こんにちは、LOGY GAMESの山本です。
2年前にこのCAMPFIREを利用して視覚が不自由な人でも遊べるボードゲームMegateh(めがて:目我天)を世に出すことができました。幸いなことにスイスのボードゲーム会社「Helvetiq」さんとライセンス契約を結ぶことができ、今年の9月に「Four Senses」というゲーム名で世界発売されました。
あれから2年経ち、前作が自分の手から離れたので、視覚障害者と健常者がより気軽で自由に垣根なく遊ぶことができるゲーム制作に挑戦することにしました。
「手ざわりの駒」は視覚障害者も不自由なく遊べるゲームツールです。一つの特定のゲームではなくて、トランプのように色々なゲームを遊ぶことができる、専用の駒とゲームシステムです。
「手ざわりの駒」の基本コンポーネント
丸、四角、フラワーの3種類の形状の異なるタイルが裏面に貼ってあります。これを指で触わることによって駒の種類が分かるようになっています。各形には白・黒・ピンク・青色が各2個あり計8個、合計24個の駒を基本に遊びます。これにトランプのジョーカーに当たる“エンジェル”駒を加えた合計25個が基本セットとなります。
この駒を使ってトランプと同様に色々なゲームを遊ぶことができます。
そのためゲーム名自体は「vingt-cinq(25)」(ヴァンサンク)としました。フランス語で25の意味です。「手ざわりの駒」は視覚に障害がある方が「vingt-cinq(25)」を遊ぶための専用ゲームツールになります。
<基本的な遊び方>
どのゲームも裏面タイルの形状によって丸は3点、四角は5点、フラワーは7点と形状によって得点が異なります。同じ色でマッチングした時は得点が倍になるので、逆転の要素がある深みのあるゲームになっています。
初めて視覚に障害が有る人と一緒に遊んだり、アイマスクを付けて目が見えないプレーに挑戦する時は、形状の得点差や色による加点をせずに単純な全て同点の得点方式で遊ぶと簡単で分かり易く遊べます。プレーに慣れてきてから加点方式にするとゲーム理解がスムーズに進みます。
「手ざわりの駒」で遊べるゲーム紹介 一例
(創意工夫して色々に遊べるゲームを自分でも簡単に作れます)
(1)神経衰弱(何人でも不特定数)
エンジェル駒以外の24駒を全て裏返しにして、プレーヤーは任意の駒2個を表に返します。形状が合えばそれを獲得し続けても一度プレーができます。全ての駒が獲得されてゲームオーバーです。獲得した駒の合計点が高いプレーヤーが勝ちです。
(2)ババ抜き(何人でも不特定数)
エンジェル駒も含めて25駒を全て裏返しにして、各プレーヤーに配ります。
手番の時に前のプレーヤーから1個駒を取り、同じ形の駒がマッチングすれば、場に出して得点となります。最後までエンジェル駒を持っているプレーヤーが負けです。マッチングした駒の合計得点で順位を決めます。
(3)じゃんけんゲーム(何人でも不特定数)
ジョーカー以外の24駒でじゃんけんをします。プレーヤーは一斉に1個の駒を場に出します。じゃんけん同様に駒の強さは三つ巴で「丸<四角<花<丸」となります。じゃんけんに勝ったプレーヤーが場に出された全ての駒を獲得します。引き分け時の場に出された駒は全て没収です。最後まで駒を保持しているプレーヤーが勝ちです。
(4)ピラミッド(2~4人)
エンジェル駒以外の24駒を各プレーヤーに配ります。1段目は6個、2段目は5個とピラミッド状に駒を積み上げるゲームです。1段目に駒を置く時は1個しか置けません。2段目以上に置く時は事前に置いた自分の駒の上に置ける場合に限り連続して何個でも置くことができます。2段目以降は下の2つの駒の間におきます。どちらかの駒と同じ形状の駒のみを置くことができます。一番早く全ての駒を置ききったプレーヤーが勝ちです。一番最後に置いた駒の形状で得点が決まります。その他のプレーヤーは置けなかった手持ち駒の合計得点がマイナス点となります。プレーヤー全員が先手を行ってマッチオーバーとなり、合計得点の一番多きプレーヤーが勝ちとなります。
(5)キャッチ&リリース(2~4人)
エンジェル駒も含めて25駒を全て裏返しにして、平等数を各プレーヤーに配ります。残った1個を表に返してゲームが始まります。前の人が場に出した駒と同じ形の駒で受けて、次に自分の任意の駒を場に出してプレーを進めます。最初に全ての持ち駒を出し切った人が勝ちとなります。一番最後に出した駒の形状が得点となります。プレーヤー全員がパスをした場合はゲームオーバーでプレーヤーの持ち駒がマイナス点とおなります。全員が先手でプレーしてマッチオーバーとなり、合計得点の一番多いプレーヤーが勝ちとなります。
(6)スタック(何人でも不特定数)
駒を積み上げて行くジェンガ風のゲームです。このゲームは得点制ではありません。下段の駒をより上段に積み上げて行き、積み上がった塔を倒した人が負けです。その直前にプレーをした人が勝ちとなります。
どのゲームも裏面タイルの形状によって丸は3点、四角は5点、フラワーは7点にすると逆転の要素がある深みのあるゲームになります。同じ色でマッチングした時は得点を倍に設定すると、より戦略性が深いゲームになります。
また初めて視覚に障害が有る人と一緒に遊んだり、アイマスクを付けて見えないプレーに挑戦する時は、形状や色による加点をせずに、単純な同価値の得点方式にした方が簡単で分かり易く遊べます。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
また、この駒に触っても動かないで固定できる専用のプレーボードを用意しました。このボードを使えば視覚障害者がより幅広いボードゲームが遊べます。
ボードの側面の1か所にボードの方向が分かるようにタイルを埋め込んであります。これを利用すれば「B-2に四角青」などと視覚障害者に駒の種類と場所を言葉で伝えることができます。
ゲームの普及と商品化
遊んでみるとゲームとしても非常に完成していて、普通の目の見える人でも奥深いゲームプレーが楽しめることがわかりました。商品ラインナップを充実させて12月1日から正式販売することにしました。
視覚障害者も遊べるゲームツール「手触り駒」はヒノキ材を使って最初に駒を作りましたが、コスト的に価格が高くなるので普及にはハードルが高くなってしまいます。
そこで手軽な価格で購入できるボトルキャップ製とタイル製の製品も作り、ゲームをより手軽に購入できるように工夫しました。
さらに身近に手に入るボトルキャップなどを利用して自分で作れるDIY用タイルキットを用意して、ワークショップなどに活用してもらえるようにしました。
商品ラインナップ予定(12月1日より販売予定、価格は税別価格です)
●DIYキット(裏面用タイルのみ) 500円
●カード+DIYキットのセット:1000円(只今準備中)
●ボトルキャップ+DIYキットのセット 1300円
●ボトルキャップ駒 1800円
●タイル駒 3000円
●ヒノキ駒 5000円
●ヒノキ駒+専用ボード版 10000円
12月1日の正式発売前にプロジェクトをやろうと思った理由
多くの皆さんにゲームを試遊したり手に取ってもらうために、11月23日に東京ビックサイト(青海会場)で開催される東京ゲームマーケットでゲームを正式リリースことにしました。しかしながら全てのゲームを手作業で作っているため、製作数が少量で沢山の販売用ゲームを持ち込むことができません。またこのゲームに興味を持っていただける方がゲームマーケット会場に来場できるわけでもありません。
そこで事前予約と事前販売を兼ねて、このクラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げてキャンペーン行うことにしました。そのため価格はゲームマーケットでの販売価格と同じ消費税無し、日本全国送料無料でのお届けサービスとしました。会場に来られない方、沢山購入して持ち歩きに不便を感じる方も気軽にご利用ください。
ゲームマーケットは23日土曜日のみのLOGY GAMESで出店します。ブースはT13です。ご来場のチャンスがある方は試遊スペースがありますので、是非試遊をしてゲームの手ざわりやプレー感を確かめた上でご支援ください。
お届けは年末年始クリスマス前に届くように12月中旬を予定しています。
12月1日以降はネット通販で購入出来るようにしますが、販売価格は商品代金+消費税10%+前払い送料500円(1万円以上ご購入の場合は送料無料)となります。
小売店舗様への卸売りについて
12月1日以降はネットからご注文いただけるようにいたします。基本的にご注文は1アイテムにつき3個以上。卸売り価格+消費税+送料となります。実店舗やゲームカフェなどを運営しているお客様を優先いたします。詳しい取引条件は別途お問合せください。12月はクラウドファンディングで支援いただいた方への配送を優先しますので、お取引開始のお届けは年明けになる可能性があります。ご了承ください。
12月1日以降発売予定の商品紹介(税別価格です)
●DIY用タイルセット(25個入り裏面用タイルのみ袋入り、タイルサイズは10~16mm) 500円(税別)
ご自分で手に入るボトルキャップなどを利用してDIYで作るタイルセットです。ボトルキャップはご自分でご用意ください。同じ物が25個必要です。ワークショップなどにご利用ください。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
●ボトルキャップ+DIYキットのセット 1300円(税別)
駒にタイルが接着していないDIY用セットです。ボトルキャップ付きなので簡単手軽にワークショップなどでご利用いただけます。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
●ボトルキャップ駒(直径29mm、高さ11mm)箱入り 1800円(税別)
ボトルキャップ版はこのゲームを手ごろな価格で買えて、より多くの人が遊んでもらえるように企画しました。軽くて安全なのでお子様でも安心して遊べます。ヒノキの駒に比べて触った時の裏面タイルの形状もより分かり易くなっています。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
●タイル駒に木製(ヒノキ)ベース(直径34mm、高さ約12mm)箱入り 3000円(税別)
タイルの下部に木製(ヒノキ)のリング台座が付いた駒です。表面のタイルカラーバリエーションが豊富でお好きな色を選べます。ヒノキ駒と比べて木目がないので表面からは駒の区別がつき難くゲーム性はアップしています。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
●ヒノキ駒(直径29mm、高さ18mm)箱入り 5000円(税別)
国産(和歌山・奈良)のヒノキ駒です。駒の表面は一つ一つ丁寧にヤスリで磨いています。程よい形状と手ざわりです。綺麗な年輪が見えるので表側から駒の区別がついてしまい、厳密に言えば視覚障害者と晴眼者がまったく公平にプレー出来るとは言えませんが、このヒノキの手ざわりと香りを感じながらゲームプレーを楽しんでいただくのが希望です。
基本的には無塗装の無垢仕上げです。長年使っていただくと手の油が程よく馴染んで駒に個性が出てきます。特に汚れを気にされる場合は無料でウッドオイル仕上げ製作いたします。ヒノキの香りはしなくなりまうすが駒は汚れにくくなります。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
●ヒノキ駒+専用ボード(約20×20cm)版箱入り 10000円
国産ヒノキ駒と専用ウッドボードがセットになった完成版です。このボードを使えば駒を触っても動かないので視覚障害者がより幅広いボードゲームが遊べます。
視覚に障害がある方がタイルの色を区別するために、色を見分けるための点字用シール(ビーズシール)を付属します。
白=ドット0、黒=ドット1個、ピンク=ドット2個、ブルー=ドット3個のシールをタイル表面に貼ると視覚障害者でも簡単にいろの区別ができます。
国産タモ材を使った専用5×5マスのボードです。このボードは、駒をきちっと固定できるので、視覚障害者が遊べるゲームが格段に増します。
リターンについて
DIY用タイルセットはワークショップ用の5セット一式とします。その他は1個からご支援いただけます。ゲームの支援価格はゲームマーケットでご購入いただくのと同じ消費税&送料無料サービスです。
ご支援いただいた資金について
「手触りの駒」の製作費と発送費に充当します。お楽しみにお待ちください。
実施スケジュール
お届けは年末年始クリスマス前に届くように12月中旬を予定しています。手作業による製作のため予想を超えるご支援ご注文をいただいた場合は、納期が遅れる可能性もあります。事前にお知らせしますが、どうぞご理解ご了承ください。
最後に
今回の「手ざわりの駒」は視覚障害者も楽しめるボードゲームの第二弾です。第一弾のMegateh(目我天:めがて)同様に将来的には大手ゲーム会社とのライセンス契約で世界の視覚不自由な方々の手に届くようにしたいと思っています。どうぞご支援、応援をよろしくお願いいたします。
LOGY GAMES ギフトボツクス山本光夫
このプロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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