■はじめに

みなさま、はじめまして。
本プロジェクトに関心を持っていただき、ありがとうございます。

(一社)○と編集社の赤羽、奥田、溜池、小口、山下と申します。(一社)○と編集社という変わった名前の会社ですが、企画とデザインと建築を使って、○(人や町や企業)の未来をワクワクさせることをビジョンにした、創立1年目の長野県辰野町に拠点をおく地域づくり会社です。

左から、奥田、赤羽(代表)、山下、溜池。ほか、最近理事になった小口がおります。

 

(左から)10月から理事になった小口、奥田、赤羽(代表)、山下、溜池

 
 
■僕たちが開催したい「トビチマーケット」とは

今回、僕たちは辰野町の住民の方々と一緒に、「トビチマーケット」というワンデイマーケットを12月7日(土)に開催しようと企画しています。

そこでより多くの人たちに共感、協力していただけたらという思いで、CAMPFIREでこのプロジェクトを立ち上げることになりました。

「トビチマーケット」は、10年後の商店街の未来が1日だけやってくる、ワクワクするワンデイマーケットです。マーケット当日は、辰野町にある下辰野商店街の空き店舗・空き地(将来そこにお店ができるかもしれないと想定して)16件を使い、県内外から30店舗以上のお店が出店します。

「トビチマーケット」はそんな少しワクワクする10年後の1日を前借りして実現させる1日です。

当日、商店街には、老舗のお店、新しいお店、そしてシャッターのお店が混在しています。シャッターは全部は無理に全て開けなくていい。昔からの商店もいい。新しく始めた商店もある。

 それら全てを含めて、めぐると楽しい商店街です。

これは10年後の日常。

10年後はこの日が日常になった、「トビチ商店街」をつくっていきたいと考えています。12月7日のトビチマーケットで、10年後のビジョンをみなさんと共有すること。それが今回のプロジェクトの目標です。

長野県・辰野町の下辰野商店街は、かつて鉄道を中心とした地域拠点として人や物が集まり、全国から商店主が集まっていました。

しかし、時代とともに鉄道の路線が変わり、自動車を中心とした社会へ変化していく中で、商店街もかつての賑わいを失い、子供の声が消え、人通りがなくなり、シャッターの閉じたお店が多くなりました。

商店街の片隅にあった空き店舗を、リノベーションしているところ

 

僕たちは、3年前、そんな商店街の片隅の空き店舗を借りて、約2年かけてDIYリノベーションを始めました。

そんな僕たちからすると、シャッター商店街は可能性が広がる「宝箱」に見えます。

こちらの下辰野商店街も、50年ほど前まではたくさんの人が歩いていました。

商店街にある建物をよく見てみると、建物の間がとても狭く、デザインを見てみてもオーナーのこだわりが伝わってくる町並みだということに気がつきます。

ゆっくり町を歩いているだけで、建物それぞれの表情が異なっており、当初の賑わいぶりが伝わってきます。

商店街、歩いてみると建物の色々な顔が見えて楽しい

「昔は良かったよね、人がたくさんいて。」そんな声をよく聞きます。
でも、お店が全て空いていればいいのでしょうか。全部のお店が開いていたらワクワクするのか?


それは多分、違う気がします。


商店街の普遍的な本来の魅力とは何かと考えてみると、それは、歩いてめぐる楽しさがそこにあったことではないでしょうか。
歩いてめぐって楽しい場所。シャッターの閉じているお店は、頑張って無理して開けなくていい。

シャッターが閉じているお店があることで、老舗のお店や新しい素敵なお店に出会ったときの嬉しさや、探検しているような気持ちに繋がります。思いもよらない所に自分好みの素敵なお店がある!なんだか宝探しみたいで夢中になって歩いてしまう。


町を歩いているだけで、ワクワクする。


僕たちはこの商店街やまちに残る小さな宝物、みたいな文化や背景を活かしながら、 次の商店街をつくりたいと考えています。そんな商店街、そしてまち を本気でつくりたいから、まずはみんなでその未来のビジョンを共有したい。

12月7日の1日は、ワクワクする未来への、大きな一歩を踏み出したいと思います!!!

トビチマーケット実行委員会のメンバークルマ屋さん、看護師、建築士、保険会社勤務、自転車冒険家、役場の人、印刷屋さん、ライター、デザイナー、農家兼シェフ、学生など…色々な職業の方がいらっしゃいます!)

 


 

トビチ商店街のコンセプト

 
 
■僕たちが開催したい「トビチマーケット」とは

僕たち○と編集社が日頃行なっている仕事は、「再編集」。すでにあるものを再編集することで、よりワクワクするもの、良いもの、愛されるものに変えていきたいと考えています。

トビチ商店街実現に向けて、今まで手がけてきた、空き店舗 再編集プロジェクトについてご紹介いたします。

空き店舗 再編集プロジェクト

「STUDIOリバー」(元リバー洋装店)

こちらの建物は、生地から仕入れて洋服をつくっていた店舗兼住宅として使われていました。洋服一枚一枚がこだわって作られており、近所でも愛されていたお店でした。

しかし、ご主人が10年前に入院、7年前に急逝され、ご主人はこちらの建物に戻ってくることはありませんでした。その後、しばらくは空き店舗としてシャッターが閉まっていました。

このリバー洋装店さんを、3年前から ○と編集社代表の赤羽が2年かけてリノベーションし、今は仕事やワークショップ、ポップアップストアの出店などで、多くの人が集まる場所として使わせていただいております。

2階の住宅部分。ご主人がご不在になってから、このままの状態で休眠していました。

今、このようにシェアオフィスとして生まれ変わりました。(上の写真と同じアングルで撮影した写真)

 

「リバー洋装店」の1階部分


現在は、月1日 限りのポップアップストアがオープンするなど、多くの方に訪れていただいています。

 

・Good Local Bar さゝ家

日本家屋の座敷のお店。空き家物件めぐりにて。

こちらの物件は、もともとは、ふぐ料理も扱う日本食屋さんでした。「笹」のように強く成長するという想いを込めて、「さゝ家」という名前をつけたそうです。

ご主人は60代までお店をやられていて、地域の人がよく行くお店として人気でした。お店を閉じて10年、空き店舗になって1年経っていたところを、僕たちはお店の想いと名前を引き継がせて頂き、「Good Local Bar さゝ家」という名前で、9月にお店をオープンさせました。

企画ごとにオープンするダイニングキッチンに。(上の写真と同じアングルで撮った写真)Good Local Bar さゝ家のコンセプト

ご主人がつけた建物の名前や思いは大切にとっておき、ハードで修繕が必要な所に手を入れさせていただくことで、昔から住んでいる地元の方たちにも、新しいお店というよりも「リバーさん」「 さゝ家さん」と昔からの愛称で呼んでもらっております。

上の物件は2件とも、大家さんとの信頼関係を構築し、賃貸で手を入れさせていただいております。大家さんにも仲間になってもらって、もっとワクワク感が伝わる場所に、そして愛してもらえる場所になればと考えています。

Good Local Bar さゝ家は、企画がある時のみオープンするダイニングです。

 
 

Good Local Bar さゝ家の掃除を手伝ってくれたインターンの学生たちと


 

・3年間続けている、まちあるき(過去全16回)

2ヶ月に1度のまちあるき。町内の空き家を歩いて回ります。

3年前から2ヶ月に1度、休眠不動産見学会・相談会・まちあるきを行なっています。

もしかすると「遊休不動産」という言葉は最近聞いたことがある方も多いと思いますが、僕たちは辰野町にある空き店舗や空き家を「休眠不動産」と読んでいます。

遊んでいるなら有効に使いませんかというのが「遊休不動産」。

眠って休んでいる人をどのように朝起こすのが気持ちよく起きれるのかを一緒に考えませんかというのが「休眠不動産」と考えています。

起こし方によっては、怒る人もいるかもしれません。
目覚めが悪い人もいるかもしれません。
そもそも起きない人もいるかもしれません。

シャッターを閉じているお店が多くなり、人通りのない商店街もまた、半分眠っているのかもしれません。

そんな商店街も建物も人も歴史も今の状態も肌で感じてもらい、その上で地域の可能性を面白いと思って一緒に楽しんでくれる人との出会いを求めてイベントを開催しています。

このイベントきっかけに今までに2軒の新しいお店がオープンして、「トビチ商店街」の可能性が少しづつ始まっています。


・まちめぐり(まちあるき×ガイドサイクリング 過去全3回)

今まで歩いていたまちめぐりを自転車で回る「まちめぐり」に。より多くの物件を1度で回ることができます。

商店街内には、駐車場が少ない。それを逆手にとって二次交通として、自転車を導入してみると面白い。

今まで歩いて行なっていた、まちあるきを自転車で「まちめぐり」にしてみる。

そうすると、また違う景色が見える。そんな実験をしています。

 

800メートルある商店街も、自転車だとスイスイいける。

 
とび 

・サイクルスタンドの設置

はじめの「トビチ商店街」のコンセプトにあるように、僕たちが「トビチ商店街」で目指すのは、歩いてもいいけれど自転車で巡ると楽しいくらいの経済圏です。

それを目指して、自転車冒険家・○と編集社 理事の小口を筆頭に、いま町には少しずつサイクルスタンドが増えてきています。

○と編集社理事・自転車冒険家の小口良平と妻の麻利子さん。

 


 

「スタジオリバー」の前に設置しているサイクルスタンド。今後、他の店舗でも徐々に増やしていきます。

 
■トビチマーケットのコンテンツについて

・空き店舗・空き地を使った出店

空き店舗・空き地(将来そこにお店ができるかもしれないと想定して)16件を使い、県内外から30店舗以上のお店が出店します。

ー出店店舗(以下順不同)ー

月夜野こまもの店(長野・辰野)、ゆがふ農園(長野・辰野)、無印良品 イオンモール松本(長野・松本)、 ROOM  CHICOLA(長野・箕輪)、ソーシャルバーPORTO(東京)、conte(名古屋)、en-shouten(長野・木曽)、Margaret(京都)、今古今 日日食堂(神奈川)、いちえ(長野・伊那)、O'JAYS GO GO(長野・松本)、side by coffee(長野・松川)、SOUP TRIP(長野・伊那)、osanji(東京)、工房ぬくもり(長野・辰野)、TRIP(長野・辰野)、ホアビンキッチン(三重)、りすなお店(兵庫)、オグサイクル(長野・岡谷)、PLUS MORE(長野・辰野)、4FA(東京)、pizza santa rosa(長野・諏訪)、にっこり農園(長野・駒ヶ根)、こはるcoffee(長野・伊那)etc...30店舗以上

<対談イベント>

12月7日 10:30-12:00「小さなまちで生きてく」

・植原正太郎(うえはらしょうたろう)
NPO法人グリーンズ COO(Chief Operating Officer)
1988年4月仙台生まれ。親の仕事の都合で全国を転勤しまくる幼少期を過ごす。新卒でSNSマーケティング会社に入社。2014年10月よりWEBマガジン「greenz.jp」を運営するNPO法人グリーンズにスタッフとして参画。2018年4月より理事に就任し、健やかな事業と組織づくりに励む。本業の傍ら、都会のど真ん中に畑をつくる「URBAN FARMERS CLUB」も展開中。サーキュラーエコノミー(循環型社会)勉強中。一児の父。


・磯木淳寛(いそきあつひろ)
一般社団法人picobirds代表。公立中学と高校で実施する、社会に新しい価値を提案する人を地方から育むための特別授業「房総すごい人図鑑」発起人。地域を題材にした商品開発も行う。大学や企業での特別講師をはじめ、ボトムアップのまちづくりや企画構想、地域の教育についてファシリテーターや講演多数。著書「小商いで自由にくらす」(イカロス出版)は、Amazonの「社会と文化」「経済学」の2部門で1位。
http://isokiatsuhiro.com/


<トークイベント>

12月7日 13:00-14:00「まちを編集する」


・藤本 智士(ふじもとさとし)

1974年兵庫県生まれ。編集者。有限会社りす代表。雑誌「Re:S」編集長を経て、秋田県発行フリーマガジン「のんびり」、webマガジン「なんも大学」の編集長に。自著に『魔法をかける編集』(インプレス)、『風と土の秋田』(リトルモア)、『のんびり NONビリ』(オークラ出版)。写真家の浅田政志との共著『アルバムのチカラ』(赤々舎)、イラストレーター福田利之との共著『Baby Book』(コクヨA&C)など。編集・原稿執筆した『るろうにほん 熊本へ』(ワニブックス)、『ニッポンの嵐』(KADOKAWA)ほか、手がけた書籍多数。


■資金の使い道・実施スケジュール

①トビチマーケット実行のための、会場整備(空き店舗片付け、掃除費用 等)

②トビチマーケット実行のための、備品手配(看板作成、会場マップ作成 等)


ある日の打ち合わせの風景。みんな有志で、関わってくれています。

これからこちらのお片付けも始まる予定です!

 
■リターンについて

1,000円:○と編集社からのお礼のメッセージをお送りいたします。

3,000円:町の空き家物件のDIYイベントにご参加いただけます。
(イベント日程は、後日ご案内いたします)

3,000円:○と編集社の理事 山下が東京銀座で1日店長を勤める、ソーシャルバーPORTO (http://porto.tokyo/ ) のドリンク1杯提供券をご送付いたします。
1杯無料券は、山下が勤める、毎月第4火曜日のみ利用可能とさせていただきます。

3,000円:トビチマーケット特性のトートバッグをご送付

5,000円:○と編集社のシェアオフィス「STUDIO リバー」(長野県 辰野町)のオープンデスク1ヶ月トライアル会員券です。もともと洋装店で、空き店舗になっていたところをリノベーションした建物です。
現在、20名ほどの会員が県内外からおります。

5,000円:トビチマーケットのアーカイブブックの冊子提供&speial thanksの欄にお名前を記載させていただきます。備考に記載してほしいお名前をご記載ください。

5,000円:自転車冒険家、小口良平さんのサイン本をご送付
今回、トビチマーケットに関わってくれている小口さんから特別に、サイン入りの本が届きます!
〜世界中を走った!世界中で出会った!世界中で笑った!日本人歴代1位の距離を走破した著者が現地の人々と触れ合いながら世界中を笑顔で駆け抜けた自転車旅の全てを綴った冒険エッセイ。〜

5,000円:月夜野こまもの店の「天然野彩のパンケーキ」をご送付


5,500円:【限定20名】トビチマーケットのトークイベント「小さなまちで生きる」にご招待
トビチマーケットの当日の12月7日10:30-12:00から下辰野商店街の空き店舗を使った会場で開催いたします。(交通費は別途ご用意ください。)

5,500円:【限定20名】トビチマーケットのトークイベント「町を編集する」にご招待
トビチマーケットの当日、12月7日13:00-14:00から下辰野商店街の空き店舗を使った会場で開催いたします。(交通費は別途ご用意ください。)

10,000円:月夜野こまもの店の「天然野彩のパンケーキ」と、自転車冒険家、小口良平さんのサイン本のをトビチマーケット特性バックに入れてご送付

15,000円:○と編集社が企画する焚き火交流会にご招待いたします。辰野町近辺で開催する予定です。
(5月、7月、9月の3回開催予定。いづれかにご参加いただけます。)

50,000円:○と編集社と共同イベント開催(交通費別、内容要相談)

100,000円:トビチ商店街アンバサダーとして、プロカメラマンによる写真撮影、名刺作成

100,000円:トークイベント出張(内容は、地域再編集、二地域暮らし、パラレルキャリア、町のDIY等)


■最後に

老舗のお店、シャッターの閉まったお店、新しいお店…まちに関わる全ての人たちを肯定できる言葉が欲しくて「トビチ商店街」という構想を考えました。

辰野町は近隣に住む人たちにも「通り過ぎるだけの場所」と言われます。

特別な名物や観光地があるわけではなく、日常でわざわざ足を運ぶ人があまりいないまち、なのかもしれません。


でも、だからこそ僕たちはこのまちで、「トビチ商店街」を実現したい。

まちには仕事であったり、暮らしであったり、まちと関わる多くの人がいます。

そんなまちの商店街には、今はほとんど歩いている人がいません。

自分たちが関わるまちなら。まちの商店街が少しでもワクワクする場所になったら…

観光地を作りたいのではない。自分たちが住む、そして関わる地域の未来が今より少しでもワクワクする場所になったら嬉しい。今はまだ現実にない日常かもしれないけれど、欲しい未来を想像する。

今回、12月7日に開催するトビチマーケットには、残念ながらここではご紹介しきれませんが、たくさんの町内外の人たちが関わってくれています。

まちの未来をこうしたい、という今回の僕たちの想いを、みんなで想像・体験していくことで、10年後にもっと多くのみんなで実現する。

そんな少しだけワクワクする未来をみんなでつくっていきたい。

自分たちが欲しい未来を、自分たちで、つくる。

CAMPFIREを通して、小さなまちでの、僕たちの想いに共感してくださる方々と、繋がっていきたい。

そして、一緒に未来をつくっていきたい。

どうか、お力添えをいただけたら幸いです。

長い文章をここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。

(一社)◯と編集社 赤羽、奥田、溜池、山下

100年ほど前の下辰野商店街。当時は、商店街は歩くだけで必要なものがそろう場所だった。
昔みたいに、全部のお店が開く必要はない。でも、「歩く楽しさ」はもう1度取り戻したい。

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