はじめに・ご挨拶

初めまして、坂本と申します。

簡単にプロフィールを紹介させて頂きます。

坂本 訓章(サカモト クニアキ)

高知県出身の40歳です。

現在も高知県に住んでおり、妻と7歳の娘が1人います。

地元の建設会社で勤めていましたが、32歳の時に建具屋へ職人として転職、3年程職人を経験してその後サービス業の営業として働き、2020年7月に建具屋として独立しました。

色々と思う事があり今回始めてクラウドファウンディングに申し込ませて頂きました。

その想いをしっかりと伝えたいと思っていますので、よろしくお願い致します。

このプロジェクトで実現したいこと

昔から日本の住宅で家の中の風景を造ってきた木製建具。

中でも「組子細工」という技術は古くは飛鳥時代から建築などの装飾に使われて来た技術です。

その技術の継承と発展を目指して私自身が技術を習得し、様々な作品を創造・製作すると共に世界へ発信出来ればと思っています。

プロジェクト発足の経緯、理由

私は高知で生まれ育ち、高校卒業後大阪のインテリアデザインの専門学校を経て高知へ戻り地元の建設会社へ就職しました。

それまでは大工など木工関係の仕事に興味があったものの一歩踏み出す勇気が無く親戚の紹介で就職。

その後13年程建設会社の営業兼現場管理という仕事に従事して来ました。

そして2010年に結婚し、2012年に娘を授かりました。

その娘の存在が私の人生観を大きく変えたのです。

娘は先天性の心臓病でした。

その事が発覚し、妻は妊娠中に岡山県の病院へ入院し出産、娘もそのまま入院し1歳半までに大きな手術を2回経験しています。

この出来事がキッカケで「命は一つしか無い」「人生は一度しかない!」と思い知らされました。

そして娘が退院し、少し落ち着いた所で私は妻に転職したいと切り出しました。

転職後の収入や将来の不安など大きな心配があったと思いますが、理解してもらい建具屋に転職しました。

建設業には携わっていましたが、32歳で始めての職人という事で最初は只々がむしゃらに仕事を覚える事に必死でした。

そこで障子など、釘などを使わずに組上げる木製建具や組子細工などの技術が存在する事を知った時は衝撃でした!

こんなに凄いものが日本にあったんだと感動を覚え是非自分でもやってみたいと思うようになりました。

どうしても作ってみたかった私は、終業後や休みの日に見様見真似で一つ作ってみました。

これが私が初めて作製した作品です。

しかし現在熟練職人さんの高齢化で技術を持った人達は引退していってしまっています。

これは高知県に限った事では無いと思いますが、このままでは本当に技術を持った職人さんが居なくなってしまいます。

私自身も駆け出しの職人ということで少ない給料で頑張っていましたが、娘の小学校入学などを見越してこのままでは難しいと考え収入のある会社へ再転職したのです。

しかし諦めきれなかった私は、それからというものなんとか仕事に出来ないだろうか?とずっと考えていました。

そして、こういった文化や作品を海外へ発信出来ないだろうか?と思いアメリカのECサイトにアカウントを作り運営していました。

さらに、2020年3月に建具屋を引退した方と出会い、木工機械を譲って頂く事になり工房の場所探しを始めました。

しかし4月には新型コロナの影響で日本からの国際郵便がストップ!今まで運営して来たサイトでの販売が出来なくなってしまいました。

海外へ販売が出来なくなった事でこのタイミングでの独立を迷いましたが、機械を譲って頂く事も決まっていたのでやるしか無い!と決心し物件を借りて2020年7月に独立しました。

それからは師匠の指導のもと様々な技術を学んでいます。

今まで私が制作した建具を紹介する動画を作ってみました,解説も入れていますので字幕をオンにしてご覧下さい。

正直自分でもびっくりするほど技術と知識の向上は日を追うごとにかなり感じています。

まだまだ始まったばかりで学ぶ事は多いですが、これからも師匠の指導と自分の努力で建具屋として技術を磨き、それと同時に組子細工を取り入れた作品を制作し販売していきたいと考えています。

そこで今回は私の制作する作品がどこまで認められるのか確かめたくて申し込ませて頂きました。

本当なら海外へ販売しようとしていた作品達です。

組子細工を使った物は日本中を探せば多くの人が制作し作品として世の中に出ています。そんな職人さん達に比べれば私は経験、技術共に完全に劣っています。

そんな私がこの市場で太刀打ち出来るとすれば自分独自の発想と誰もやらないような事をするしか無いと思っています。

どうぞよろしくお願い致します。

資金の使い道

支援して頂いた資金の使い道ですが、リターンの材料費・制作費・送料・クラウドファンディングの手数料となります。

これからの活動の為に大切に使わせて頂きます。

リターンについて

今回リターンとして用意させて頂いた作品は海外へと販売する為に私が考案し制作した作品です。

主に高知県産のヒノキを使用して、木本来の香りや表情を楽しんで頂く為に塗装はせずに無垢材にこだわって作成しています。

尚、支援金額とは別に1回のご支援に対してシステム手数料220円(税込み)が掛かります。

ご了承頂ますようお願いします。

【組子細工コースター】

この作品は組子細工では代表的な作品だと思いますが、高知県産のヒノキを使用し組子細工という工法で作成しており、一つ一つ削った各パーツの木を組み合わせて模様を作っています。

製作工程を動画にしているのでそちらも良ければ見てみて下さい。


少し模様の説明をさせて頂きます。

菱(ひし) 日本では昔から親しまれてきた模様の一つで、縄文土器や家紋などにも多く見られる模様です。

七宝(しっぽう) 昔から縁起良い模様として様々な場所に使われている模様です。

輪(りん) この模様は今回私が考えたもので七宝と菱を組み合わせています。名前も私が付けています。

 この模様も麻の葉を少し変えて蝶のようなイメージで制作しました。

麻の葉 この模様も昔から使われていて、模様の元になった植物「麻」はまっすぐ伸び成長が早い植物だった為に子供の成長を見守る模様として使われて、子供の服にこの柄の生地を使っていたそうです。

【組子飾り黒板】

この作品は店舗などに設置してある立て看板を見て、どれも同じようなデザインだなと思い、ワンポイントで組子細工を入れてみました。

建具の技術を応用して丁番以外には釘やビスなどは一切使用していません。

黒板もカラフルな黒板塗料を使用して和風に偏りすぎないデザインにしたつもりです。

よく動かすという事も考え材料の大きさや黒板に使用する板の厚みなど、全体的な重量も考慮し制作しています。

店舗以外でも使用出来るように脚付きの黒板を更に改良して、 制作したのがこちらです。

縦、横どちらでも使用出来るので用途の幅は広がると思います。

こちらの商品は丁番も無いので一切金物を使用していません。

使用感を感じてもらおうと思い7歳の娘に落書きしてもらっています。

立て看板(片面)は高知県南国市のお店「うなぎ処 福」さんで使用して頂き「おしゃれで、お店に合うね」と嬉しい感想をもらいました。

足が無いタイプも一緒に写真を撮らせて頂きました。

【組子飾り写真立て】

こちらの作品も黒板の応用で写真立てにしました。

組子の飾りがあるのでどうしても裏の板が見えてしまうので、高知県の伝統工芸品でもある土佐和紙を貼り付けました。

あくまで主役は写真なのであまり柄の無い和紙を選び使用しています。

こちらも縦、横どちらでもお使い頂けます。

L判の写真です。

お気に入りのポストカードを入れて飾っても良いと思います。

【行灯】

こちらの行灯は障子の一般的なデザインである縦重・横重の2種類で作っています。

明かりはLED電球の電球色を使用しています。

上部が外れるようになっているので電球の交換も簡単です。

組子には土佐和紙を張っています。

土佐和紙も紙漉き職人さんが漉いた作品です。

【組子飾り行灯】

こちらは組子細工の模様を取り入れた行灯になります。

四方のパネルそれぞれ模様の位置が違うので見る方向によって表情が変わるのが特徴です。

模様が入っているのでシンプルに白の和紙にしていますが、他の和紙の変更も可能です。

リターン作品の木材と土佐和紙は木目、模様等写真と若干異なる場合がありますのでご注意下さい。

すべてのリターンは送料込みの金額です。発送に関しては作品をエアキャップなどの断衝材で保護し破損が起こらないよう十分に注意し発送させて頂きます。

実施スケジュール

2020年12月28日まで支援募集 

2021月1月〜リターン作品制作

2021年2月 制作完了後、随時発送させて頂きます。

最後に

職人経験3年程しか無く、40歳のおっさんがチャレンジするにはあまりに無謀と思われる方もいると思います。

しかし、出来ない理由を探すより、どうしたら出来るか!を常に考え行動を起こせる人間で在りたいと思っています。

このプロジェクト終了後はネットショップを立ち上げて今回制作した作品はもちろんさらに多くの作品を考案し、販売していきます。

そして師匠の意思と技術を継承し、こういった技術を学びたいと本気で思う人がいれば私が教えられる事は全て教え、後世に残していきたいです。

こういう商品は正直3Dプリンターで出来るんじゃ無い?と思う方もいると思います。

実際にそれは可能でしょう。

しかし、こういった技術と知識だけでもとても価値があると私は思っていますし、職人が目で見て手で作るという事にも意味があると思っています。

それに自分でこう言ってはあれなんですが、どんなに良いものを作っても数十年後には必ずゴミになります。

その時に自然に帰る木材や和紙を出来るだけ多く使うという事は地球環境にも少しは貢献出来るんじゃないかと思っています。

職人が一個一個手作りしているモノは高価になりがちですが、未来の事を見越して木製品が多くの人に認めてもらえるよう精進していきます。

作った物はいつか失われてしまいますが、知識や技術は人間が伝えて行く事が出来るのです。

もしこのプロジェクトが多くの方の支援を受ける事が出来無事に仕事を続ける事が出来てもそこがスタートです。

順調にうまくいくとは思えませんが私は絶対に諦めません!

最後までご覧頂いてありがとうございました。


本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たかった場合でも、リターンは全て送らせて頂きます。

  • 2020/12/23 18:07

    約2ヶ月間やってきましたこのプロジェクトも残り5日となりました。支援して頂いた方々本当にありがとうございます!残り5日ですが、最後まで頑張りますのでよろしくお願い致します。リターンの製作も年明けすぐに取り掛かる予定なのでなるべく早くお届け出来るよう努めます!

  • 2020/11/12 21:20

    本日もご支援頂きました。本当に励みになります。これからもアピールしていくので応援よろしくお願い致します!

  • 2020/11/08 18:34

    本日も2名様からご支援頂きました。ありがとうございます。これからもアピールしていきますので、引き続き応援よろしくお願い致します。

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