被災地・石巻市で、有田みかんを使った運動会を続けたい!

2011年3月11日の東日本大震災以来、年1回、8回にわたって宮城県石巻市に和歌山県有田地方のみかんを届け、被災地の子どもたち・地域の方々と交流する「みかん狩り運動会」を行ってきました。毎年、東北の被災地の方々から、「次はこっちでも運動会してくれないか。ここでも笑顔を増やしてほしい」というお声を毎年いただき、行くたびに感謝の言葉をいただいてまいりました。しかし、活動資金としていた補助金が年々減ってきています。このままでは、みかんを用意して届けることができなくなってしまいます。今回のクラウドファンディングでは、みかん約1t分の費用と、輸送費用のうち18万円分について、私たちの想いに共感してくださった皆さまからご支援いただきたいと考えています。ご協力をよろしくお願い申し上げます。



はじめに・BBSとは

私たちは、【和歌山県BBS連盟】と申します。

BBS*(1)BBS(Big Brothers and Sisters Movement)とは、様々な問題を抱える少年と、兄や姉のような身近な存在として接しながら、少年が自分自身で問題を解決したり、健全に成長していくのを支援するとともに、犯罪や非行のない地域社会の実現を目指す青年ボランティア団体です。その名は、今から約100年前にアメリカで始まった活動にちなんで名付けられました。
全国に約500の地区BBS会、50の都府県BBS連盟、10の地方BBS連盟から構成され、約4,500名程度の会員からなる組織です。BBSについては、法務省ホームページ*(2)においても紹介されています。
BBSの組織図(日本BBS連盟ホームページ*(3)を基に作成) 具体的な活動として、非行少年・少女や社会不適応の少年・少女に対し、地域の関係機関・団体等と協力し、レクリエーションや家庭教師などその少年に合わせた形で「ともだち」になることを通し、彼ら・彼女らの自立を支援する「ともだち活動」のほか、「非行防止活動」「自己研鑽活動」などを行っています。
BBSの活動(法務省HP*(4)を基に作成)

私たち和歌山県BBS連盟においても、ボランティア団体として少年・少女の非行等の防止を目的とし、昼回り運動、夜回り運動などを行っています。活動に際しては、「安全・自由・自信」という言葉を大切にし、
地域の方々と連携しながら年間延べ450回程度活動を行っています。接する子どもたちは延べ8,000人にも上ります。
スタッフの多くは学生や社会人であり、学校・仕事終わりの時間を活用したり、休暇をとって時間を作る中で活動しています。
教育委員会から少年補導委員の委嘱を受けているので、みんな少年補導委員証を持っています。子どもを非行や犯罪から守ることを目的に、平日の公園、放課後の学校など子供のいるところを中心に見回り等(「昼回り」「夜回り」)を行っています。

昼回りの様子たとえば、「夜回り運動」は、地域の人達と一緒になって、地域の見守りと非行等の防止を目的に、商店街や繁華街、そして駅周辺を歩き、未成年と見受けられる子どもたちに声をかけます。
夜回り運動の様子ただ、昼夜問わず気になる子どもたちに声をかけるので、たまに不審者と勘違いされてしまうこともしばしばあります。
子どもだけではなく、酔っ払って路上で寝ている人など、気になることがあったり、困った様子の人にも、さり気なく声をかけます。
2015年からは子ども食堂もスタート。
子ども食堂の様子

いわば、子どもの非行を防ぐだけではなく、また子どもと真正面から接する「プロ」でもあります。
BBSのメンバーが子どもたちと接する様子 そんな私たちが、東日本大震災の被災地・石巻市と出会ったのは震災の年である2011年のことでした。

被災地・石巻市との出会い

2011年3月11日。東日本大震災が起こりました。宮城県BBSの仲間である遠藤さんの安否が不安で、連絡をとりました。遠藤さんは幸い、無事でした。

同じ年の12月。遠藤さんに電話しました。「何が要る?」「電気も不安定で寒いから、電気が要らないストーブが欲しい。」「あいよ。わかった。」
ワゴン車を1台用意しました。地元の新聞社等を通じてストーブ募集等、ワゴン車に積みました。仲間で話している中で意見の出た、みかんやりんご、絵本も一緒に積み込みました。

1台の車を用意し、和歌山から石巻へ

2011年12月29日夜7時頃、和歌山県を出発しました。乗り込んだメンバーは和歌山県BBS連盟の会長含むメンバー4人、高校生1人。高校生については、小学校の頃からBBSとして関わりのあった子でした。
車の中では運転する人、仮眠する人、運転手が眠くなったら起こす人。
皆で役割を回しながら運転しました。

慣れない道、眠気との闘い・・・和歌山県から遠く離れた石巻市までの道のりは長いものでした。

車内イメージ現在の所要時間をかなり上回る時間を要し、約15時間かけて12月30日13時頃、宮城県石巻市に到着しました。

震災直後の石巻市の様子

到着してみると、あらゆるものが流され、色のない景色がそこにはありました。

宮城県石巻市の遠藤さん宅を訪れ、和歌山で集めたストーブ・みかん・絵本をお渡しし、近くの仮設住宅を訪れ、そこにいた子どもたちと持って行ったおもちゃやバルーンを作って遊びました。結局その日は夜8時頃まで活動し、そのまま帰ってくるという0泊3日。

私たちはその後毎年、和歌山からワゴン車で石巻市まで、訪問し続けてきました。

これまでの実績

みかん狩り運動会の様子

次の年である2012年からは、和歌山県の名産品である有田みかんを届けました。仲間内で話しているときに、「和歌山ならばみかんをたくさん持っていこう」という意見が出たのです。そして、ただ持って行くだけではなく、避難所で問題になっていたエコノミークラス症候群解消のためにも体を動かす企画が良いと考えた結果、「みかん狩り運動会」を行おうと考えました。
みかん運びのリレーや、しゃもじやみかんを頭にのせた徒競走、制限時間内にみかんの皮を長くむく競技などを行う中で、大変盛り上がりました。

メンバーは日ごろの昼回り・夜回り活動や子ども食堂の経験から、子どもと遊ぶ達人なので、子どもたちもとても楽しんでくれました。

みかん狩り運動会の様子

2013年から、仙台にパンダを呼びたいとの話を聞いたので、みかん狩り運動会に和歌山県白浜にいるパンダを取り入れるようになりました。このころから、「パンダ大集合!みかん狩り運動会」という名称となりました。2014年は子どもにパンダを理解してもらうために、日本地図を使って和歌山の場所や、和歌山にはパンダがいることを説明したりもしました。パンダの被り物を使って運動会を行ったり、また、みかんを使ったみかんアートにも取り組みました。石巻市で復興に向けたオブジェ作りをする活動をしている方にも手伝ってもらったりもしました。

J-ヴィレッジロゴ
(J-ヴィレッジHP*(5)より)

J-ヴィレッジ(J-ヴィレッジHP*(5)より)

2015年は配る範囲をもう少し広げ、福島県楢葉町にあり、復興支援拠点の一つであるJヴィレッジに行きました。原発事故対応のための中継基地であるJヴィレッジでは、東京電力の作業員の方が、Jヴィレッジと原発をバスで行き来しながら働いていました。

Jヴィレッジに赴いた理由は、世間からの批判に晒されることが多い一方で、原発で働く人たちは命を張って働き、大変な思いをされていると思ったためです。働いている方々に「私たちは応援していますよ」という気持ちを伝えたい気持ちの一心で、みかんを届けました。
「年の瀬なのに、わざわざ和歌山から持ってきてくれてありがとう」と言っていただきました。

震災後から8年。2011年から毎年、和歌山から石巻市までストーブを届け、みかんを届け、そして笑顔を届けてきました。石巻市の上釜会館を中心としつつも、岩手県陸前高田市、福島県のJヴィレッジなど、東北のいろんな地域に届け続けてきました。

毎年届けるみかんの量も、はじめは10箱だったものが、 100箱、計1tにまで増えていました。

メディアの掲載実績
メディアの方にも、取り上げていただきました。

・ニュース和歌山
・わかやま新報
・NHK
・石巻日日新聞
・石巻かほく

ほか、ラジオなどにも取り上げていただきました。

被災地の教訓を、和歌山にも

お届けするだけではありません。震災地の教訓を、和歌山県にも持ち帰っています。
石巻市で交流する中で、津波の被害が大きかったのは、逃げなかった方が多かったためとお聞きしました。
和歌山県においても、南海トラフ地震など津波が来る可能性は大いにあります。石巻市でお聞きした教訓をもとに、海水浴場に津波の注意を促す看板設置も行いました。
和歌山市の片男波海水浴場に設置した津波の高さを示す看板和歌山県でも今後同様の被害が起こらないためにも、被災地との交流は続けていきたいと思っています。

被災地からの「続けてほしい」という声

今年は新たに、石巻市鮎川地区の方から「来てくれないか」とご依頼をいただきました。この地区は、捕鯨の町として有名なまちです。一方で人口減少が進んでおり、地区にある小学校の生徒は30人、中学生が50人。小さい子どもたちが減っていると聞きます。

しかし、今年。
震災からの時間の経過を理由に、これまで復興支援のためとしていただいていた補助金が減ってしまい、みかんを届けることが難しくなってしまいました。

震災から8年。被災地にがれきはなくなり、新しく建物が建ち、震災直後と比べると石巻の景色はずいぶん変わりました。しかし、

復興はまだ、終わっていません。

今年も石巻市鮎川地区の方からいただいたように、私たちに対して「次はこっちでも運動会してくれないか。ここでも笑顔を増やしてほしい」というお声を毎年いただきます。そして行くたびに感謝の言葉をたくさんいただきますし、現地の新聞は「また、今年も来てくれた」と書いてくださいます。

私たちにとって、すべての人は友達だと考えています。
毎年続けているみかん狩り運動会も、復興「支援」をしたいという気持ちよりも、「この人たちと時間を共有したい」という気持ちが大きいと思っています。

石巻の人たちにとっては、私たちが行き続けることはもはや「非日常」ではなく、徐々に、「毎年の恒例」という「常」になりつつあるのかもしれません。

楽しみにしてくださっている方々のためにも、
毎年続けているこの活動を続けていきたいと思っています。


資金用途について

今年度、みかん狩り運動会については12/28(土)に石巻市内で実施したいと考えています。これを開催するためにも、今回のクラウドファンディングでは私たちの想いに共感してくださった皆さまからご支援いただきたいと考えています。
しかし、活動資金としていた補助金が年々減ってきています。このままでは、みかんを用意して届けることができなくなってしまいます。

今回のクラウドファンディングでは、みかん約1t分の費用と輸送費用のうち18万円分について、私たちの想いに共感してくださった皆さまからご支援いただきたいと考えています。


リターンについて

みかん狩り運動会当日の模様を写した動画(2020年1月お届け予定)
2019年12月末に実施する、みかん狩り運動会当日の模様をお届けいたします。

◆留意点
・動画についてはYoutube上に「限定公開」でアップロードし、動画のURLを事務局よりメールにてお知らせいたします。
・限定公開とは、URLを知っている人のみ動画が閲覧できるという状態のことを指します。(Youtubeの動画検索の結果や関連動画欄には表示されません。)


和歌山県BBS連盟実施「遊びのフリマ」で使用している木のおもちゃキット(2020年1月お届け予定)
 子どもたちを対象に実施しているイベントで使用している、動物や乗り物などの可愛い木のおもちゃのキットです。


宮城県南三陸町歌津地区のおばちゃん達の作ったエコたわし(2020年1月お届け予定)
石巻市と隣接する南三陸町歌津地区のおばちゃんたちの手作りエコたわしをお送りいたします。
軽い油汚れならお湯とタワシだけで食器や調理器具が綺麗になります。 洗剤を使わないので地球環境にも優しく、手も荒れません。ペットボトルカバーとしても使用できます。



子ども食堂にスタッフとして参加(2020年1月以降お届け予定)
和歌山市内で月1回程度実施している子ども食堂に、スタッフとして参加していただきます。
◆留意点
・和歌山市内での実施予定
・実施予定日は下記日程
1/11、1/19、2/11、2/16、3/20、3/22

となります。恐れ入りますが、会場までの交通費等はご自身でご負担をお願いいたします。
・当日スタッフを希望される方は、リターン詳細画面にて「参加する」を選択してください。
・活動場所、時間、内容等の詳細については後日、事務局よりメールにてご連絡いたします。

みかん狩り運動会当日にスタッフとして参加(2019年12月お届け予定)
◆留意点
・宮城県石巻市内で実施予定となります。(恐れ入りますが、会場までの交通費等はご自身でご負担をお願いいたします)
・実施予定日:2019年12月28日(土) 
・当日スタッフを希望される方は、リターン詳細画面にて「参加する」を選択してください。
・活動場所、時間、内容等の詳細については後日、事務局よりメールにてご連絡いたします。


応援メッセージ① 落語家 桂枝曾丸様より応援メッセージをいただきました!

南国和歌山の恵み、甘~いみかんを石巻に届ける!
・・・なんて素敵な事なんでしょうか。
長年お付き合いのある和歌山県BBS連盟の取り組みの先には常に笑顔があります。
1つのみかんを受け取った瞬間、石巻の子どもたちが喜んでくれる事、間違いなしです!
だって和歌山のみかんはメッチャ美味しいんですもの。
1人でも多くの未来ある子ども達の為に、是非行動下さい!

和歌山出身 落語家 桂枝曾丸


応援メッセージ② 認定特定非営利活動法人ロージーベル理事長 大沼えり子様より応援メッセージをいただきました!

~「パンダ大集合!みかん狩り運動会」を応援します!~
「今年も思いっきりの優しさ積んでパンダとみかんがやってくる!!!」
それが年末の勇気と元気満載のワクワク一大イベントとなっています。

被災地にある当法人は虐待や非行、何らかの事情により、帰る家の無い少年たちを受入れ、家庭を体験しつつ自立に向け援助している団体です。3年前、近畿地方のBBS大会にお招きいただき、その際、震災後毎年末に、石巻にみかんを届けている、というお話を聞き、被災者である私はその想いと行動力にただただ感服あるのみでした。震災直後は国内外の多くの方々からご支援頂いていましたが、年月が過ぎるにつれ、その支援は少なくなっていきますが、復興途上にある被災地に住まう被災者たちはそう簡単には震災の記憶を拭い去ることが出来ません。そんな中、毎年遠方から元気の素を運んでくださる和歌山BBSの皆さんのこころのご支援は萎えそうな心に今を生きる勇気を運んでくれます。

3年前、連盟の皆さんに当法人の運営するハウスのお話しをさせて頂きましたところ、当法人に住まう少年たちにも優しさのおすそ分けを下さる、とのことで、石巻の帰りに当ハウスに「パンダがみかん」を運んで下さいました!訪問していただいた時の少年やスタッフの興奮たるや、言葉では言い表すことが出来ません。そのお陰様で、帰る家や家族の無い子供たちは、和歌山発優しさスパイスたっぷっりのあまーいみかんでほっこりしたお正月を迎えることが出来ています。

忙しいはずの年末にも拘らず、被災者のみならず、当法人の少年たちにまでこころを分けて下さり、元気と勇気を運んでくださる「パンダ大集合!みかん狩り運動会」が存続の危機、と伺い、是非の存続を!と、応援メッセージを書かせて頂きました。

和歌山BBSの皆さんのこのような優しさ溢れる取り組みが、日本中に広がり、笑顔溢れる日本になることを念じ、只管の感謝を込めて、

思いっきり!応援させて頂きます!!! 

認定特定非営利活動法人ロージーベル理事長 大沼 えり子


応援メッセージ③ 法務省保護局長 今福章二様より応援メッセージをいただきました!


犯罪や非行を生まない社会をつくるには,何より,その地域に暮らす子供たちが生き生きと過ごし,育っていける環境が大切です。

BBS会員は全国で約4,500名おられますが,会員の皆さんはそうした思いの下,様々な生きづらさを抱える子供たちの声に耳を傾け,よき「兄」や「姉」のような立場で,一緒に遊び,学び,そして共に成長を目指す活動を続けています。

和歌山県BBS連盟は,東日本大震災という未曽有の災害に際し,子供たちに寄り添う気持ちをすぐさま行動に移し,以来今日に至るまで「みかん運動会」を続けてこられました。こうして震災によって傷ついた子供たちに安心していられる居場所を提供してこられました。

今回のクラウドファンディングで,こうしたBBSの皆さんの活動をさらに多くの人たちに知っていただき,子供たちの笑顔があふれた明るい地域が広がっていくことを期待しています。



最後に

以上、ここまでお話してきましたが、私たち和歌山県BBS連盟は、多岐にわたる活動をしています。

私たち和歌山県BBS連盟の本気の取り組みに、ご支援いただけると嬉しいです。
この活動の継続のためのご支援を、よろしくお願いいたします。

また、BBSは全国に仲間がたくさんいます。この機会にBBSについても知っていただけると幸いです。

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


出典
*(1)日本BBS連盟ホームページ『BBSとは』
http://bbs-japan.org/about/organization
*(2)法務省保護局ホームページ『更生保護を支える人々 』
http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo04.html#07
*(3)日本BBS連盟ホームページ『BBSの組織』
http://bbs-japan.org/about/organization
*(4)法務省保護局ホームページ『Q&A』
http://www.moj.go.jp/hogo1/soumu/hogo_hogo10.html#07
*(5)画像はナショナルトレーニングセンターJヴィレッジホームページ
https://www.j-village.jp/


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