▼はじめまして、神奈川県横浜市磯子区岡村の葉山動物病院、院長の葉山俊と申します。

http://hayama-ac.jp/

 

▼近所で保護された野良ネコちゃんは、膀胱と尿道に病気があり自力排尿できないため、現在当院で1日2回のカテーテル排尿を毎日行っています。

様々な治療(抗生物質、抗炎症薬、尿道拡張薬、膀胱収縮薬)を行って10日が経過しましたが改善が認められないため、尿道を拡張する”会陰尿道瘻”の手術を実施したいと考えています。

有難いことに飼い主となって下さる方がおりますが、他にも猫を飼育しており手術費を捻出することが困難な状況ですので、皆様のご支援をいただきたくプロジェクトを立ち上げました。

 

カテーテルで排尿処置を行っているところ

 

 血尿が10日間続いています

 

▼猫ちゃんプロフィール

推定10歳、雄、去勢済

とても人なつこくて、カテーテル治療(とても嫌がる子は鎮静や麻酔が必要になることもあります)も嫌がらず、治療に協力的です。

猫エイズ陽性、疥癬ダニ感染(現在治療中)

 

▼病気について

2/2にぐったりして行き倒れているところを保護主様が発見、当院に連れていらっしゃりました。

膀胱はパンパンに拡張していて、以下の下部尿路系の病気と診断いたしました。

膀胱アトニー

膀胱炎(血尿)

排尿障害(特発性膀胱炎疑い)

腎不全(現在改善しましたが、排尿が適切に行われないと必ず再発します)

 

▼手術について

尿道の出口を拡張して、自力排尿しやすくなる会陰尿道瘻という手術です。

雄猫の再発性の膀胱炎、下部尿路疾患(膀胱結石、尿道結石など含む)に対してしばしば行われる手術です。

全身麻酔下にて行い、約1時間程度で終了します。

麻酔のリスクはゼロではありませんが、全身状態は安定しているため危険性は低いと判断しています。

手術費用が10万円、入院・各種検査費用が5万円を見積もっています。

 

▼術後管理について

術後はエリザベスカラー装着。鎮痛剤を積極的に使用しながら当院で3~4日入院後、保護主様のお宅に退院します。

退院後1週間程度で抜糸予定。

手術後も膀胱アトニーが改善しなければ、保護主様が毎日排尿のお手伝いをしないといけないかもしれませんが、ご了承を得ています。

また退院後は完全室内飼育をお約束してくださり、この子は落ち着いた安住の地を得られます。

 

▼最後に

病気のノラ猫なんて沢山います。なんでこの子だけクラウドファンディングなのか疑問に思うかもしれません。

保護主様が大変熱心で、雨の日も雪がちらつく日も、毎日ずっと1日2回、当院に通院してくださいます。(疥癬ダニや他感染症もあり、入院ではなくて通院治療を選択させていただきました)

猫ちゃんもおとなしく、保護主様に懐いています。

この猫は医療的な介入がないと生きていけませんが経済的理由により、これ以上の通院治療は難しいかもしれないと諦めかけています。

治療しても治る見込みが無かったり、飼主が見つからないケースもありますが、今回は違います。

クラウドファンディングにより、たった1匹ですが、猫ちゃんが幸せを手に入れられるかもしれないと思ったからです。

 

保護主になって下さる林さんと一緒に。

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