考えています。ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

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