はじめまして坂本です。わたしはこれまで(20年くらい)Webサイトやアプリなどの情報設計やUXデザインに携わり、2011年には本『IAシンキング』も書かせていただくことができました。現在は、転職を重ね〈移動〉をテーマに人々の幸せや社会貢献に身を投じております。

そんなわたしが、これまでを見直し、いわゆるWebサイトをつくってきた時代をアーカイブする Era Web Architects プロジェクト(公式サイト)を立ち上げました。

――実現したいことは、Webサイト構築に携わった方々に焦点をあてた、ポートレート写真展の開催です。

並行して Youtube チャンネルでのインタビューを実施しており、その先に、写真集 + インタビュー集としての書籍化を目指しています。

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なぜしようと思ったのか?

広告やテレビ番組とは違い、創ってきたものが残っていない、一定期間で更新し残らないのがWebの世界です。最終的なビジュアルは残っているが、その下書きや下絵、検討してきた形跡はほぼ残っていません。最終品にするまでの涙ぐましい努力や、うまくプロジェクトを回すためにしてきたことほど残っていないという現実があります。

――当時、日々奮闘し膨大な情報量をWebサイトに構築していった人々の顔を覚えていますか?

たとえば、今やなくてはならない携帯キャリア会社のWebサイト。携帯電話の普及に合わせて日進月歩の新技術を逐次取り入れてWebサイトを設計した人、メガバンクなどの合併や再編が多かった時期に各社が持ち合わせる数万ページとも言える情報量を数人で捌いてWebサイトを設計した人など…。当時の資料は、Webデザインをするには欠かせない成果物ではありましたが、ほとんど残っていません。

――それでも、あの日あの時、まわりから信頼され寝る間も惜しんで打ち込んできた人がいます。 そんな人々を今あらためて評価し、次の時代に残していきたいと考えています。

当時つくっていたWebサイトや資料はほとんど残っていませんが、その仕事に関わった方々がいます。『生きた教材』として、その方々に焦点をあて、彼らがしてきたことを改めて見直することで、当時の熱量を再燃し、次世代に何が残していけるのか、いっしょに考えるキッカケを生み出そうとするプロジェクトです。

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なぜ今なのか?

・40歳を超えて、人の生死に関わることが増えてきた。
・デジタルでの仕事が多くを占めていることで、経験や評価が残りにくい。
・次世代へのアーカイブ/メッセージを残したい。

わたし自身、2019年に転職を機に再出発をしています。そんな中、40歳を超えて人の死に直面することが増えてきました。わたしの友人然り元同僚然り。その都度、もう少しいっしょに話ができていたらと思うことがあります。

また一方で、過去の評価とはまったく違う評価を今されて苦しんでいる人を見かけることも増えてきました。「過去は過去」と言い切ることは簡単ですが、やはり「あのときがあったからこそ、あの人がいたからこそ、今がある」と心底思います。

――ただ今の延長なだけでは、あのときの情熱やエネルギーが完全にこの世から消えていってしまうのではないかという感覚に襲われます。もちろん新しい価値観が生まれれば過去は過去になります。ただ、過去のそれをも否定してしまいかねない自分やまわりの価値観に流されそうになったとき、あのときをもう一度見直し、情熱やエネルギーを次の世代にきちんと引き継ぐことがわたしたちの使命なのではないか、そう思うようになりました。

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ポートレートとは

その人物にフォーカスをあてて撮影する方法です。わたし自身も転職を機に撮影していただきました。今のプロフィール写真がそれです。その撮影をしていただいたのも、ポートレート撮影で著名人や各界の方々から評価されている写真家坂本貴光氏です。今回ご縁があり、彼といっしょに取り組むことにしました。写真を通してその人物に深く入り込み、当時から今に至る過程を掘り下げていきながら、その足跡をポスターにします。

撮影は、老舗メーカーで世界的ブランドでもある『ハッセルブラッド』で行い、大統領なども撮影する世界的写真家Platon氏と同じ機材で撮影しています。

↓撮影風景です。左から、こもりまさあき氏、写真家の坂本貴光氏。

モデルになった30名「ウェブアーキテクト」とは

このプロジェクトでは、1990年から2010年の20年間を振り返り、その時期にインターネットに関わりWebサイト構築などに携わった方々を対象にしています。アーキテクトは建築家という意味がありますが、何もないところから情報を設計しWebサイトを構築していった方々をここでは「Web Architect(ウェブの建築家)」と呼んでいます(造語)

また、今回はみなさんからの投票や選挙ではなく、同じ時代を生きてきたわたし坂本貴史の観点で30名を選ばせていただきました。いずれもWeb構築や情報設計に精通した方々ばかりです。今一度彼らと向き合うことで、未来のWebサイトおよびインターネットの未来を語り合える機会を作りたいと思います。

インターネット黎明期からWebサイトに携わり活躍したウェブアーキテクツ(公式サイトより一部抜粋)

同時進行で、Youtube ライブ配信を行い、毎週ゲストにお呼びして当時のことを語っていただいていますので、モデルになった方々について詳しく知りたいという場合はぜひこちらをご覧ください。

今後、ほかの業界や異なるテーマでの展開も計画していますので、ぜひチャンネル登録をお願いします。

展示会場は都内ギャラリーを予定

展示会場は、都内にあるギャラリーを1週間借りて展示します。開催日時は、2021年1月以降を予定しています。なお、昨今のコロナの状況をふまえて3月に予定変更します。こちらは日時含め決まり次第ご案内します。会期中は、オンラインイベントをはじめトークショーなどの開催も予定しています。

↓写真は会場イメージです。

企業協賛について

活躍した人々には、数多くの企業や関係会社が関わっています。ときには意見がぶつかり対立し、ときにはいっしょに喜んだ多くの関係者の方からも支援を募ります。

このプロジェクトで実現したいこと

このプロジェクトでは、以下のようなことを企画しています。

・ポートレート撮影(by 坂本貴光氏)
・写真展(都内のギャラリーを予定)
・Webサイト・SNS等の開設
・オンライン配信チャンネルでの配信
・Webメディアでの掲載
・書籍化

Webメディアへの掲載と書籍化について

写真展で撮影した方々には、Youtube配信チャンネルでインタビューを行い、Webメディアでの掲載をしていきます(後日ご案内します)。それらをまとめた小冊子を書籍化しての販売を予定しています。

30名分のインタビューが収められ、オフショットを交えた撮影風景や、このプロジェクトの背景に関わるインターネットの歴史など、144ページ相当の大型本を予定しています。

支援金の使いみち

・撮影費
・制作・印刷費
・ギャラリー使用料
・イベント費用
・プロジェクト費

コロナ禍で外出が難しい場合もふまえて、イベント等はオンラインでも計画しています。

実施スケジュール

10月 Webサイト公開
10月 撮影・オンライン配信開始(Youtube)
11月 メディア掲載開始(WD Online)・クラファン開始・制作開始
1月以降 展示会(オープンイベント予定)

※展示会の日程は、昨今のコロナの状況をふまえて3月に再設定します。

「Era Web Architects」プロジェクトについて

同じWeb黎明期に活躍した人などの支援する目的で発足したプライベートグループ「Era Web Architects」です。発起人の坂本貴史の声がけて集まった有志で、同じくWeb業界にいる方やWeb以外で活躍されている方々で構成しています。

公式サイト

発起人でもある坂本貴史からメッセージ

現在、さまざまな方に協力を依頼し、時間の少ない中このプロジェクトを邁進しています。着想は今のプロフィールを撮った日の帰り道ですので、2019年の10月ごろでしょうか。そこからFacebookで協力者を募り、年末には忘年会も開いたのですが、途中、コロナの世界的大流行のため身動きが取れず、挫折しかけた時期もあったのですが、今だからこそやる意義があるとおもい今に至ります。

「勝手に個人でやればいい」というご意見もあるかとおもうのですが、長らく在籍していたインターネットやWeb業界を今後盛り上げていくキッカケにもなればいいとおもっていますので、いろいろな方を(いい意味で)巻き込んでいき、いっしょに過去を振り返り、次につづくステップへと繋ぐことができれば幸いです。よろしくお願いします。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください